「歯折れた」等事故から守るため
スポーツ用マウスガードの重要性
プルチーノデンタルクリニック
(目黒区/目黒駅)
最終更新日:2023/10/25


- 自由診療
プレイヤー同士の接触が多いコンタクトスポーツでは、スポーツ用マウスガードを使用することが最近勧められている。「プルチーノデンタルクリニック」の遊佐辰徳院長は、小児歯科を専門とする傍ら、スポーツ歯科にも注力して、スポーツ用マウスガードの使用を奨励し、また実際にクリニックで作製過程の一部を行っている。遊佐院長に、スポーツで起こり得る歯や口腔内のケガ、それらを防止するためのスポーツ用マウスガードの重要性について話を聞いた。
(取材日2023年8月29日)
目次
歯や口腔内のケガだけでなく、脳振とうの防止にも役立つスポーツ用マウスガード
- Qスポーツ時の歯や口腔内のケガについて教えてください。
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A
▲小児歯科に精通した医師がスポーツ歯科も担当している
お子さんの学校での体育に始まり、部活、さらにはプロスポーツに至るまで、身体の接触を伴うバスケットボールやサッカーなどでは、ボールや相手選手の頭がぶつかることでケガをすることがあります。中でも多いのは、歯が唇や頬の内側などの軟組織を傷つけることです。一方、歯が折れたり、抜けたりするトラブルは、全体のうちそこまで多くはないのですが、それでもせっかく生えてきた永久歯を失ったり、歯の破折で神経を取ったりする事態は往々にして起こり得ます。
- Qこうした歯や口腔内のケガを予防するにはどうしたら良いですか?
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A
▲院内は明るく、歯科の不安感を和らげてくれる
身体の接触を伴うスポーツをする以上、歯や口腔内のケガのリスクは避けられません。しかし大きなケガに至るリスクを少しでも防げるよう、当院ではスポーツ用マウスガードの装着をお勧めしています。歯自体を保護し、歯の周りの軟組織を守るためにも、お子さんに限らず、スポーツをしている方にはスポーツ用マウスガードを着けてほしいと思います。最近では、プロスポーツでも、マウスガードをつけているプレーヤーをよく見かけますよね。なので、「プロの選手も使っているんですよ」といった話から興味を持ってもらい、患者さんに必要性の理解を促すようにもしています。
- Qスポーツ用マウスガードを使用するメリットを教えてください。
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A
▲スポーツマウスガードの普及に尽力している遊佐院長
スポーツ用マウスガードは、就寝時につけるマウスピースよりサイズが大きく、口腔内の広い範囲をカバーしています。これによって、歯や口腔内のケガだけではなく、スポーツ中にぶつかった際の脳振とうの発症率を下げることにも役立つと考えられています。実際、ラグビーやラクロス、ボクシングなどは、スポーツ用マウスガードの装着が義務として決められています。脳振とうは後遺症の恐れもありますので、その予防につなげることはとても重要になってきます。
- Qスポーツ用マウスガードを検討するべきタイミングはありますか?
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A
▲子どもが退屈しないような院内に工夫されている
私が専門としている小児の患者さんでいえば、体育や部活などでスポーツを始めた時、というのがまず一つのタイミングです。そのほかには、永久歯が生えてきた時も、大事な歯を失わないようにするためにスポーツ用マウスガードが必要になってくるタイミングだと思います。もちろん、お子さんに限らず、成人の方でも何かしらスポーツを始めた時にはお勧めするようにしています。
- Qスポーツ用マウスガードの作製について教えてください。
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A
▲永久歯を守るためスポーツ歯科の大切さを伝えている
市販のスポーツ用マウスガードもありますが、歯科医院で作製する場合は、患者さんの歯型の型採りを行い、噛み合わせなども見つつ、噛んだ時に力が入れやすいようにフィットしたものを作製していきます。当院では、患者さんの歯型を採った後、私が作る場合もありますが、最近は専門業者に作製をお願いすることが多いです。いわゆる矯正用のマウスピース型装置より、2~3ミリ厚いものをイメージしていただくとわかりやすいかと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはスポーツ用マウスガード/1万8800~3万3000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。