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辻川 薫 院長の独自取材記事

辻川眼科

(箕面市/箕面船場阪大前駅)

最終更新日:2024/05/10

辻川薫院長 辻川眼科 main

箕面市船場西の住宅街に、2020年2月に開業した「辻川眼科」。箕面船場阪大前駅が新設したことにより、ますます交通面における利便性の高まる同院は、戸建て住宅のような外観で、院内はプライベート空間を思わせるアットホームな雰囲気だ。院長の辻川薫先生は、小児眼科を中心とした眼科診療に従事してきたベテラン医師。特に乳児から小児までの眼科診療に尽力してきた経験から、小児眼科を得意としている。同院では患者に寄り添う医療をモットーに、小児から高齢者までに対して幅広い眼科診療を提供。めざすは「何でも相談してもらえる地域の先生」と、明るく飾らない対応で日々の診療に取り組んでいる。今回は診療についてや近視について、検査機器などについて詳しい話を聞いた。

(取材日2024年2月22日)

小児眼科を中心に幅広い世代の悩みに応える診療を提供

こちらのクリニックの特徴は何ですか?

辻川薫院長 辻川眼科1

一般眼科として広い年齢層の患者さんを診察していますが、最も得意としているのは小児眼科の領域です。赤ちゃんや小児を含め、幅広く診ることができる点は当院の強みですね。勤務医をしている頃から、0歳から高齢者までの診察や手術を含めた治療に携わってきましたから、地域の開業医として患者さんをどこまでフォローするべきかを適切に判断しています。もしも専門的な治療が必要だと判断した際は、その分野を得意とする先生を紹介することができますので、安心して相談に来ていただければと思います。

小児眼科の診療について教えてください。

お子さんの月齢や年齢によって発達状況や主訴が異なるため、それによって診療の対応方法も変わります。赤ちゃんだと、目やにが多いという理由で来院されるケースが多く、保育園や幼稚園に行っている幼児さんは目のケガなどのこともありますし、目の位置が心配という斜視の訴えのケースもあります。時には保護者の方から「こんなことで来院しても良かったのでしょうか」と質問を受けることもありますが、気軽に相談できる場として活用していただきたいと思っているので、気になることがあれば躊躇せずに来てください。例えば「目は赤くないけれど、子どもが痛みを訴えている」という場合、表面の角膜がうっすらとめくれていることも考えられ、詳しく検査をすることで適切な治療につなげられます。放っておくと感染症を引き起こすこともあるため、お子さんが痛みを訴えている場合は医療機関を受診されることをお勧めしています。

お子さんと接する際に気をつけていることは何ですか?

辻川薫院長 辻川眼科2

お子さんに対しても、常に礼儀を払うことです。診療時はまず親御さんにあいさつしてお話を始めますが、その際にお子さんにも必ずあいさつをして、声をかけるようにしています。ただしお子さんが泣きそうなときは、無理にお話をするようなことはしません。その場合、親御さんとしっかりとコミュニケーションを取るようにしています。親御さんとお話をしていると、お子さんからアプローチされることもあるので、そこからお子さんと向き合い、本人に聞きたいことを聞いていきます。お子さんの気持ちを親御さんが代弁してしまうことが多いのですが、私としてはお子さん本人からも話を聞きたいと思っています。小児はなかなか検査ができなくて困るという先生もいますが、私はできると信じて接しています。「今は検査できなくても、明日はできるかもしれない」。そんな気持ちで向き合っています。小児の診察ではこうした忍耐力と、親御さんとの関わり方が大切ですね。

近視の豊富な知識と経験を生かした適切な診療

どのような患者さんが来院されていますか?

辻川薫院長 辻川眼科3

患者さんの年齢層はお子さんから高齢の方までと幅広いです。「小児眼科の診療をしているクリニックを探してた」と言ってくださる方や、5年目を迎えた今、お子さんだけでなく、そのお父さんやお母さん、おじいさんやおばあさんまで3世代で通院してくださることもあります。住宅地の中のクリニックということもあり、患者さんは近所にお住まいの方が多く、「家族全員のかかりつけクリニック」として通院してくださっているご家庭もあるので、この場所で開業して良かったなと思います。

特に多い相談内容はありますか?

