杉田 裕輔 理事長の独自取材記事
おなか 内科 東白壁クリニック
(名古屋市東区/尼ヶ坂駅)
最終更新日:2026/02/09
基幹バス白壁バス停から徒歩1分のところに、2019年12月2日「おなか 内科 東白壁クリニック」が誕生した。2025年に同地域内で、整形外科クリニックと一体となった複合医療施設へと移転リニューアル。院内は、清潔感がありながら、木の温かみを感じられるように工夫をしました、と理事長の杉田裕輔先生。「これまで培ってきた知識や技術を生かし、地元である当地に貢献したい」と語る杉田理事長は、消化器内科領域の専門的な診療はもちろん、かかりつけ医として幅広い疾患に対応し、検診などの予防医療にも力を入れていく構えだ。とても気さくな人柄の杉田理事長に、医師としてのこれまでの歩みや、めざす医院像について聞いた。
(取材日2019年12月18日/情報更新日2026年2月1日)
内視鏡検査から予防医療までを意識した医院づくり
2025年に移転したと伺いましたが、開業時からこれまでのことをお聞かせください。

私はこれまで、愛知県内の複数の病院で勤務医として診療に携わってきました。その中で、日々の診療を通して「患者さんのために、より良い医療を提供したい」という思いが次第に強まり、自らの理想とする医療を実現するため、白壁にクリニックを開業いたしました。もともと地元に貢献したいという気持ちが強く、「開業するなら、生まれ育ったこの地域で」という思いは以前から揺らぐことがありませんでした。そのため、迷うことなく白壁での開業を決意するに至りました。そして、これまで以上に地域医療に貢献していきたいとの思いから、同地域内での移転リニューアルを実施し、整形外科クリニックと一体となった複合医療施設として新たな体制を整えました。こうして2025年8月、より多くの患者さんのニーズに応えられるクリニックへと生まれ変わり、診療を再スタートいたしました。
リラックスできそうな落ち着いた院内ですが、どういった点にこだわられましたか?
できるだけ病院らしさを感じさせない、落ち着いた空間づくりを意識しました。当クリニックは木造建築で、その特性を生かしながら、院内は全体的にシンプルで清潔感のある内装にまとめています。天井には木材が見える設えとし、さりげなく木のぬくもりを感じていただける空間となるよう工夫しました。胃カメラや大腸カメラといった内視鏡検査は、「検査」と聞くだけで気分が重くなったり、病院に来ること自体に緊張を感じたりする方も少なくありません。そうした方々にもリラックスして、気軽に通っていただけるよう、院内には観葉植物を配置するなど、緊張を和らげる工夫をしています。また、どなたでも安心してお越しいただけるよう、院内はバリアフリー対応の設計としました。
注力されている診療についてお聞かせください。

当院は消化器内科を専門とし、鎮静剤を使用した苦痛の少ない胃や大腸の内視鏡検査・治療を中心に、肝臓・胆のう・膵臓など消化器疾患全般に対して専門的な診療を行っています。一方で、地域の皆さんにとって身近で相談しやすいクリニックでありたいと考え、一般的な内科疾患にも幅広く対応しています。日本内科学会総合内科専門医として、かかりつけ医の立場から、日常的な体調不良や慢性疾患の管理にも継続して取り組んでいます。また、開院当初より予防医療にも力を入れており、CTや超音波検査、血液検査の機器をそろえ、早期発見につながる体制を整えています。腹痛で来院された方のCT検査から重い病気を早期に見つけ、中核病院へつなげるケースも想定しています。これからも、病気を「見つける・治す」だけでなく、「未然に防ぐ」ことを大切にし、地域の皆さんの健康を長く支えていけるクリニックをめざしています。
培ってきた経験を強みにして
先生が医師になられたのはなぜですか?

