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森本 佳秀 院長の独自取材記事

もりもと整形外科

(尼崎市/武庫之荘駅)

最終更新日:2023/11/22

森本佳秀院長 もりもと整形外科 main

阪急神戸本線の武庫之荘駅から南へ徒歩2分、「もりもと整形外科」は白い外観のクリニックモール1階にある。落ち着いた雰囲気が印象的な待合室の奥には、明るく広々としたリハビリテーション室が広がる。熱意あるスタッフを率いて日々診療にあたるのは、院長の森本佳秀(よしひで)先生。地域中核病院での豊富な診療経験を生かしつつ、骨密度測定器や超音波検査装置などの設備を積極的に取り入れ、誰にとってもわかりやすい診療を心がけている。さらに現在は社会や地域のニーズに応えたいとリハビリに力を入れており、治療とリハビリを連動させて効率良く効果が得られるよう工夫を重ねている。「可能な手段はすべて活用し、患者さんの不調を改善したい」と語る森本院長に、詳しい診療内容やこれからへの思いを聞いた。

(取材日2023年6月8日)

「患者をリハビリまでずっと支えたい」との思いで開業

整形外科の医師になられた経緯をお聞かせください。

森本佳秀院長 もりもと整形外科1

整形外科を選んだのは大学6年生の時です。卒業前にさまざまな診療科を経験しましたが、がんなどを診る科では、完璧だと思える手術をしても患者さんが再発の可能性に悩むこともあり、心から笑顔になれるまでに時間がかかるのだなと感じました。一方整形外科では、骨折や痛みで受診した人を歩けるように治療するなど、治療の結果が目に見えやすい。痛みや不安から解放された患者さんの笑顔が見られたら、やりがいも大きいだろうなと魅力を感じ、整形外科へと進みました。卒業後は滋賀県立小児保健医療センターで勤務し、子ども特有の整形外科診療に加えて、赤ちゃんや障害があるお子さんなど、自分で正確に病状を説明できない患者さんとのコミュニケーションを学びました。自分の思いを十分に伝えられない状況は、脳梗塞後や認知症といった大人の患者さんとも通じますので、当時の経験は現在にも生きていると思います。

開業を決意されたのはなぜですか?

北野病院や天理よろづ相談所病院など、成人疾患を多く診療する病院でも診療経験を重ねました。さまざまな症例の手術も執刀し充実した毎日でしたが、術後のリハビリテーションまで自分で担当できないことに、少しずつジレンマも感じるように。「医師になって20年、このあたりで方向性を変えて患者さんへ手術以外の方法でアプローチしてみたい」と思うようになり、開業を決意しました。患者さんに対して初診から最後まで、そしてきめ細かにアプローチできるクリニックをめざして、2019年11月にこの武庫之荘で開業しました。

開業から3年半が過ぎた現在の診療についてお聞かせください。

森本佳秀院長 もりもと整形外科2

診療を重ねる中で、地域の方々に当院のことを少しずつ知っていただき、受診される方も増えてきました。2年前に一度理学療法士を増員したものの、増え続ける患者さんのニーズに十分に応えられない状況が続いていたため、この4月から女性の理学療法士を1人、作業療法士1人をさらに増員。理学療法士5人、作業療法士1人の体制となり、患者さんごとに個別化したアプローチが可能となりました。また、女性の患者さんは同性の理学療法士のほうが話しやすいという方もおられるでしょうから、細かいニーズにも応えられるようになったと思います。理学療法士・作業療法士は担当制ですが、合わないなと感じたら変更もできます。自分が快適だと思える環境があってこそ、前向きな気持ちで取り組んでいただけますし、モチベーションの維持にもつながりますからね。これからも多様性を大切に、さまざまな選択肢を用意して患者さんの満足度アップを図っていきたいです。

通所リハビリを新たに開設。病院と連携したリハビリを

医院のそばに通所リハビリ施設を開設されたとか。そもそも通所リハビリとはどのようなものなのですか?

