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井上 雄介 院長の独自取材記事

フジ皮フ科クリニック

(横浜市青葉区/藤が丘駅)

最終更新日:2024/01/26

井上雄介院長 フジ皮フ科クリニック main

藤が丘駅北口から徒歩約5分。国道246号を越えた所にあるコンビニエンスストアが入ったビルの2階に、「フジ皮フ科クリニック」はある。院長を務める井上雄介先生は、大学病院や市中病院でアレルギー疾患、アトピー性皮膚炎、乾癬、腫瘍などを専門とする外来や、重症疾患の治療など、さまざまな皮膚の病気と向き合ってきたベテラン医師。2020年の開院後、ニキビやアトピー性皮膚炎、乳幼児の湿疹などから、美容面の悩みまで広く相談に応じている。「ちょっとした肌トラブルも治らないと気持ちが沈むもの。患者さんの気持ちに寄り添い、ここでできる最善の治療を提供していきたい」と熱心かつ丁寧な口調で話す井上院長に、同院の特徴やめざす医療などについて聞いた。

(取材日2023年7月6日)

患者に近い距離で、個性や生活に合わせた治療を提案

コロナ禍真っただ中での開院から、3年になりますね。

井上雄介院長 フジ皮フ科クリニック1

はい。2020年の4月に開院しましたから、当初は状況もわからないまま右往左往する大変な日々でしたね。感染を恐れての受診控えから、状態を悪化させてしまった後で来院される方もいらっしゃいました。3年を経て、受診される方の世代の幅も広がり、0歳から100歳以上まで多くの方にご来院いただいています。遠方からわざわざ足を運んでくださる方も少なくありません。継続して受診されている患者さんとは相互理解も深まってきましたので、それぞれの個性や生活背景に合わせた治療を提案できるよう努めています。ようやく状況も落ち着いてきましたから、本来めざしていた方向性をかなえられるようになってきたのではないでしょうか。

院長がめざされる方向性とはどのようなものでしょうか。

私は大学病院に10年、市中病院に7年ほど勤め、水虫の方から救急で運ばれ緊急手術を受ける方、ICUに入院されている方まで幅広い患者さんを診てきました。そんな中、もう少し患者さんに近い距離で、地域に根差した診療をしたいという思いが出てきたのです。これまでのキャリアを生かして、肌のちょっとした悩みでもご相談いただける場をつくれたら、と。さらに、ほくろをどうにかしたいといった自費診療もカバーできるような総合的な皮膚科のクリニックをつくりたいという思いもありました。赤ちゃんからご高齢の方まで幅広く対応したいと思っていますし、肌のトラブルで困ったら気軽にお越しいただいて、治療だけでなく改善のためのヒントやアドバイスを提供するなど、何かしらお力になりたいなと思っています。

患者さんからは、どのような相談が多いですか?

井上雄介院長 フジ皮フ科クリニック2

当院は幅広い世代に受診していただいていますが、特にお子さんの発疹のご相談が多いと感じます。また、私が専門としているアレルギーやアトピー性皮膚炎を訴える方も多いです。患者さんの中には市販薬で対応されていたり、別の皮膚科で治療を受けているが思うように治らないというケースも多く、一般的なお薬での治療から一歩進んだ治療を求める方も少なくありません。当院では重症アトピー性皮膚炎への光線療法も導入し、今後は注射治療の導入も考えています。漢方による治療も積極的に採用していますので、これまでの経験で培ったノウハウを生かしながら「薬を飲んで塗っておしまい」とならない治療の提案に努めています。

光線療法も導入し、一歩先のアトピー治療をめざす

アトピー性皮膚炎の治療について教えてください。

井上雄介院長 フジ皮フ科クリニック3

強いかゆみを伴うアトピー性皮膚炎は、まず炎症を抑え、皮膚を良い状態に落ち着けてから、それを維持していくことが重要です。治療法としては、ステロイド外用薬や免疫抑制外用薬、抗アレルギー内服薬による薬物療法が基本とされています。近年は注射薬である生物学的製剤を用いるケースも増えました。また、特定の花粉やハウスダストなど、状態を悪化させる因子を極力除去することも大切です。さらに、良い状態を長く継続するには日々のスキンケアも欠かせません。つまり、アトピー性皮膚炎の治療は安定してからが本当のスタート。患者さんと医師が同じゴールをめざし、協力して取り組む必要があります。「治す人」と「治される人」ではなく、二人三脚の関係が理想でしょう。だからこそ、治療への理解のために早い段階で方針を示し、わかりやすい説明を心がけています。その上で半年後、1年後の道筋を示し、明確なゴールを設定してから治療を始めるのです。

