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風間 広仁 院長の独自取材記事

関町ゆいクリニック

(練馬区/武蔵関駅)

最終更新日:2020/10/14

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2020年4月に開院した「関町ゆいクリニック」は地域に密着したかかりつけクリニックをめざすと同時に、糖尿病において高い専門性を提供している。院長の風間広仁先生は、大学病院や総合病院で糖尿病診療について長年研鑽を積んできた。さまざまなタイプの糖尿病の診療経験があり、糖尿病の合併症が起こらないように全身の健康を考慮して診療を行っている。「患者さん一人ひとりが歩んできた人生を大切に、その人のライフスタイルに合う治療法を提案していきたい」と風間先生。今回は、これまでの経歴や診療の際に大切にしていることなどを聞いた。
(取材日2020年10月1日)

糖尿病治療を軸に、地域のかかりつけ医をめざす

クリニックのコンセプトや特徴について教えてください。

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地域密着型のクリニックというのがコンセプトです。「ゆい」という名称は、漢字の「結(むすぶ)」に由来しているのですが、地域の方との結びつきを深めたいという気持ちがあって、関町という地域の名称に「ゆい」を組み合わせて「関町ゆいクリニック」という名前をつけました。糖尿病の治療を中心としながらも、地域のかかりつけ医として地域の皆さんに利用していただけたらと思っています。風邪をひいたときや調子が悪いときなど、気軽にお越しいただき、私をはじめ当院スタッフに相談することで安心して帰っていただけたらと思っています。たくさんの方に利用していただけるように、日曜日以外は診療日としています。患者さん一人ひとり、価値観や経済的なご事情もさまざまかと思いますが、そういったところも含めて相談してもらえたらうれしいです。

感染症に関する院内対策について教えてください。

当院は入り口が1ヵ所となりますので、感染の恐れがある方とそうでない方の診療時間をずらす形で接触をなくしています。入り口にはサーモグラフィーと消毒液ボトルを設置しており、検温と手指消毒をお願いしています。このサーモグラフィーは、患者さんがマスクをしていないと「マスクをしてください」と声が出る仕組みになっています。また、コロナ渦での開院となったため、開院当初からオンライン診療も導入しています。基本的には、当院の受診歴があり、症状が安定している方に対応しており、オンラインで診療後処方箋をお送りしますので、お近くの薬局で受け取っていただけます。電話予約に加えて、インターネットからの予約も可能です。また近日中にキャッシュレス会計にも対応する予定です。

どのような医療を提供していきたいと考えていますか?

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糖尿病を専門とする医師、総合診療を行う医師、かかりつけ医、それら三者のバランスが取れた医療をめざしています。大きな病院に通院するのは敷居が高いと感じている方でも、専門の医師に診てもらえるのが当院の良さだと思います。また、他の病気を併発している場合など、場合によっては各種疾患の専門家への橋渡しを行うことも、地域のかかりつけ医として重要な責務と考えています。当院の特色の一つですが、定期通院の患者さんにつきましては原則予約制としています。特に糖尿病などで定期的に通院している方につきましては、私やスタッフがあらかじめ前回までのカルテや検査結果を確認して診療内容を考えておくほうが有意義なお話ができますし、実施する検査の抜けや漏れを防げます。さらに、原則予約制とすることで、単位時間あたりの受診人数も把握することが可能となり、待合室での“3密”を避ける感染対策にもなります。

一人ひとりの背景を考慮した治療を

院長のご経歴について教えていただけますか?

