川崎 慶子 院長、川崎 智泰 副院長の独自取材記事
高井戸かわさき歯科クリニック
(杉並区/高井戸駅)
最終更新日:2026/05/07
高井戸駅から徒歩1分の「高井戸かわさき歯科クリニック」は開業以来、幅広い世代の人々に親しまれてきた。穏やかな雰囲気の川崎慶子院長は、勤務医時代に口の中全体を診て、治療後の状態の維持をめざすスタイルを学んだ。その方針をベースに、同院では患者が自主的に取り組む予防歯科のほか、小さい頃から予防意識を育てるための小児歯科にも注力。一方、丁寧な説明を行う川崎智泰副院長は大学病院の歯科口腔外科などで有病者の歯科治療に携わった後、クリニックでインプラント治療やセラミック治療の経験も積んだ。それぞれの強みを生かして二人三脚で取り組む2人に、診療に対する考え方や治療のこだわりについて尋ねた。
(取材日2026年1月8日)
将来の予防を見据え、最初に丁寧な検査と説明を
クリニックのコンセプトを教えてください。

【慶子院長】予防を通じて20年30年とお口の健康を保ち続けられるよう、患者さんと長く付き合っていけるクリニックでありたいと考えています。そのためには、痛みのある部分だけでなく、お口の中全体のことを知ってもらう必要があると考え、初診時に詳細な検査と説明の時間を設けています。
【智泰副院長】予防歯科は歯科医師や歯科衛生士だけでは成り立ちません。患者さんが私たちと直接関わるのは生活のほんの一部で、それ以外の暮らしの中で、ご自身で取り組んでもらう必要があります。だからこそ、受診時は定期的な検査やお話を通じて口の中の状態を知ってもらい、予防を続けるモチベーションを保つお手伝いをしたいですね。また「予防のためにこそしっかり治療する」というのも当院のスタンスです。歯を残すことだけにとらわれず、お口全体の機能を維持し、生活の質を高めることも予防の一部だと考えています。
初診時にじっくりとお話をされるのですね。
【智泰副院長】お口の中を長く健康な状態に保つには治療だけでは難しいので、最初に患者さんとよくお話をしています。というのも、お口の不調の原因が、噛み合わせや食いしばり、食生活など日常の中に潜んでいることもあるので、会話からヒントを引き出して一緒に解決していけたらいいですね。そこで、初診時はエックス線と口腔内写真を撮って、今の状態をわかりやすく画像で伝えています。歯垢の中で動く細菌の様子を確認できる位相差顕微鏡もあります。目に見える形で伝えることで、患者さんと僕らの目線を合わせ、できるなら同じ知識を持ってもらいたいと思っているんです。それにより、患者さんがご自身の歯の管理をしやすくすることにもつながります。
開業前はどんな経験を積まれてきたのでしょうか?

【慶子院長】印象に残っているのは、「木を見て森を見ずにならないように、先を見通して治療しなさい」と勤務先の先生に言われたことです。主訴だけではなく包括的に診ることの大切さを学びましたね。その後に勤務したクリニックでは、今のベースになる予防の知識や歯周病治療の技術を学びました。経験を重ねる中で、患者さんの気持ちを考えながら、一方的に押しつけないよう意識するようになりました。当たり前のことですが、治療では誠心誠意、精密に作ったものを提供したいと思います。
【智泰副院長】僕は山梨大学医学部附属病院で歯科口腔外科と口腔インプラント治療センターに勤務し、インプラント治療をはじめとする外科治療や、医科との連携のもと有病者方の治療にも携わらせていただきました。その後、別のクリニックでは一般治療やセラミック治療なども幅広く学びました。
精密な検査を通じ、患者とともに治療方針を決める
インプラント治療にも対応されているそうですね。