森本佳秀院長 もりもと整形外科3

通所リハビリテーションとは、デイケアとも呼ばれる福祉サービスです。主に日常生活に必要な機能が低下してしまった高齢者や、基礎疾患で後遺症がある要介護の人が対象ですね。通所リハビリには理学療法士や作業療法士など専門のスタッフを配置することが義務づけられており、機能の維持・回復訓練や、日常生活における動作訓練を行います。簡単にいうとリハビリが受けられる施設ですね。

整形外科医院で提供される院内リハビリと、通所リハビリの違いとは何でしょう。

医療機関で行うリハビリと通所リハビリは、似て非なるものだとお考えいただくとよいでしょう。まず、医療機関で提供するリハビリは医療保険でのリハビリなので、疾患に対して行われ、受けられる日数にも限りがあります。一方、通所リハビリ施設でのリハビリは、介護保険が適用され、その目的も日常生活全般における機能維持、つまり全身を動かすことに重きを置いています。医療機関でのリハビリと違って疾患や日数の制限がないため、必要に応じて継続してリハビリを受けることができるんですね。多くの高齢の方にとって一番大きな問題は全身の機能低下ですから、その場合は医療機関で行われているような、疾患に対するリハビリよりも、通所リハビリ施設で受けられる全身を動かすリハビリのほうが目的にかなっていると思います。

先生は、なぜ通所リハビリ施設を開設しようと思われたのですか?

森本佳秀院長 もりもと整形外科4

来院される患者さんの中には、定期的なリハビリが必要だけれども、痛みが強くてなかなか家から出られない方もいらっしゃいます。当院では訪問診療も行っていますが、使える装置や機械も限りがありますし、月に数回、数十分のリハビリでは足りない方もいるんですね。そんな患者さんを見ているうちに、通所リハビリの必要性を強く感じるようになり、昨年4月、ここから歩いて1分の場所に「もりもと整形外科 通所リハビリテーション」を開設しました。通所リハビリ施設と連携することで、治療後の患者さんの経過を長期的にフォローできますし、通所リハビリで何かあった際は当院で診療できますので、利用者さんにとっても安心材料になるのではないかと思います。

つらい痛みを取り、健康寿命を延ばしたい

日々の診療で、先生が心がけていることはありますか?

森本佳秀院長 もりもと整形外科5

できるだけ症状を「見える化」してわかりやすく説明することです。当院では、人間の筋肉、関節、神経の仕組みや動きが鮮明かつ詳細に3Dビジュアル化された人体解剖アプリを使って、症状のある部分を立体映像で説明しています。今の時代、インターネットで詳しく調べることができますから、患者さんの知識もすごく増えています。病状をきちんと説明してから治療方針を提示することで、患者さんの理解がより深まり、お互いに納得した上で治療に取り組んでいけると思うのです。もちろんスタッフからの声かけも大切。わからないことや心配事はないか、コミュニケーションを取って一人ひとりと丁寧に向き合うように心がけています。

今後の展望をお聞かせください。

今、整形外科領域では健康寿命を延ばすことが重要な課題です。高齢者では骨粗しょう症による骨折が寝たきりの一因となりますが、骨粗しょう症は加齢に伴って誰にでも起こり得るものです。健康で自分らしい生活を送るためには、骨の健康や強度の増強が欠かせません。当院では、腰椎と大腿骨近位部の両方を計測するDXA(デキサ)法による骨密度測定器を導入して、骨粗しょう症の進行を抑えるための服薬治療や、生活指導を行っています。また、私含めスタッフには、患者さん一人ひとりに対して丁寧に接するよう常に心がけてもらい、「いい医療」を提供できるよう尽力しています。患者さんが病院を選ぶ際の選択肢の一つとして、当院を考えてもらえたらうれしいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

森本佳秀院長 もりもと整形外科6

症状として、また治療の過程で問題になる「痛み」は、体が発する重要なシグナルではありますが、過剰なシグナルは不要です。「痛みがなければどんなに楽だろう」と思いながら、多くの患者さんが生活されています。ですから、当院では痛みの原因をきちんと突き止めて治療することに加え、神経ブロックなど、痛みそのものにアプローチすることも大事なツールとして考えています。人体に関してはまだわからないことも多く、治療の過程では試行錯誤も生じます。私は、どうしてもわからないことがあれば、「残念ながらわからないのですが、対処はしていきましょう」とお話しします。これまでの経験を生かしつつ、患者さんの症状や痛みを軽減し、健康寿命を延ばせるような取り組みを、より積極的に行っていきたいですね。

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