医師を志したのは2つの理由からです。1つは叔父の存在です。叔父は大学病院で消化器内科の医師をしていますが、患者さんのために懸命に働く姿には小さい頃から憧れていました。とてもフランクで患者さんの目線を常に持っており、大学教授となった今も最善策を考え向き合い続ける姿勢に強い刺激を受けています。2つ目は学生時代の経験です。私は受験を控えた中学3年生の時に交通事故に遭い、高校時代も何度か長期入院を経験しました。その際、親身に支え治療してくれた医師の存在も大きかったと思います。
医師になられてからは、どのような経験を積んでこられましたか?
医師としての基礎をがっちりと固められたのは、春日井市民病院での初期臨床研修ですね。この病院は全国でも救急搬送件数が多く、非常にハードな反面たくさんの症例を経験できる病院だったため初期臨床研修先に選んだのですが、来られる患者さんは軽症から重症まで本当にさまざまでした。私も研修医として、ファーストタッチ、つまり病院で最初に行う診察を行いながら、患者さんの状態を見極める力や、ケガに対する初期治療能力など、医師としてのあらゆる基礎を固められたと思います。初期臨床研修後は消化器内科を専攻し、この近くにある総合上飯田第一病院に移り、内視鏡を用いた検査や治療をはじめ、広く消化器内科領域の専門的な診療能力を培うことができました。また、開業する前は、守山区にある守山いつき病院に勤務し、総合的な内科診療を数多く経験しました。
先生は、ご自身の医師としての強みをどのように感じておられますか?

専門診療はもちろん、救急や総合診療についても幅広く学ぶ機会があり、多角的な視点で症状を捉えられることが私の強みです。一つの切り口ではわかりにくい症状でも、別の角度から原因を見つけ出せることがあります。内視鏡検査については、これまで数多くの症例を経験しており、初めて検査を受けられた患者さんから「思っていたよりも楽だった」というお声をいただくこともあります。また、ありがたいことに、患者さんから「話しやすい」と言っていただけることも多いです。移転リニューアル時の内覧会でも、地域の皆さんが気軽に声をかけてくださり、長くお話しした方もいらっしゃいました。私自身もできるだけ話を聞くようにしていますし、会話の中から生活習慣が見えて診療の手がかりになることもあります。また、質問やお話しされることが苦手な患者さんについては、上手に話を引き出せるよう努めていますので、構えず気軽にお越しください。
地域の人が気軽に足を運べる医院でありたい
診療を行う上でのこだわりはありますか?

常に意識しているのは、「答え」を持って帰っていただくことです。多くの患者さんは、体に何らかの不調を抱え、その原因や解決策を求めて来院されます。そういった方にとっての着地点を探すことは、医師にとっての使命だとも考えています。例えば、患者さんから「こんな薬はないの」と聞かれた場合、希望されるような薬がなくても、単に「ありません」と答えるだけではなく、「ありませんが、ほかにこういう解決策が考えられます」というように、可能な限り代替案を提示させていただくようにしています。
あらためて、今後のビジョンをお聞かせください。
当院の周辺は子どもさんも増えていますが、高齢者の方も多く、独居の方も少なくありません。あらゆる年齢・環境・症状の方が、いつでも気軽に相談できる存在でありたいと思っています。消化器内科領域では、遠方の病院へ行かずとも可能な限り当院で完結できる体制をめざし、幅広い診療経験を生かして「困ったらここに来れば大丈夫」と思っていただけるクリニックを目標にしています。さらに、検診など予防医療にも力を入れ、地域の健康づくりにも貢献していきたいです。幸い、明るく優秀なスタッフがそろっていますので、その力を借りながら一丸となって成長していきたいですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

ご自身の体調について「なんか変だな、でも大した症状もないし」と思うことはあると思います。そんな時こそ気軽にご相談ください。早期の治療につなげられますし、「何もなかった」と安心して帰っていただくことも大切な役割です。また、内視鏡検査は「苦しい」というイメージから敬遠されがちですが、今のカメラは非常に細く、以前とは大きく異なります。当クリニックでも大学病院で使われる細いカメラを採用し、経鼻での検査も可能です。必要に応じてその場でポリープ切除もでき、麻酔で眠っている間に検査することもできます。小さな負担で胃がん・大腸がんの予防や早期発見につながる検査ですので、多くの方に受けていただき、健康寿命の延伸に役立てられればと思います。

