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鵜飼 現 院長の独自取材記事

萩原うかい内科

(一宮市/二子駅)

最終更新日:2021/10/12

鵜飼現院長 萩原うかい内科 main

のどかな田園が広がる一宮市萩原町は「萩原うかい内科」の鵜飼現院長のふるさとだ。「ここで生まれ、高校まで一宮市内で育ちました。生まれ育ったこの地で開業できるやりがいを感じます」と語る鵜飼院長。大学病院や地域の総合病院の勤務医として循環器内科や総合内科についても研鑽を積み、満を持して開業した。病院では、軽症の患者から、心臓疾患はもとより脳血管疾患や肺炎など重篤な患者に至るまでさまざまな患者を診てきたからこそ、地域のかかりつけ医の大切さを痛感している。直近では内科開業医の先生のクリニックに3年間勤務し、地域におけるかかりつけ医の大切さを肌で感じた。「かかりつけ医として微力ながら少しでも地域医療に貢献できれば」と語る鵜飼院長に、クリニックにかける思いを語ってもらった。

(取材日2020年5月13日)

祖父や父の後ろ姿をみて、医療の道へ

院長はこのエリアのご出身だそうですね。

鵜飼現院長 萩原うかい内科1

一宮市萩原町で生まれ育ち、幼稚園から高校までずっと一宮市内の学校に通学しました。萩原町は一宮市の中でものどかなエリアで、周囲には田畑が広がっています。私は、父が歯科医師、母方の祖父が医師であり、いずれも市内で開業していました。私自身幼少期は病弱で、熱をだしたり腹痛を起こしたりすることも多かったため、その都度祖父に診てもらいました。優しく声をかけ、接してくれたことを覚えています。医療職は自分にとって身近だったため、結果的には私も医師をめざすようになりましたね。今から思えば、祖父が患者さんに優しく真摯に向き合う姿勢に、どこか憧れの気持ちを抱いていたのかもしれません。

その後、どのような経験を積まれましたか。

大学を卒業後、大学病院や地域の総合病院で研鑽を積みました。大学病院やその関連病院では循環器内科に属し、心不全・心筋梗塞・狭心症・不整脈などの心臓血管病の治療・管理に従事しました。その後、地域医療の中核を担う総合病院の内科・総合内科に移り、脳卒中や肺炎、時に消化器疾患など、心臓血管病以外の患者さんの治療・管理も多数経験しました。特に高齢者はさまざまな疾患を併発することが多く、既往に重篤な心臓病のある方が肺炎、脳卒中、消化器疾患など多岐にわたる疾患を併発し、各専門の科と連携をとりながら当科が検査や治療を進めていました。患者さんの背景も踏まえながら最良の方針を考えていく医療は簡単ではありませんでしたが、元気に退院していく患者さんの姿は感慨深いものがありました。

開業の経緯について教えてください。

鵜飼現院長 萩原うかい内科2

2017年から一宮市内でご開業されていた松前内科医院さんで働かせていただくこととなり、病院勤務時代とはまた違った地域でのクリニック診療はどういうものかを肌で感じました。病院勤務医として心臓病をはじめ、その他幅広い疾患に対応してきた経験を生かしながら、地域のかかりつけ医にとって患者さんがいかに入院せず落ち着いた状態で暮らせるよう普段から管理できるか、また病院での検査や治療の必要性が生じた場合には、基幹病院と連携良く患者さんの受け渡しや情報共有をできるかが大切と感じています。この度、さまざまなご縁があり、生まれ育った萩原町で開業することとなりました。微力ながら地域に恩返しをするような気持ちです。

充実した検査と柔軟な治療で、生活習慣病の管理を

クリニックでは、どんな診療に力を入れていきたいとお考えですか。

鵜飼現院長 萩原うかい内科3

心不全・心筋梗塞・狭心症・弁膜症・不整脈・閉塞性動脈硬化症などの心臓血管疾患、脳梗塞・脳出血などの脳血管疾患、それに慢性腎臓病・糖尿病性腎症・腎硬化症などの腎疾患は、どれも高血圧・糖尿病・脂質異常など生活習慣病が原因となります。ひとたび重篤な心臓血管疾患や脳血管疾患を発症すると、仮に一命を取り留めたとしても、要介護状態となったり、内服するお薬も膨大に増え、医療経済的にも困窮します。裏を返せば、原因となる生活習慣病が判明した時点で、治療・管理を地道に行っていけば、これらの病気を発症する可能性は格段に低くなります。当院では、必要ならば血圧手帳や糖尿病手帳もお渡しし、きめ細かく患者さんのお体の変化を把握しながら管理・治療を進めていきます。また、待合室では、毎週~数週毎にテーマを変えて、心疾患・脳卒中・生活習慣病等の啓発DVDを上映しています。