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実は医師になる前は、東京大学文学部で西洋哲学を学んでいました。その中で、科学史・科学哲学という分野に興味を持ち、勉強していく中で、分子生物学という学問に憧れを持つようになりました。それで、千葉大学医学部に入学したのです。卒後第二内科に入局した際に老化を扱う研究室に所属することになり、そのご縁で、東京都老人医療センター内分泌科で研修を受けることになりました。内分泌科というのは、実質的には約9割の患者さんが糖尿病患者さんということもあり、そこから糖尿病を中心に勉強することになりました。多くの患者さんを診ていく中で、病名は同じでも、それぞれに発症の背景や病態に多様性があることを認識し、学問としても奥が深そうだと思うに至ったため、専門としてやっていこうと決めました。

こちらで行っている糖尿病治療の特徴について教えてください。

糖尿病には1型と2型があり、さらに妊娠時に発症する妊娠糖尿病や、膵性、ステロイド糖尿病などがあります。私はこれまでの経験上、さまざまなタイプの糖尿病の治療経験がありますので、当院においても幅広い病型の患者さんに対応していきます。機器の面では、24時間持続的に、かつ簡便に血糖値を測れる、自己検査用グルコース測定器にも対応しています。また、専門分野の特性上、高齢の患者さんが多いのですが、お付き合いが長くなれば、介護の必要も出てくると思いますし、福祉との連携が円滑に行えるような体制を整えておきたいです。私は前職の経験から、老年病や認知症も専門的に学び知識をつけてきました。ケアマネジャーとの面談や訪問看護ステーションなどとの情報交換も積極的に行っています。

スタッフの方とも良い連携が取れているそうですね。

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ありがとうございます。糖尿病の診療ではチーム医療が大切なのは言うまでもありません。当院には糖尿病療養について専門的な知識を持つベテラン看護師が在籍しており、医師以外にも、スタッフみんなで患者さんのサポートにあたります。今後は、管理栄養士にも加わってもらう予定がありますので、食事改善のご相談などは、さらにしやすくなると思います。日常生活での悩みや質問など、医師には言いづらいことも気軽にご相談いただけます。検査の面では、臨床検査技師によるエコー検査を行っており、血管の詰まりなどもチェックできます。

看取りまで責任を持って行う医療を提供したい

数多くの方の診療に携わられたと思います。先生が患者さんと向き合う上で大事にしていることは何でしょう?

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私が大事にしていることは3つあります。1つ目は、自分や家族がされて嫌だと思うことはしないこと。2つ目は、患者さんの希望や期待に応えること。3つ目は、今日ここに来て良かったと感じてもらえるような診療や心配りをすることです。そして、その考え方をスタッフとも常に共有するようにしています。私個人の姿勢としては、個別性ではなく単独性を大事にすることがあります。個別性というのは、性別、年齢、職業や体格などの属性を指しますが、そういった枠では捉えきれない、一人ひとりが歩んできたかけがえのない人生というものがあるわけです。何げない会話の中からそれを感じ取り、その患者さんの生活に即したアドバイスを行い、より具体的な取り組みやすい治療方針をご提案できればと考えています。

印象に残るエピソードを教えてください。

糖尿病における脂質代謝というのが老人医療センター時代の研究テーマの一つでした。HPLC法によるリポ蛋白分析を用いて、東京医科歯科大学の化学の教授を務められていた岡崎先生と共同で研究し、学会で論文発表をしていた時期がありました。研究していた当時はなかなか浸透しなかったのですが、先生は地道にデータを蓄積して精度を高められ、ようやく数年前に保険適応になりました。日常の診療の中で利用できるようになり、非常に感慨深いものがありますね。

今後の展望を教えていただけますか?

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立ち上げたばかりのクリニックですので、これからどんどん改善して良い方向に変化させていきたいと思いますが、まずは訪問診療を実現したいですね。高齢の患者さんも多いので、やがて通院困難になる方も出てくるでしょう。そうなったとき、私たちとはもう関わりがなくなってしまうのではなく、地域に根差したクリニックの特性を生かして、看取りまでできるような体制をつくっていきたいです。さらに、糖尿病の療養指導のためのスペースを確保したり、医療のデジタル化にも対応したいと思います。また診療とは別に、患者さんがほっとできるような空間づくりも行っていきたいです。例えば、手芸や絵画、写真、ミニチュア、ジオラマなど患者さんの創作作品を展示するのも楽しそうです。スタッフとともに新しい取り組みに積極的にチャレンジして、患者さんに安心して通ってもらえる、素晴らしいクリニックをつくり上げていきたいと思っています。

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