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菩提寺 伸人 院長の独自取材記事

メンタルヘルス都庁前クリニック

(渋谷区/新宿駅)

最終更新日:2024/06/14

菩提寺伸人院長 メンタルヘルス都庁前クリニック main

ビジネスマンや学生など大勢の人が日々行き交う新宿の街で、2000年の開院から長年にわたり診療を続けてきた「メンタルヘルス都庁前クリニック」。菩提寺伸人院長は、大学病院では基礎研究で、厚生労働省、文部科学省などの科学研究費を取得していた先生の研究班に所属し、そこは他大学からも難治なケースが紹介されるようなこともあるたいへん多忙な職場であったという。これまで培った知見や豊富な臨床経験を生かし、現在は自身がより専門とするうつ病や双極性障害などの感情障害、パニック障害(パニック症)やSAD・社会不安障害(社会不安症)などを含む不安障害を主に診療している。患者一人ひとりに沿ったオーダーメイド的治療を実践している。今回はそんな菩提寺院長に、クリニックの特徴や診療方針について聞いた。

(取材日2024年4月19日)

感情障害と不安障害の外来

この場所に開院した理由を教えてください。

菩提寺伸人院長 メンタルヘルス都庁前クリニック1

私がもともと専門としていたのがうつ病や双極性障害などの感情障害で、それらと関連してパニック障害や社会不安障害などを含む不安障害に重きを置いて診療しています。それらの疾患に悩む患者さんの中でも、特に働いている方の力になれたらという思いがあり、この西新宿エリアで2000年に開院しました。その後、ビルの建て替えを機に以前のクリニックからほど近い今の場所に移転し、名称も「メンタルヘルス都庁前クリニック」と一新しています。患者さんは主婦の方や学生さんもいらっしゃいますが、やはり男性・女性にかかわらず30〜40代のいわゆるビジネスマン、勤労者が中心です。近年はSADと言われる社会不安障害の加療に力を入れていて、良い結果を出せるケースが多く、貢献できているのではないかと思っています。

診療内容についても教えてください。

例えば精神疾患と一言で言っても、感情障害や不安障害のほか、てんかん、認知症による症状、依存症など多種多様な疾患が存在します。中でも当院では、本来私の専門である感情障害と不安障害を主に診てきました。といいますのも、「餅は餅屋」ということわざもあるように得意分野において、良質な治療を提供することが患者さんのためにもなると考えたからです。もちろんこれまでに大学病院では、神経薬理や薬物療法だけではなくもろもろの精神疾患の臨床に携わってきました。例えば、内科にも循環器内科や消化器内科などいろいろな科があり、それぞれ専門の先生が診療されていて、患者さんも症状に合わせて各科を受診することが多いと思いますが、そういうことと似ているかもしれません。

専門分野を重視した診療に至ったのはなぜですか?

菩提寺伸人院長 メンタルヘルス都庁前クリニック2

私は他大学卒業後、聖マリアンナ医科大学神経精神科に入局し、そこで感情障害(気分症)の基礎研究で厚生労働省・文部科学省などの科学研究費を取得されていた先生の研究班に所属しました。同時に大学病院で臨床も行っていました。当時は他大学からも難治なケースが紹介されてくるようなたいへん多忙な職場でしたが、各分野の研究班を含めたカンファレンスが活発に行われていてたいへん勉強になりました。そこでの学びが現在の自分の診療の礎になっていると思います。周りに医療機関が多くある都会での開業でもあり、当院にはデイケアや入院施設はなく、小さなクリニックですが、それをあまりデメリットとは考えておらず、可能なかぎり良いものを提供できる範囲で努めていこうと思いやってきました。

一人ひとりの症状に合わせた、オーダーメイドな診療を

診療をされる際、心がけていることはありますか?

菩提寺伸人院長 メンタルヘルス都庁前クリニック3

一人ひとりに合わせ、かつエビデンスに沿った診療を行うことです。例えば、結果的に当院で処方する薬は、用量・用法を細かく調整するかたちになっています。薬はまとめて眠前1回だけ内服など単純なものではなく、もっと細かくケースバイケースで調整していく。そうすることで、それは治療の成果にもつながっていくのではないかと考えています。また、当初から服用を細かく調整しておけば、その時、仮に狙いどおりの結果が出なくても、次に違う治療法へ切り替える場合などもより合理的、論理的に素早く対応、治療していけると思います。一方で、医学にはエビデンスがありますから、医師個人の知見だけでなく、エビデンスを踏まえて治療を進め、さらに最近の学術的なことも踏まえた上で、患者さんの生活背景などに合わせた細かな調整も必要だと思っています。そのためには患者さんのことをできるだけ詳しく知るため初診に1時間以上かけることもあります。

患者さんと接する際、工夫されていることはありますか?

精神療法という意味においても疾患の概念を説明することは大事だと考えています。そのため、患者さんにご理解いただけるよう、それぞれの患者さんにとってできるだけわかりやすい言葉で説明するよう努めています。薬の用法・用量を使い分けるのと同じく、お一人お一人に合わせて言葉を選び、お話ししています。疾患の詳細を知ることは、患者さんにとっての安心材料になるはずで、さらに、ご自身が今どういう状態でどんな治療をしているのかを理解・納得した上で治療を受けることは、インフォームドコンセントにもつながり、スムーズな治療に役立つと考えています。

スタッフさんの接遇面で気をつけていることはありますか?

菩提寺伸人院長 メンタルヘルス都庁前クリニック4

例えば初診は電話での予約制としていますが、予約時にお話を伺って、最初から特定のお薬の処方を望まれるような場合はお断りすることもあります。医学的に妥当性のないお薬をお出しして患者さんのお体の具合が悪くなったり、薬を過剰に摂取されて問題が起こったりしてはいけないなどの理由からです。また患者さんのお話をお聞きした上で、必要に応じて他の医療機関などをお勧めすることも。精神科より何科を受診するのが良さそうか、お伝えすることもあります。

職人のように、一人ひとりと丁寧に向き合っていきたい

先生が医師になったきっかけを聞かせてください。

菩提寺伸人院長 メンタルヘルス都庁前クリニック5

先ほどお話ししたように、医師であった父や叔母の影響が大きいと思います。父が小児科と内科で叔母が小児科と、診療科こそ異なりますが、二人が患者さんと向き合う姿に影響を受けたのかもしれません。医療の中でも精神科に興味を持ったのは、さまざまなことを勉強する中で、今でいう神経科学、脳科学的な分野に興味を持ち、神経薬理を勉強し始めたのが一つのきっかけです。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

菩提寺伸人院長 メンタルヘルス都庁前クリニック6

「餅は餅屋」と言いましたが、得意分野に重きを置きつつも、常に幅広い視野で患者さんを診ていきたいと思っています。町で「おいしい餅だ」と思っていただけるような診療に努めたく思っています。

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