近視や眼鏡に関するお悩みを聞くことが多いです。お子さんが学校の視力検査で近視と診断されたことをきっかけに来院される方や、お子さんが塾に通うようになって眼鏡の必要性について考え始める親御さんもいらっしゃいます。学校では黒板が見えない場合は前の席に変更してくれますが、塾ではなかなかそうはいかないようなので。また、眼鏡を作った際に眼科でよく説明を受けていなかったという方も意外と多く、自分の目の状態や眼鏡をかける理由を理解していないまま使用している方からのご相談もあります。

近視の状態で眼鏡をかけずにいると、どういったリスクがあるのでしょうか?

辻川薫院長 辻川眼科4

昨今、近視の低年齢化が進んでいます。幼少期から近視の場合、大人になってから強度近視になる可能性があります。「強度近視は万病のもと」といわれ、近視が軽い時期から眼鏡で補正を図らないと、近視の進行や矯正視力の低下、網膜剥離や緑内障、黄斑変性などのリスクが上がるといわれています。眼鏡をかけると近視が進むと思っている方もいらっしゃいますが、実はその逆。眼鏡を使わず、目のピントが合わない状態でいることで、余計に近視が進行してしまうこともあります。日常において眼鏡が必要な近視の子どもたちには、保護者の協力が欠かせません。お願いしたいのは、眼科を受診した際に医師から「眼鏡を使ってくださいね」と言われたら、その言葉を信じてもらいたいということです。当院では、これまでに培ってきた小児眼科の経験や近視の知見をもとに診療していますので、アドバイスを受け入れていただけるとうれしいです。

何でも気軽に相談できる、身近な眼科医師をめざして

診療に対するポリシーなどはありますか?

辻川薫院長 辻川眼科5

自分がされたくないことは、患者さんにしない。当たり前のことですが、それが私の診療ポリシーです。ですから、常に「自分が受けたい医療」を考え、患者さんに提供できるようにしたいと思っています。これまで多くの患者さんを診てきましたが、すべての患者さんが「先端の医療を受けたい」という考えを持っているとは限らないと感じています。患者さんによっては、高度な治療も受けられる場合でも、そこまでのことを望まない方もいます。どのような治療を受けるかは、患者さんご本人が決めることです。それを考えますと、高度な医療知識を持つ医師が、患者さんと本音で話し合いながら、患者さんが望む医療を適切に提供する眼科診療が、私の理想の眼科医療だと思っています。そしてそんなふうに、患者さんに寄り添うドクターになりたいと考えています。

設備や検査機器などにもこだわりがあると伺いました。

当院の視力検査はよくある5メートルではなく、偏光液晶視力表を採用しており、1メートルで測定しています。乳幼児や障がいなどで応答が難しい患者さんには「縞視力」という検査方法を導入しています。また、子どもの近視は主に眼球が楕円形に伸びてしまうことで生じる場合が多く、その角膜から網膜までの「眼軸長」を測る機器を専用のソフトウェアとともに新調しました。眼軸長を定期的にチェックするなど、近視のフォローアップを行っています。他に、加齢黄斑変性や網膜静脈閉塞症、糖尿病網膜症、緑内障などの診断や経過観察も可能なOCT検査機器も先進のものを導入しています。患者さんにも状態を3D画像で見てもらえるので、理解していただきやすいと思います。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

辻川薫院長 辻川眼科6

目のことで心配事や悩みがあるときは、ぜひ一度来院していだきたいと思います。地域の開業医として、大きな眼科疾患の前兆を見逃さず、適切な医療機関へとつなぐことも大切にしています。小さいお子さんから高齢の方まで、皆さんの目の悩みに幅広く対応していますが、特にお子さんの目の診療や対応を得意としていますので、お子さんの目について何か心配事がある場合には、躊躇せず受診していただければと思っています。最近は、若年層が使用するカラーコンタクトレンズによる目の疾患やトラブルも増えていますし、緑内障といった中高年の方のお悩みなどにも対応しています。これからも努力を続けてまいりますので、気になることがあれば、まずは気軽に相談にお越しください。

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