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内田 創 院長の独自取材記事

カラムンの森こどもクリニック

(小平市/新小平駅)

最終更新日:2020/06/11

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「カラムンの森こどもクリニック」は、「心と体は分けられないもの。すべてのバランスを考えて診ていくべきだと思ったら、自然と心と体の両方を診るようになりました」と話す院長の内田創先生が2020年4月に開院。「愛着、発達、連携」をテーマに、一般小児科はもちろん、子どもたちの心の成長まで広く対応。発達健診や相談、主に発達障害の子どもたちを対象にした、作業療法の一種・感覚統合療法や心理療法にも力を入れるクリニックだ。木のいい匂いが漂う診察室で、内田先生にクリニックに込めた思いから診療の実際、将来の展望まで、広く話を聞いた。
(取材日2020年5月22日)

子どもたちの心と体、両方の成長に寄り添うクリニック

「カラムンの森」という院名には、どんな由来があるのですか?

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カラムンは英語で「円柱」という意味です。ここ小平市は、昔ながらの円柱型の郵便ポストがたくさん残るポストの町。院のデザインを決めるにあたっては、そんな歴史を踏まえて建築士さんと試行錯誤を重ね、今のような円柱の待合室が誕生しました。さらに、人や物が集まってくるという意味を込めて「カラムンの森」と命名した次第です。当院は、「愛着、発達、連携」がテーマですが、この3つを軸にイメージを膨らませていった結果、今のような建物ができたという順番ですね。例えば、診察室の漆喰の壁はスタッフみんなで塗ったものです。もちろん、プロの仕上げのようにきれいではありませんが、手作り感や、みんなで連携して作っていくことを大事にしたいと思って、そのようにしました。意識としては、この建物はまだ未完成なんです。スタッフや患者さんの意見を取り入れて、これからどんどん変えていきたい、発展させていきたいと思っています。

子どもたちの心と体、両方の成長・発達に寄り添うクリニックだと聞きました。

ええ。一般小児科から予防接種、乳児健診はもちろん、子どもの心身や発達の問題についての相談にも応じています。心理相談や発達健診、主に発達障害の子どもたちを対象にした感覚統合療法を中心とする作業療法にも力を入れています。子どもたちの心は、「精神科の領域だから小児科の診療範囲ではない」と分けられがちですが、僕は、人間の半分は心だと思いますし、心だけ離して考えてしまうとうまくいきません。すべてのバランスを考えて診ていきたかったし、診ていくべきだと思ったので、自然と両方診るようになりました。

開業までの経緯は、どのようなものだったのでしょう?

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まず僕自身、小さい頃に手術を受けたりと、医療と関わりがありました。そんな経験が、後に「何か人のためになることをしたい」と考えるもとになり、小児科医師を選ぶことにつながったのかなと思います。小児科医師として診療を始めてほどなく、子どもの心に対してわからないことが多いと感じたことから、児童精神科の先生に師事して心身症や摂食障害も診るようになって。また、多くのニーズに応えるために発達障害も診るようになりました。そうして診療の幅が自然に広がっていったんですが、困っている患者さんに何をしてあげられるか考えた時、医療だけでは限界がありまして。教育や地域との連携の必要性を強く感じたことから、教育にも関わるようになり、さらに療育の世界へ……と、だんだん広がっていきました。その中で、子どもたちの成長には作業療法が重要とも見えてきたんです。これらの経験を集約して形にしたのが当院なのです。

身体刺激により、脳の活性化を促していく感覚統合療法

どんな患者さんが多いのですか?

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一般小児科としては、便秘やアレルギー性疾患、皮膚疾患といったものが多いですね。そのほか、発達障害や心身症、予防接種、健診などの相談を受けています。一般的な乳幼児健診ではなく、「診断を受けるほどではないし、診断がつかないほどだけれど心配なことがある」という場合、例えば少し言葉が遅れているのが心配というような未就学児のケースは、発達健診という形で診させてもらっています。発達健診では、まず10分ぐらい診察室でお話しして状況を確認した後、2階の心理室に移動。子どもが保育士さんと遊んでいるのを見ながら、親御さんと心理士さんでお話をするというスタイルで、1時間ぐらいかけて行うものです。1回で終わることはほぼなく、何度か行う中で、心理士さんが続けて相談を受けるのか、医療的な介入が必要なのかを判断してきます。次のステップへつながる、入り口になっているわけですね。

発達障害で医療的な介入が必要となった場合、どんな治療になるのでしょう?

