高橋 進也 院長の独自取材記事
たかはし歯科クリニック北本
(北本市/北本駅)
最終更新日:2025/01/27

JR高崎線の北本駅・桶川駅より車で5分ほどの場所にある「たかはし歯科クリニック北本」は、子どもから高齢者まで多くの患者が来院する地域のかかりつけ歯科だ。高橋進也院長は、大学病院で顎口腔領域の外科処置や全身管理が必要な入院症例などに携わってきた。開業後は「安心・感謝・納得」を大切に、長く携わってきた口腔外科領域に加え、虫歯や歯周病、補綴、訪問歯科診療など幅広い歯科治療を手がけている。親知らずの抜歯や、「口が渇く」「舌が痛い」などの内科的な疾患の治療、がんや全身疾患の術前術後の周術期医療にも対応可能だ。「笑顔あふれる歯科医院をめざしています」と穏やかな口調で語る高橋院長に、同院の特徴について聞いた。
(取材日2024年9月17日)
「安心・感謝・納得」を大切に、個々に合わせた治療を
歯科医師をめざした理由と開業までの経緯を教えてください。

歯科医師になったのは、曽祖父の代から医療関係の家系で、その環境で育ったことが大きいですね。父が夜中に急患で呼ばれることも多く、そんな姿を見ているうちに、自分も人を助けたい、いつでも駆けつけられる医療従事者になりたいと思うようになりました。大学を卒業してから口腔外科を中心に大学院へ進学及び大学病院に勤務し、その後は開業を視野に入れ一般歯科や訪問歯科などさまざまな病院やクリニックで研鑽を積み、2020年に開業しました。北本の地を選んだのは、開業前に川越で勤務していた際にご縁をいただいたからです。
クリニックのロゴマークがかわいらしいですね。
このロゴマークは、群馬の実家のクリニックと同じもので、北本市で開業したことから同じロゴマークを使わせてもらおうと取り入れました。イラストは、私の弟が幼い頃に描いたもので、そのイラストに私の子どもが描いた歯ブラシを持たせてみました。トイレの壁紙も、子どもが描いた落書きをそのまま生かしてデザインしました。患者さんに少しでもリラックスしていただけるように、院内にもホッとできるような絵画を何点か飾っています。
どのような診療方針をお持ちですか?

大切にしているのは「安心・感謝・納得」。患者さん一人ひとりの口腔環境やニーズに合わせて、将来を見据えたトータル的な歯科治療を提供したいと考えています。初診の際にはカウンセリングルームでしっかりお話を伺い、治療方針を患者さんとともに考えていく方針です。カウンセリングルームは、プライバシーを重視した仕様になっています。また、歯周病の治療と予防も、注力している診療の一つ。治療前後にはスライドを用意して詳しくご説明しています。最近は心疾患や糖尿病をはじめ、多くの全身疾患と口腔内環境の関係性が知られてきています。当院でも必要に応じて外部の医科・歯科の病院と連携しながら、全身状態の改善をめざし、顎・口腔内全体の治療を行うかかりつけ歯科医院として尽力していきたいですね。
毎月の口腔ケアで虫歯や歯周病を防ぐ
先生の得意分野を教えてください。

長く診療に携わらせていただいたのでどれかと言われれば口腔外科です。顎口腔領域の外科処置や全身管理が必要な入院症例に多く携わってきました。大学病院では研究に加えて、歯学生や歯科衛生士専門学生への講義や、組織学・解剖学系教育、口腔外科学実習の講師などを経験してきました。当院の患者さんは歯痛だけでなく顎関節症、口腔内の腫瘍やドライマウス、舌のヒリヒリ感などでの来院が多いです。例えば親知らずの抜歯で、紹介されて大学病院に行かなければならないケースなど、患者さんはわざわざ大学病院まで行くのは大変ですよね。そんな地域の患者さんの負担をなるべく減らしたくて、開業に踏みきったという経緯もあります。ただし腫瘍が見つかった場合は、良性であれば当院で切除しますが、悪性の場合は提携している病院へ紹介しています。
予防歯科ではどのような特徴がありますか?
自由診療の予防歯科の診療ではより専門的な器材を使い、良い状態をより長く保っていただけるよう患者さん個々に合った清掃機具の提案や説明などに重点を置いています。通常の項目に加えて着色汚れ落とし、バイオフィルムの除去、粒子の細かい研磨剤で仕上げを行います。当院の歯科衛生士は全員がクリーニング施術の研鑽を積んでいます。予防歯科に注力している一番の理由は、世界的に見ても日本は見た目や口臭に対する意識は高いのに対し、口臭の原因となる歯や口腔領域に対する意識が低く、無意識のうちに歯周病に罹患している患者さんが多いからです。口腔トラブルが悪化すると、治療費のみならず治療期間も長くなってしまいます。当院では、クリーニングの時期になった際にメールやはがきでお知らせするようにしておりますが、当院を通じてお知らせしなくても定期的に受診していただき、自分の健康に対して意識を持つきっかけになってくれればと思います。
こちらは、「口腔管理体制強化加算」の基準を満たしたクリニックなのですね。

