青木 由美子 院長の独自取材記事
青木第二歯科医院
(新宿区/神楽坂駅)
最終更新日:2025/06/04

神楽坂駅から徒歩2分、通勤通学帰りにも便利な立地に「青木第二歯科医院」はある。白を貴重とした明るい院内にはやわらかな色の診察台が並び、アットホームな雰囲気の同院を支えるベテランスタッフは、全員女性。院長の青木由美子先生は開業以来、地域に根差した診療を行ってきた。歯だけではなく、体全体を考えた治療を大事にし、噛み合わせを重視した治療にも力を入れているという、青木院長の診療にかける思いを聞いた。
(取材日2025年1月16日)
アットホームで親しみやすいクリニック
どういった患者さんがお見えですか。

この情緒ある赤城下町という場所には3世代で住んでいる方も多く、当院にもご家族皆で通ってくださっている方もいらっしゃいます。お祭りなどもあって、地域の方たちがとても仲が良いんですよ。患者さんはお子さん、近隣の会社にお勤めの方、近所にお住まいの高齢者の方と幅広く来ていただいています。最近はアジア系の外国ルーツの方もお見えになっています。患者さんからのご紹介でおいでになる方も多いですし、メンテナンスなどのために他県などから来てくださる方もいらっしゃいます。ありがたいことです。
スタッフが全員女性なのも特徴的ですね。
スタッフのうち2人は、開業以来ずっと働いてくれています。しばらくぶりに来院された患者さんが「わあ、君たち変わらずにいるね」と驚かれることも(笑)。患者さんは「ここに来れば知っている人に会える」という感じで、通院を楽しみにしてくださっているようです。もう1人のスタッフも、お隣のイタリアンレストランの常連だった関係で働いてくれるように。地元密着なんです。スタッフと患者さんの受付での何げないおしゃべりが、貴重な情報になることもあります。治療中は患者さんとじっくりお話しする時間がないので、受付でいろいろ話してくださる内容を参考に、患者さんの生活背景や性格など重要な情報をキャッチしたりしています。スタッフとは長い付き合いですので、お互いに何をしてほしいのかがすぐわかり、言わなくても作業してくれたりと、とてもやりやすいですね。
症状ではどういった訴えが多いのでしょうか。

お子さんにはフッ素塗布や虫歯治療、大人の方には虫歯・歯周病の治療や義歯作製をすることが多いですね。また当院は歯周病の検査や予防指導のほか、歯科衛生士によるブラッシング指導にも力を入れています。最初は手がつけられないぐらいまで汚れなどを放置していた方や、なかなか歯磨きを続けられないという方などでも、徐々に磨いていけるように、丁寧に指導しています。歯磨きを通して、患者さんご自身の健康に対する意識が変わること、そしてその結果クリニックへ一生懸命通ってくださることを期待しています。指導を通して患者さんの歯磨きが上手になっていればうれしいですね。やはりご自分できちんと磨くことが一番の予防ですから、それをお手伝いしていきたいと思っています。
噛み合わせを重視した治療に注力
特に力を入れている治療はなんですか?

噛み合わせを重視した治療です。噛み合わせのずれは、歯のみならず頭痛や肩凝り、腰痛、めまいなど全身の不調を引き起こす原因になることもあります。ですから、当院では咬合器を使って基準となる平面を確認し、データをもとに患者さん一人ひとりに合った噛み合わせを導き出しています。咬合器にゴシックアーチという顎の動きを入力して義歯を作り、噛み合わせをしっかり確認することで、よりその方にぴったりの義歯を作っていければと考えています。また、においが気にならない、表面がツルツルした素材を使用しており、治療用の仮の義歯と最終的な義歯と2つ作ります。自分に合う義歯に出合えなかったという患者さんにも喜んでいただけるようにしたいですね。義歯でお困りの方は、ぜひご相談ください。
診療で大切にされているのはどういったことですか。
患者さんが「ここに来て良かった」と思ってくださるような治療をすることです。お互いが納得の上で治療を進めていくことが大切ですので、患者さんが気兼ねなく何でも話ができるように、できる限り患者さんに寄り添って話をするよう心がけています。歯周病の方や歯を抜いたままにされている方もいらっしゃいますが、良い消化吸収のためにはきちんと噛めることが大切です。歩いている時も常に上下の歯が支え合っていますし、しっかりと噛んで脳に刺激を与えることは、認知症の予防にもつながると言われています。また、きちんと咬合していなかったり、歯が抜けたままですと、全身のバランスに悪い影響を及ぼします。バランスが崩れたままだと、つまづいたりした時に体を支えきれずに転ぶことも多くなってしまいます。一方で、食いしばりの強い方も最近多いので、皆さんの歯を守っていけるようお手伝いさせていただきたいと思っています。
口腔外科の専門の先生もいらっしゃると聞きました。