【智泰副院長】最近は予防意識の高まりから、残っている歯を生かして欠損部分をインプラントで補うケースも増えています。歯を失った場合の手段として、インプラント治療は非常に有用ですが、最初からインプラントありきで治療を進めることはありません。口腔外科での経験を生かして、入れ歯・ブリッジ・インプラントなどの複数の選択肢の中から「しっかり噛めること」「残っている歯を守ること」「良い状態を長く保つこと」を軸に、患者さんのご希望に合わせて一緒に考えています。その上でインプラントを選択したら、口全体のバランスを考えて設計します。設計にあたっては、先進機器を用いて骨・神経・血管の状態を確認し、最終的なゴールを決めてから逆算して埋入位置や方法を計画。しっかり噛めて見た目の違和感も少ない状態につなげるためには、精密な診断と丁寧な治療計画が欠かせません。
機器や設備について教えてください。
【慶子院長】インプラント手術の行える個室を備えています。また視野を約6倍に拡大できる拡大鏡を日常的に使用することで、より精密な治療に努めるほか、ネオジウム・ヤグレーザーを導入し、歯を削ったり歯肉を切除したりする治療にも対応しています。
【智泰副院長】3D口腔内スキャナーで取得したデータをもとに、コンピューター上で補綴物の設計・院内で製作まで行う先端のCAD/CAMシステムを導入し、セラミック治療やインプラント治療に活用しています。これによりかぶせ物を短時間で作製できるようになり、素材によっては型採りの翌日に補綴物をセットすることも可能です。 3Dスキャナーは口腔内を精密にデータ化できるため、仕上がりの精度も向上しました。作製は、院内で行う場合と歯科技工所にデータを送って製作してもらう場合とがあります。
セラミック治療についてはいかがでしょう?

【智泰副院長】セラミックは汚れや細菌が付着しにくく、歯との隙間が生じにくいので虫歯の再発リスクを抑えやすい素材といえます。一方、金属は汚れの付着や金属アレルギーの懸念もあるほか、接着力が弱く使用するうちに隙間が生じやすいため、内部で虫歯が進行するケースも少なくありません。これらを踏まえると、セラミックは良い状態を長く維持しやすい素材といえるでしょう。当院では、ジルコニアやグラスセラミックなどを使い分けながら、従来の金属治療よりも「長持ちする歯」をめざしています。
予防視点で考える歯列矯正のニーズに応えたい
お子さんの矯正の相談が増えているそうですね。

【智泰副院長】そうですね。取り外し可能な装置を用いた床矯正や口腔筋機能療法(MFT)は大人の矯正とはアプローチが異なり、顎の成長や口周りの筋肉のバランスを整えることを目的としています。顎や筋肉が正しく成長すれば歯がある程度自然に並び、正しい噛み合わせが形成されやすくなるのです。当院ではより質の高い矯正を提供するため、月3回、矯正専門の先生に来ていただいていますので、気になることがあればご相談ください。
【慶子院長】近年は、口周りの筋肉や舌の力が十分に使われていないお子さんが増えていて、歯並び以外の健康問題につながるケースも少なくありません。そのため、診療ではお口の状態を診断した上で必要なアドバイスを行います。矯正に限らず、お子さんに対しては優しく対応しながらも子ども扱いはしません。一人の人間として誠実に接することで、自分で治したいと思ってもらえるような信頼関係を築くことを心がけています。
大人の矯正についてはどうでしょう?
【慶子院長】最近は見た目の改善だけでなく、歯をできるだけ長く残し、お口全体の機能を守ることを目的に矯正を希望される患者さんが増えています。予防の観点から矯正を選択する方が増えているのは、それだけ患者さんの意識が高まっている証拠だと思います。
【智泰副院長】一方で、当院は矯正専門ではないので専門家の相談日が限られ、スケジュールの都合で受診が難しい方もいるかもしれません。そこで、そうした方にも対応できる選択肢の一つとして、マウスピース型装置を用いた矯正を導入しました。当院では、僕がCTデータと3Dスキャンデータを組み合わせて歯並びのシミュレーションを行っています。CTを活用することで、これまで経験に頼っていた部分も、視覚的に確認しながら設計できるようになりました。
最後に、読者へのメッセージをお聞かせください。

【慶子院長】高齢になっても自分の歯で過ごすには、子どもの頃からのケアや習慣づけがとても大事です。ですので、お子さんが小さなうちから親御さんと手を取り合って、一緒に予防歯科に取り組んでいきたいですね。ご自身のお口の中のことをよく知ってもらい、今後の人生でお口の中に対して不安に思うことがなくなるようにお手伝いしていきたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはセラミック治療/5万5000円~、インプラント治療/36万3000円~、ワイヤー矯正/77万円~、リンガル矯正/110万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/110万円~、部分的な矯正/16万5000円~、小児矯正/7万7000円~、床矯正/33万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

