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初期症状も千差万別の認知症
早期発見・対処で選択肢増

しおかぜメモリークリニック

(神戸市中央区/神戸駅)

最終更新日:2021/01/13

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  • 保険診療

2025年には65歳以上の約5人に1人、およそ700万人になるとも推計されている認知症患者。誰もがなり得るものであり、誰もが関わる可能性のある身近な病気と言える。認知症には複数のタイプや原因があり、記憶障害や妄想・幻視など、その原因に応じて症状もさまざま。内科・脳外科・整形外科・精神科などでも各科ならではの対応ができる一方、ある一面だけを捉えての診療ではなく多面的なアプローチが必要となるという。認知症医療を専門とする「しおかぜメモリークリニック」の南辰也院長に、認知症の症状や治療法、ならないためにできる取り組み、専門クリニックを受診するメリットなど話を聞いた。(取材日2020年12月29日)

「何か変だな」と思ったら迷わず受診を。早期発見なら将来を見据えた選択肢も多数

Q認知症とはどのような状態を言うのでしょうか?
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▲認知症を疑われるときには初診でも訪問診療を依頼することも可能

「物忘れ」が一番知られた症状ですが、実際にはさまざまな物事の理解や判断が難しくなる病気と言えます。例えば「目覚めたらまったく知らない外国にいて、話しかけられても言葉がわからない」という状況で、物忘れというよりは判断力が落ちるのが大きな特徴の一つ。実は認知症は病名ではなく、こうした「認知機能の低下」を総称したものを言い、アルツハイマー型・レビー小体型・脳血管性・前頭側頭型などがあるほか、他疾患が原因のもの、少し認知症の定義からは外れるものの事故など脳の損傷によるものもあります。またアルツハイマー型認知症は状況判断が困難になる、レビー小体型認知症は幻視や妄想が表立つなど、それぞれ症状が異なります。

Q初期症状にはどのようなものがありますか?
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▲デイケアルームには落ち着ける和室も準備

認知症の原因によって症状は変わりますが、例えば「財布をどこに置いたかわからない」という物忘れから「財布を盗られた」という妄想につながる、日付の感覚がなくなる、料理ができなくなるといった理解力・判断力の低下、抑うつ状態などのほか、レビー小体型認知症であれば日中の気分の変化が激しくなったり、誰もいないのに「そこに子どもがいるね」など幻視といわれる症状が初期の段階で現れたりします。患者さん本人に自覚はありませんが、ご家族が「これまでとは何か様子が違う」「変なことを言うようになった」と感じることがほとんど。神経心理検査や脳の画像検査など客観的評価と、ご家族による主観的評価を総合して認知症と診断します。

Q認知症の治療はどのように行うのでしょうか?
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▲診療室は個室でさまざまな相談が可能

薬物療法とリハビリテーションです。現時点で、認知症の薬は完治させることはできず、あくまで進行を抑えて現状を維持することが第一の目標となります。認知症は進行すればするほど抑えるのが難しくなる上、進行度合いはどんどん加速していくのが一般的。そのためなるべく早く投薬を始めることが重要ですし、早い段階で薬物療法を開始できれば進行抑制につながると考えます。また、人と話をしない、家族としか話さない、外出しない、運動しないなど閉じこもりがちな人は進行が早くなるケースが多いです。生活環境を変えるためデイケアやデイサービスなどを活用して外出の機会をつくるとともに、リハビリテーションに取り組むことが大切です。

Q認知症にならないために気をつけるべきことはありますか?
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▲大きめのデイケアルーム

穀類や野菜、果物、魚介類、良質なオリーブオイルなど中心とした「地中海食」などを参考に、栄養バランスの良い食事を心がけ、適度な運動を行いましょう。そして何よりも脳は「考える」ことで使われます。人とのコミュケーションを通じて脳をどんどん使って鍛えることが重要です。特に男性は会社中心のコミュニティを形成しがちで、定年退職してしまうとそれが失われてしまい、人との交流が減少してしまうケースも少なくありません。そうならないよう、老後のための資産を形成するのと同じように、40代・50代からリタイア後に関われるコミュニティをつくっておきましょう。きっとそれは心の資産となるはずです。

Q認知症専門のクリニックにかかるメリットを教えてください。
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▲自身の経験から認知症に悩む患者やその家族を救いたいと語る院長

認知症は、内科なら疾患や老化現象に伴う認知機能の低下、整形外科なら運動機能、脳外科なら脳の構造、精神科なら心など、あらゆる診療領域からアプローチができます。しかしどの科でも診ることができるからこそ、さまざまな面をはらんでいて対応が難しいものでもあります。認知症専門クリニックである当院では、精神科による心へのアプローチのほか、非常勤ではありますが内科・整形外科・皮膚科・脳外科・泌尿器科の各科医師が在籍していることから、多面的なアプローチが可能になります。それと同時に、訪問診療・介護・リハビリ、デイケア、就業相談など、患者さん一人ひとりの症状に合った適切な提案ができるのも専門クリニックの特徴です。

ドクターからのメッセージ

南 辰也院長

認知症は早期であればあるほど、対処方法の選択の幅が広がります。認知症が進行してからデイサービスやヘルパーさんの助けを借りようとしても、「私はそんなんじゃない」と患者さんご本人が拒否するケースも少なくありません。しかし初期の段階から将来を見据えてサービスを導入しルーチン化しておけば、いざというときもすんなりと受け入れてくれることがほとんど。患者さんをお連れになることが難しければ、訪問診療で認知症の診断をつけることも可能ですし、診断がつけば、ご家族の悩みが少しでも解消できるようなアプローチの仕方をお伝えできるかもかもしれません。まずは相談という形からでも構いませんので、お気軽にご来院ください。

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