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内田 創 院長の独自取材記事

カラムンの森こどもクリニック

(小平市/新小平駅)

最終更新日:2024/03/27

内田創院長 カラムンの森こどもクリニック main

新小平駅から2分ほど歩くと、ひときわ目を引く塔のような建物が見えてくる。「カラムンの森こどもクリニック」のデザインは、小平市の町並みをヒントに設計されたそうだ。内田創院長の掲げるモットーは「愛着、発達、連携」。子どもたちの心と体、両方の成長・発達に寄り添いながら診療を行っている。一般小児科はもちろん、発達に関する相談や健診、主に発達障害の子どもたちを対象にした作業療法の一種である感覚統合療法や心理療法にも力を入れるクリニックだ。子どもたちの未来のために力を尽くす内田院長。木の香りが心地良い院内で、クリニックに込めた思いなどについて話を聞いた。

(取材日2024年1月30日)

子どもたちの心と体、両方の成長に寄り添うクリニック

「カラムンの森」という院名にはどんな由来があるのですか?

内田創院長 カラムンの森こどもクリニック1

カラムンは英語で「円柱」という意味です。ここ小平市は、昔ながらの円柱型の郵便ポストがたくさん残るポストの町。建物のデザインを決めるにあたっては、そんな歴史を踏まえて建築士さんと試行錯誤を重ね、今のような円柱の待合室が誕生しました。さらに、人や物が集まってくるという意味を込めて命名したのが「カラムンの森」。当院のテーマは「愛着、発達、連携」ですが、この3つを軸にイメージを膨らませていった結果、今のような建物ができたという順番ですね。例えば、診察室の漆喰の壁はスタッフと一緒に塗ったものです。もちろんプロの仕上げのようにきれいではありませんが、スタッフ全員で協力した手作り感のあるクリニックです。

子どもたちの心と体、両方の成長・発達に寄り添うクリニックだと聞きました。

一般小児科から予防接種、乳幼児健診はもちろん、子どもの心身や発達の問題についての相談にも応じています。心理相談や発達健診、主に発達障害の子どもたちを対象にした感覚統合療法を中心とする作業療法にも力を入れています。私は、人間の半分は心だと思いますし、心と体を切り離して考えてしまうと何事もうまくいきません。両方のバランスを考えながら診ていきたかったので、自然と心と体の両方を診るようになりました。喜怒哀楽をうまく表現できない子どもたちもいるのですが、その感情を豊かに表現できるようにさまざまな方向からアプローチしていきたいですね。

開業までの経緯はどのようなものだったのでしょう?

内田創院長 カラムンの森こどもクリニック2

まず私自身、小さい頃に手術を受けるといった医療と関わる経験をしました。それが後に「何か人のためになることをしたい」と考えるもとになり、小児科の医師の道を選ぶことにつながったのかもしれません。医師になってからは、児童精神科の先生に師事して心身症や摂食障害について学んだり、多くのニーズに応えるために発達障害も診たりするようになりました。そうして診療の幅が自然に広がっていったのですが、困っている患者さんに何をしてあげられるか考えた時、医療だけでは限界を感じました。教育や地域との連携の必要性を強く考えたことから、教育にも関わるようになり、さらに療育の世界へ……と、だんだん携わる領域が広がっていきました。その中で、子どもたちの成長には作業療法が重要ということもわかってきたんです。これらの経験を集約して形にしたのが当院です。

訪問診療も可能。刺激を通じて自信を育む感覚統合療法

どのような患者さんが多いのですか?

内田創院長 カラムンの森こどもクリニック3

一般小児科としては、便秘やアレルギー性疾患、皮膚疾患といった症状が多いですね。その他、発達障害や心身症、予防接種、健診などの相談を受けています。一般的な乳幼児健診ではなく、例えば「少し言葉が遅れているのが心配」というような未就学児のケースは、当院では発達健診という枠組みで診ています。発達健診では、まず最初に医師が診察室でお話しして状況を確認した後、2階の心理室に移動。お子さんが保育士と遊んでいるのを見ながら、親御さんと公認心理師で話をするというスタイルで、1時間くらいかけて行います。1回で終わることはほぼなく、何度か行う中で、「続けて相談を受けるのか、医療的な介入が必要なのか」を判断していきます。次のステップへつながる、入り口にするための健診です。