難しい親知らずの抜歯やインプラント埋入治療は、口腔外科を専門とする先生が担当しています。私の同級生の息子さんで、毎週ではありませんが診療を行っています。処置が大変な親知らずの抜歯など、これまでは近隣の病院にご紹介していたのですが、忙しい患者さんにとっては負担になっていたかと思います。でも先生が来てくださることで、紹介状もいらず、すぐ予約がとれ、当院で治療ができるようになりました。患者さんに喜んでいただければ、当院としてもうれしいですね。
本格的な矯正治療を始める前に、予備の治療があるそうですが。
最近のお子さんは虫歯は減ったのですが、硬いものを食べないせいか、噛む力が弱くなっているように感じます。歯並びの悪いお子さんやお口が開いたままのお子さんなどは、本格的な矯正を始める前、幼稚園や小学校低学年ぐらいの段階で、舌を正しい位置に置いたり、口をきちんと閉じる練習をするための簡単な器具を装着します。予備的な治療をすることで、その後の本格的な矯正へとスムーズにつながるようにしています。矯正期間の短縮も見込めますので、お子さんの歯並びが気になっている方、矯正治療をお考えになっている方は一度ご相談ください。
オンライン講習で新しい技術や知識を導入
先生が歯科医師をめざしたのは、ご家族の影響からでしょうか。

高校2年生の時、医師だった父が亡くなりました。当時はこれからどうなるのだろうと正直不安でしたが、母が歯科医師として働きながら、私たち3人の姉妹を育ててくれました。そういった母の姿を身近で見ていましたから、女性でも手に職を持っていると、いざという時心強いなと思いました。目の前に良いお手本がいましたし、私も昔から手先が器用でしたので、歯科医師になって母のようにずっと仕事を続けていこうと決めました。結局姉も歯科医師に、妹は医師になりました。姉は母の歯科医院を継ぎ、当院から歩いていける距離にある実家で診療を続けています。
噛み合わせの治療などを専門的に勉強され、とても熱心でいらっしゃいますね。
大学卒業後は歯科医院に勤務し、その後は母の歯科医院を手伝っていました。開業前にお世話になった大学の先輩は、いろいろなことに興味のある先生で、とても刺激を受けました。「私ももっと勉強しなければ」という気持ちになり、そこから私の歯科医師としての勉強が再スタートしました。以前は講習会というと、その場所に出向かなければならなかったのですが、最近はオンラインで受講できるようになり、とても助かっています。やはり新しいことを吸収していきたいですし、自分が学んだ技術や知識を少しでも患者さんに還元していきたいと考えています。今のリフレッシュ法は趣味のゴルフぐらいですね。体を動かすのは好きなので、もっといろいろやりたい気持ちはあるのですが。
最後に患者さんへのメッセージをお願いします。

昔に比べ、虫歯の多い方は少なくなってきましたし、歯をきちんと磨けている方も多く、それは続けていただければと思っています。それでも定期的に検診に来ていただけると、大事になる前にちょっとここがおかしいという箇所をお伝えすることもできます。ご自分でしっかり磨けているつもりでも、どこかに磨き残しがあったりするものです。これからもスタッフと一緒に、地域のお口の健康に力を尽くしていきたいと思っています。気になることがあれば、気軽にお立ち寄りください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/手術+上部構造:33万円~、小児の咬合誘導/4万4000円~、義歯/88万円~(本数、材料により金額は異なる。詳細は要相談)