さまざまな検査にも対応していますね。

心疾患や糖尿病に関連する検査項目などは、受診時のお体の状態と採血結果を照らし合わせて、お薬を調整することが多々あります。病気によっては、大きな病院のように院内でリアルタイムに採血結果を把握することが求められる疾患もあります。例えば、心筋梗塞は急を要する疾患なので、当院で心筋梗塞のマーカーを即時に出せるようにしています。心不全をお持ちの患者さんは、可能ならリアルタイムで利尿剤の調整が必要であり、心不全マーカーを院内で即時に把握し、身体所見と併せてお薬の量を調整するようにしています。糖尿病の患者さんも、血糖値やHbA1cを院内で即時にお出しし、お薬を調整するように努めています。また、白血球・ヘモグロビン・血小板など血算やCRPも即座に結果を出せるので、貧血や炎症の程度もすぐにわかります。他には胸腹部レントゲン、心電図、ホルター心電図、超音波検査、脈波検査、携帯型の24時間血圧計検査も可能です。

かかりつけ医として、力を入れていることはありますか?

鵜飼現院長 萩原うかい内科4

当地域では、多岐にわたる持病をお持ちのご高齢の患者さんが多い傾向にあります。高血圧、糖尿病、脂質異常に脳梗塞後、さらには膝や腰が悪く整形外科、白内障で眼科にも通院中…という患者さんはたくさんいらっしゃいます。たいてい他院でもお薬が出ていることがほとんどなので、他院にはどんな疾患で通院され、どんなお薬が出ているのかを、患者さん本人や同伴されたご家族にも伺い、可能な限り把握するようスタッフ一同努めています。また、患者さんとの信頼関係が築けた際には、できるだけその患者さんの生活背景まで把握するようにしています。例えば、この患者さんは普段は独居だが、毎日ヘルパーさんが来られ1日1回お薬を飲ませてもらっている方だとか。患者さんにより安全に医療を提供できるよう普段から心がけるようにしています。

患者をリスペクトする医師でありたい

医師としての理想像を教えてください。

鵜飼現院長 萩原うかい内科5

私がいつも思い浮かべるのは、医師であった祖父の姿です。患者さんと常に向き合いながら真摯に話を聞き、お一人お一人をリスペクトしながら診療にあたっていた姿を、今でも思い起こします。だから幼少期の私にとって、クリニックは怖い場所ではなく、お医者さんは優しいという印象でした。とにかくきちんと患者さんの話を聞いていたのが印象的ですね。私もそうありたいと思い、まずは患者さんの目をみて挨拶するところから診療を始めるように心がけています。限られた時間ではありますが、可能な限り患者さんのお話にしっかり耳を傾けることも意識しています。患者さんとの何気ない会話の中で、治療や管理のヒントが得られることもあるからです。よって、お一人の診察に少々お時間がかかり、多少お待たせしてしまうこともあるかもしれませんが、この点ご理解いただけましたら幸いに思います。

クリニックの建設の際に、院外や院内のレイアウトにもこだわられたとか。

患者さんもスタッフもなるべく効率よく動けるように動線にこだわりました。お隣の調剤薬局さんとも、互いの出入口を可能な限り近接させました。患者さんが最短で移動できるため、雨の日にはほぼ濡れることなく寄ることが可能です。院内は木調とダークブルーをベースとし、落ち着いた雰囲気にしました。待ち時間もリラックスして過ごせるような空間です。開院が、丁度世の中の新型コロナウイルス感染拡大の時期と重なり、内覧会を中止にせざるを得なかったのが残念です。クリニックというと緊張する方もみえると思いますが、まずは健康相談をするくらいの身近な場としてぜひ利用してほしいと思います。

最後に、読者の方にメッセージをお願いします。

鵜飼現院長 萩原うかい内科6

いろいろなご縁が重なり、生まれ育ったここ一宮市萩原町で新規開業するまでに至った経緯には、感謝しかありません。昔と変わらないのどかな地域ですが、ここにも高齢化の波はしっかりと打ち寄せています。地域の方が1日でも長く、安心して健康に暮らせるように、微力ではありますが患者さんにとって身近な立場で地域医療を支えていきたいと思っています。遠慮なく、いつでも気軽にご相談ください。皆様のご来院をお待ちしております。

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