患者さんの理解と意識が重要ということでしょうか。

そうですね。特にステロイド剤に関しては、外用であれば大量に長期間使用しない限り、重篤な副作用が出る頻度は低いと考えています。しかし、何十年も前の誤った報道に端を発するステロイド忌避は根強く、「強いステロイドは嫌」という人も少なくありません。そうした方には、正しい知識についての説明が必要でしょう。もしステロイドの処方が妥当と考えられるケースであっても、ステロイドは嫌だからと代わりの薬を処方した場合、ビル火災にバケツリレーで挑むように大きな改善は望めないかもしれません。そもそも、ステロイド・非ステロイドという二項対立で考えること自体がナンセンスで、状態に応じてステロイド以外の免疫抑制剤の塗り薬も上手に使い分けることが大事なのではないでしょうか。そうした考えから、当院では患者さんに薬と病態をきちんと理解してもらい、確とした共通認識のもとで治療のゴールをめざしています。

光線療法についても詳しく教えていただけますか。

井上雄介院長 フジ皮フ科クリニック4

当院ではナローバンドUVBという、特定の波長域の紫外線を照射する治療機器を備えており、アトピー性皮膚炎や掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)、円形脱毛症、尋常性乾癬、白斑などを対象に、保険診療で治療を提供しています。これは、紫外線の免疫抑制機能を利用して炎症の抑制を図る治療法。全身に一度に照射できる全身型照射機器と、スポット的な照射に使うエキシマライトがあり、当院はその両方に対応可能です。治療には外用薬などとの併用が必要ですが、例えば炎症によるかゆみを抑えられたり、色素細胞や毛根に起こっている炎症を光治療で抑えることができます。他にも、軟こうを塗る回数の減少が望めるなど、患者さんのメリットは少なくありません。一方で、ただ照射器を当てさえすれば良いのではなく、症状に合わせて照射量などを調節することが必要です。そのため、大学病院などで培った経験と技術を駆使して治療にあたっています。

自称「皮膚オタク」の知見で、幅広い肌の悩みに対応

美容皮膚科にも取り組んでいらっしゃるそうですね。

井上雄介院長 フジ皮フ科クリニック5

肌の悩みというものは、ちょっとしたことであっても、治らないとその方のお気持ちに大きな影を落とすものではないでしょうか。だからこそ、見た目のお悩みにもできる限り応えていきたいと考えたのです。重要なのは、女性だけでなく、男性にも見た目を気にされている方が多いということ。その反面、美容皮膚科のクリニックはハードルが高い印象もあるかと思いますので、受診をためらっていらっしゃる方のお悩みも、積極的にお受けできればと考えています。

院長が医師を志したきっかけは何ですか?

小さい頃に皮膚炎で長期間入院し、つらい時期を過ごした経験が大きいですね。今思うと、その経験が困っている人を助けたいという気持ちにつながったように思います。実は一度違う大学でプログラミングを学んでいたことがあり、面白くはあったのですが、何か違うなと感じて医学部を受け直したのです。そこで、「やっぱり医師の道しかないな」と気づかされました。皮膚科を選んだのは、自分の病気のことも大きかったのですが、最初は膠原病内科に興味があったからです。膠原病には皮膚疾患が絡んできます。実習で皮膚科を回った際に、診断から治療、最後の結果を見届けるまでをすべて自分で対応できる部分が自分の性格にも合っていると思い、最終的にこの道に進みました。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

井上雄介院長 フジ皮フ科クリニック6

患者さんの増加に伴い、待ち時間が長くなることに申し訳なさを感じています。オンラインや電話での当日順番予約制を導入していますが、さらに診療を効率化し、限られた時間を有効利用できる仕組みが取れないか模索しているところです。また、自費診療へのニーズの広がりを感じているので、それに応えるべく診療の幅も広げていきたいですね。私は「皮膚オタク」を自認しており、皮膚やスキンケアのことならどのような質問にもお答えできると自負しています(笑)。例えば、軟こうの塗り方一つとっても、データに基づき効果を最大限に引き出すためのちょっとしたコツをお伝えできたら。ぜひお気軽にご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ほくろの施術/6000円~(5ミリ未満~)

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