心理療法や作業療法を中心に、必要ならお薬も使っていきます。当院で主に行っている作業療法は感覚統合療法といい、大きな吊り具を使って体を揺らしたり、ジャンプしたりといった動きを通じて、体に感覚刺激を与えていくというものです。専用のお部屋で作業療法士さんと1対1で行います。発達障害では、多くの場合、集団行動が難しいといった状態は脳の発達とともに改善され、思春期ぐらいになればほとんど落ち着いてきますが、それまでに周りから「お前は何もできないんだ」と繰り返し駄目出しされ、その影響を大人になっても引きずってしまう悪循環になりがちです。好きな刺激を強化したり、苦手な刺激に挑戦する中で認知障害をなくし、自信をつけていこうというのが、感覚統合療法の考え方になります。

作業療法の期間は、どれぐらいになりますか?

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通常の療育では、一度始めたら3年ぐらい行い小学校に入ったら終了する、小さい子向けのものが多いです。ただ、当院の場合は、3ヵ月に1度の見直しを行っています。通院ペースは、1ヵ月に1度または3週間に1度ほど。だらだらと続けても逆にメリットはないと思うので、3ヵ月の作業療法を2回、6ヵ月で一区切りとする予定です。もちろん、必要であれば延長も行います。作業療法を受けたあと、変化が見られたため心理療法のほうに移るという子もいますね。

子どもの気持ちを大切に

診療を統括する医師として、診療の際に大事にしていることを教えてください。

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まず、本人の意思、気持ちを聞くことです。小さい子は、発達健診などでフォローしていくケースが多いですが、幼稚園ぐらいになれば自分の意思は出てきますね。小さい子に「感覚統合療法と心理療法のどっちがいい?」と聞くのはナンセンスですが、お部屋を見てもらった時の表情なども確認して、その子の気持ちをくんでいきます。僕は、小さい子でも必ず1対1で一緒に遊ぶんですよ。木の造形ブロックを使ったり、絵を描いてもらったりといろんな遊びをしながら、言葉以外のものをくみ上げて、この子にはどんな治療が向いてるかなと判断していきます。

院での診療だけでなく、教育機関との連携や啓発活動も行っておられるのですね。

今のところ、立川市の特別支援教育推進に伴う計画策定委員会の委員になったり、東久留米市の学校心理士の会で講演したりといった活動を行っています。新型コロナウイルスの影響で一時期ストップしてしまいましたが、講演活動はちょこちょこ行っていますね。いろいろな療育施設での活動も、広げていきたいと思っています。ただ、そのほかに向けての情報発信までは、まだ手が回っていません。研究ベースでデータを集め、これから取り組んでいきたいと思います。

最後に、今後の展望についてお聞かせください。

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新型コロナウイルスの影響が落ち着いたら、待合スペースを使ってミニ音楽会や絵本朗読会、もともと僕の知り合いでホスピタルクラウン(病院などで心のケアをする道化師)をしている方がいるのですが、その団体によるパフォーマンスなどを開催したいと思っています。あと、作業療法がお休みの日に、感覚統合療法室を保育園や幼稚園の一般の子どもに開放して、室内の設備を見直していくこともしたいですね。外遊びが制限されている今、できることは室内遊びの拡充かと思うので、そこに力を入れられればと思います。当院は「連携」が1つのテーマ。お部屋を開放することで、利用した子どもたちが「こんな世界があるんだ」と知るきっかけにもなればいいなと思っています。それから、映画を作って、みんなに広く感動を与えたいという夢もあります。映画館でみんなが同じ映画を見て、気持ちを共有する感動を、映画の良さを、もう少しみんなに知ってほしいんです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

発達健診予約料:2000円

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