はい。当院は、厚生労働省が定める条件を満たした「口腔管理体制強化加算」に対応する歯科医院です。通常、虫歯予防を目的としたフッ素塗布や、歯周病・虫歯予防のための検査・歯石除去・歯面清掃を保険診療で行えるのは、3ヵ月に1回という決まりがあります。しかし虫歯や歯周病の重症化の予防を目的として定められた「口腔管理体制強化加算」の対応施設では、これらを毎月、保険診療で受けていただくことが可能です。虫歯や歯周病の予防ケアがより受けやすくなることは、患者さんにとって大きなメリットだといえるでしょう。当院ではこれからも地域の患者さんに少しでも貢献できるような診療をめざして、努力してまいります。
訪問歯科診療やがん患者への診療にも注力
最近では、訪問歯科診療を利用される方が増えていると伺いました。

はい。当院では、ご高齢だったり介護が必要だったりと、来院することができない患者さんのために訪問歯科診療を行っています。開業時からいらしていた方が通院困難になり、訪問診療に切り替えることもありますね。訪問歯科診療を希望される場合、地域の福祉を利用している方ならばケアマネジャーさんなどを通すか、もしくは当院に直接ご連絡ください。当院は日本訪問歯科協会に加盟しており、後日、協会や当院より患者さんへご連絡をいたします。訪問診療でも、クリーニングや入れ歯の調整など、院内診療とほぼ同じ内容を受けることが可能です。椅子に座った状態やベッドに横になった状態で、患者さんにとって無理のない姿勢で診療を行います。
そのほかに、注力されている診療があれば教えてください。
私は「がん診療連携登録歯科医」でもあります。これはがん治療中の患者さんでも、全身に配慮した歯科治療や口腔ケアを受けられるよう行われている制度で、埼玉県および全国の連携病院と連携して患者さんへの治療を行っています。そのほか、一定の範囲内の顎関節症の治療も行っていて、マウスピースの製作は私が手がけています。マウスピースは睡眠時無呼吸症候群の患者さんにも耳鼻科の先生の依頼を受け作っています。また、症状に合わせて漢方薬や低周波治療器も取り入れています。特に顎関節症で痛みの強い方や、口内炎が多発的にできてしまう方、舌の疾患、口腔乾燥などは、漢方薬で早い治癒が期待できる場合があります。
今後の展望を教えてください。

院内設備では、さらにグレードの高い感染対策機器などを導入していきたいと思っています。歯科医師としては、困ったときには受診してもらえる地域のかかりつけ歯科医院が目標です。そのためにはもっといろいろな勉強が必要なので、休日のほとんどはセミナーや勉強会に参加しています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
当院では口腔疾患だけでなく、唇を切った時などの縫合処置も可能です。骨折で歯がグラグラになったり、ケガで骨が露出したり、顎・喉・鼻などの症状でお悩みの際はぜひ一度ご相談ください。また「口腔管理体制強化加算」の対応施設として虫歯や歯周病の予防にも注力していますので、ぜひ定期的にご来院いただき、メンテナンスを習慣づけてほしいと思います。土曜も診療を行っており、訪問診療にも対応。「歯科医院に通いづらい」と感じていらっしゃる方も、気軽に相談しやすいクリニックをめざしています。
自由診療費用の目安
自由診療とはクリーニング(自由診療の場合)/5500円~8800円