発達障害で医療的な介入が必要となった場合の治療について教えてください。

内田創院長 カラムンの森こどもクリニック4

心理療法や作業療法を中心に、必要に応じて薬も使います。当院で主に行っている作業療法は感覚統合療法といい、大きなつり具を使って体を揺らしたり、ジャンプしたりといった動きを通じて、体に感覚刺激を与えていくというものです。専用の部屋で作業療法士と1対1で、もしくはグループで行います。特に小さいお子さんなどは、友達と一緒に体を動かすことで感情が豊かに出やすくなることも期待できるんですよ。発達障害では多くの場合、集団行動が難しいといった状態は、脳の発達とともに改善されて、思春期前後になれば落ち着いてくることがほとんどです。ですが、子どもの頃に苦手なことに対して感じたプレッシャーを、大人になっても引きずってしまう方もいらっしゃるんです。好きな刺激を強化したり、苦手な刺激に挑戦したりする中で認知障害の改善を図り、自信をつけていこうというのが感覚統合療法の考え方です。

外出が難しい子どもにはどのように対応されていますか?

作業療法士がご自宅に訪問して感覚統合療法を行っています。感情に変化がもたらされたり、外出にチャレンジして当院でのプログラムへの参加ができるようになったりすることを中期目標として取り組んでいます。お子さんが家から出られないというケースはまれではなく、訪問診療の需要は多いように思います。2022年のデータでは、不登校となっている小中学生は全国に約30万人いるといわれています。そのようなお子さんが行きたくなるような、未来に希望を持ってもらえるような場所をつくりたいと常々考えています。

子どもたちの未来につながる医療の提供を

先生は診療とは別に、フリースクールの運営にも携われているそうですね。

内田創院長 カラムンの森こどもクリニック5

クリニックの診療とは別にフリースクールの運営にも携わっています。日々診療をしている中で、医療的ケアを必要としている子たちの中には、在籍校に通うことが困難となっているお子さんたちがいます。そんなお子さんたちにも安心して楽しく通えるような場所をつくりたい、それを医療者である私が医療的観点を持ちながら携わることでサポートできることがあるのではと思い、フリースクールの運営を決めました。今は、学園長となる特別支援教育に詳しい先生とともに、4月の開校に向けて、学習の他に農業体験や音楽体験といった体験型のカリキュラムなどもやりたいと思い、いろいろ考えているところです。

先生の新たな挑戦でもあるのですね。

そうですね。先ほどもお話ししたように、不登校の小中学生は日本で約30万人いると言われています。それに合わせて心身症や発達障害のお子さんたちも増えているのが現状です。その事実を目の当たりにし、こうしたお子さんたちの未来のために、クリニックでの診療以外にも自分にできることはないかと思い、新たな一歩を踏み出しました。まだまだ課題もありますが、医療と教育の連携を図るためにも地域の教育機関の方たちとも連絡を取り合いながら、解決していきたいと考えています。

診療の際に大切にしていることは何でしょうか?

内田創院長 カラムンの森こどもクリニック6

本人の意思や気持ちを聞くことです。幼稚園くらいになれば自分の意思も出てきますからね。小さいお子さんに「感覚統合療法と心理療法のどっちがいい?」と聞くのはナンセンスですが、部屋を見た時の表情なども確認しながら、その子の気持ちをくんでいきます。私は、相手が小さいお子さんでも必ず1対1で一緒に遊ぶんですよ。木の造形ブロックを使ったり、絵を描いてもらったりといろんな遊びを通して、言葉以外のものをくみ上げて「この子にはどんな治療が向いてるかな」と判断しています。

最後に、今後の展望についてお聞かせください。

当院は開業以来「愛着、発達、連携」をテーマに掲げ、家族の成長と発達に寄り添うクリニックとして診療を行ってきました。感情をうまく表現できないお子さんや、わが子の発達に不安を感じるご家族が各地よりいらしています。心理療法や作業療法を通じて、このテーマには引き続き取り組んでいきたいと思います。それと同時に、地域に根づいたクリニックでありたいという思いも強く持っているんです。小平市や周辺地域にお住まいのお子さんとそのご家族にとって、頼れる地域のかかりつけ医でありたいですね。当院ですべてが解決するわけではありませんが、私たちが窓口となって医療の橋渡し役を担えればと考えています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

発達健診予約料:2000円

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