杉田 礼次朗 院長の独自取材記事
SUGITA DENTAL CLINIC
(鹿児島市/郡元駅)
最終更新日:2024/12/19

鴨池駅・郡元駅から徒歩2分。「SUGITA DENTAL CLINIC」。院内は病院のような堅苦しさを感じさせないリラックスできる雰囲気となっている。院長を務めるのは、患者に合った治療、長期的に安定し機能する治療をめざす杉田礼次朗先生。治療を行う際は、問題を起こしている根本原因を突き止め、患者の目的に沿った選択肢を提示しているという。診療は一方通行ではなく患者の協力が不可欠であり、治療内容を理解してもらうことが大切だという想いから、イラストや写真を用いたわかりやすい説明を行っているのも、こだわりの一つだ。再発予防を重視し、「治療をしておしまいではなく、治療が終わってからがスタート」と爽やかに語る杉田院長に、歯科医師になったきっかけやコンセプト、治療時の心がけなどについて、詳しく聞いた。
(取材日2024年11月22日)
治療方針は「根本原因を見極め、誠実に伝える」
歯科医師をめざしたきっかけは何だったのでしょうか。

僕が歯科医師をめざそうと思ったのは幼稚園の頃です。父が歯科医師で実家が歯科医院だったんです。僕自身、手を使う作業が好きで工作とか細かいことに興味があったので、自然と父の仕事に魅力を感じるようになりました。歯科医師という職業に抵抗感とかは全然なかったですね。診療の現場をゆっくり見ることはあまりなかったんですけど、家に帰ると診療室を通って「ただいま」と言うのが日常でした。父が患者さんと楽しそうに話しているのを見て、人と深く関わる仕事だなって感じたのも大きかったですね。それで、「歯科医師っていい仕事だな」と思うようになりました。
治療時に心がけていることは何ですか?
治療をする上で一番大切にしているのは、原因を明確にすることです。そのためにできる限りの手段を考え、それを患者さんにしっかり提案することを心がけています。もちろん、患者さんがその提案を受けていただけるかどうかはご本人の選択なのですが、本当に治療のために必要なことを隠さず、正直にお伝えしています。患者さんには何が必要で、これからどういうことが起こるのかをしっかりと説明することを心がけています。患者さんに選んでいただく際に治療に必要なことをお伝えし、患者さんが納得した上で選択をしてもらうようにしています。
説明する際はどのようなことを意識されているのでしょう。

患者さんに説明する際には必要に応じてイラストや写真を使って視覚的に補足するようにしています。説明中に患者さんの反応も見ながら、もし理解が追いついていないと感じる部分があれば、その場で確認しながら進めることを大切にしています。治療は一方通行ではなく、患者さんとの協力が必要なものです。難しい治療ほど、患者さんとの相互理解が重要になります。だからこそ、患者さんが治療内容をしっかり理解し、安心して治療に臨んでいただけるよう心がけています。それから、治療の目的を患者さんと共有することも重視しています。患者さんによって痛みを早く取り除きたい方、短期間で終わらせたい方、費用はかかっても確実な治療を重視される方など、目的はさまざまです。ですので、それぞれの目的に基づいた治療方針を提案しています。特に、費用も必ず明確に説明していて、患者さんに納得していただきながら進めることを大切にしています。
長期的に安定する歯科治療をめざして
コンセプトの一つである「長期安定と長期機能する治療」について詳しく教えてください。

長期的に安定し機能する治療というのは単に見た目を整えるのではなく、原因をしっかりと突き止めて長いスパンで安定性と機能性を保つための治療です。例えば、根本原因を解決しないまま高価なかぶせ物をしても、一時的な解決にすぎず、いずれ問題が再発する可能性が高いです。患者さんの中には何年もかけて治療をしたのに再治療が必要になった、という方もいらっしゃいます。それは非常に残念なことです。私たちがめざしているのは、「当たり前のことを当たり前にする」治療です。日々の治療をルーティン化しない、要は同じ治療であっても一人ひとり違うということです。そのためには、治療の目的や原因を明確にして、一人ひとりの患者さんに合った治療法を提案することが不可欠です。
当たり前のことを確実に積み重ねる治療を重視されているのですね。
当たり前のことを当たり前にするのは、実は一番難しいことだと思うんです。日常生活でもそうですし、医療や治療の現場ではなおさらです。でも、「当たり前のこと」がしっかりできているからこそ、そこから応用が生まれてくると思っています。メンテナンスも同じで、日々のケアや習慣を当たり前に続けていければ、結果は良くなっていきます。ただ、それを患者さんにどう伝えて、患者さん自身に取り組んでもらえるかが、僕たちの役割だと思っています。当たり前のことを当たり前にすることを怠ってしまうと、治療もスムーズに進まなくなってしまいます。ですので、僕たちはその「当たり前」を徹底して実践し続けること、常に意識することが重要だと感じています。
治療が終わった後も当たり前を徹底するということなのですね。

治療が完了しておしまいではなく、治療が終わってからがスタートです。治療が終わった後、どのように維持していくかが重要です。そのためには日常的なケアだけでなく、噛み合わせや口腔内をチェックし、必要に応じて調整することが必要です。
人と向き合う仕事だからこそ細かな声かけを大切に
患者さんとの信頼関係を築く上で重視されていることはありますか?

特に大切にしているのは、患者さんの気持ちに寄り添うことです。治療が長引けば長引くほど、患者さんにとっては本当につらく感じることが多いですし、特に手術や調整が必要な場合は負担が大きいですよね。そのつらさを理解しつつも、避けて通れないことに対しては励ましの言葉を前向きに伝えることを意識しています。それから、治療中のフォローもとても大事だと思っています。患者さんがつらいと感じていることに気づいたら、声をかけるようにしています。すべての問題を解決できるわけではないかもしれませんが、患者さんが一番つらいということを忘れずに接することを意識しています。
スタッフとの連携はどのようなことを意識されているのですか?
まず大切なのは、患者さんがなぜここに来てくれたのか、その理由をしっかり理解することだと思っています。歯科医療はやはり「人対人」の仕事です。患者さん一人ひとり状況も気持ちも違うので、細かいところも見逃さないように心がけています。それから、僕だけが患者さんのことを理解しているのではなく、情報はしっかりスタッフと共有しているんです。僕には言いにくいことも、受付さんとか歯科衛生士さんには話してくれることもあるので、全員で患者さんとコミュニケーションを取ることが大事だと思っています。
リフレッシュしたいときはどのように過ごされていますか?

リフレッシュしたいときは家族と遊んだり、子どもたちと過ごしたりしていますね。仲の良い先生たちと過ごす時間も、気持ちがリフレッシュされます。それから、オンとオフの切り替えをしっかりすることも意識しています。仕事中はとことん集中して、オフの時間にはしっかりリラックスする。メリハリをつけて過ごしています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
歯科医院選びは、病院選び全般にも通じる大事なことです。治療を行うときはしっかりと説明してくれる歯科医院を選ぶのが大切です。何をされているのかわからないまま治療が進むのではなく、納得した上で治療を受けることが歯科医院選びの一つのポイントだと思います。口の中全体は、体の健康を支える重要な部分。ただの「歯」と思わずに、全身の健康にも関係する大事な器官として意識してもらえたらと思っています。口元は見た目やエチケットにも関わる部分で、相手に与える印象にも大きく影響するものです。だからこそ、見た目や清潔さも意識していただき、口の中に興味を持って日々のケアを大切にしていただけたらと思います。