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森本 佳秀 院長の独自取材記事

もりもと整形外科

(尼崎市/武庫之荘駅)

最終更新日:2021/10/12

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阪急神戸本線の武庫之荘駅から南へ徒歩2分、「もりもと整形外科」は白い外観のクリニックモール1階にある。落ち着いた雰囲気が印象的な待合室の奥には、明るく広々としたリハビリテーション室が広がる。熱意あるスタッフを率いて日々診療にあたるのは、院長の森本佳秀(よしひで)先生。地域中核病院での豊富な診療経験を生かしつつ、骨密度測定器や超音波検査装置などの設備を積極的に取り入れ、誰にとってもわかりやすい診療を心がけている。さらに現在は社会や地域のニーズに応えたいとリハビリに力を入れており、治療とリハビリを連動させて効率よく効果が得られるよう工夫を重ねている。「可能な手段はすべて活用し、患者さんの不調を改善したい」と語る院長に、詳しい診療内容やこれからへの思いを聞いた。

(取材日2021年4月26日)

「患者をリハビリまでずっと支えたい」との思いで開業

整形外科の医師になられた経緯をお聞かせください。

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整形外科を選んだのは大学6年生の時です。卒業前の臨床研修でさまざまな診療科を経験しましたが、がんなどを診る科では、完璧だと思える手術をしても患者さんが再発の可能性に悩むこともあり、心から笑顔になれるまでに時間がかかるのだなと感じました。一方整形外科では、骨折や痛みで受診した人を歩けるように治療するなどで、治療の結果が目に見えやすい。痛みや不安から解放された患者さんの笑顔を見られることに魅力を感じ、整形外科へと進みました。卒業後は滋賀県立小児保健医療センターで勤務し、子ども特有の整形外科診療に加えて、赤ちゃんや障害があるお子さんなど、自分で正確に病状を説明できない患者さんとのコミュニケーションを学びました。自分の思いを十分に伝えられない状況は、脳梗塞後や認知症といった大人の患者さんとも通じますので、当時の経験は現在にも生きていると思います。

開業を決意されたのはなぜですか。

北野病院や天理よろづ相談所病院など、成人疾患を多く診療する病院でも診療経験を重ねました。さまざまな症例の手術も執刀するなど充実した毎日でしたが、術後のリハビリテーションまで自分で担当できないことに、少しずつジレンマも感じるように。「医師になって20年、この辺りで方向性を変えて患者さんへ手術以外の方法でアプローチしてみたい」と思うようになり、開業を決意しました。患者さんに対して初診から最後まで、そしてきめ細かにアプローチできるクリニックをめざして、2019年11月にこの武庫之荘で開業しました。

開業から1年半が過ぎた現在の診療についてお聞かせください。

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診療を重ねる中で、地域の方々に当クリニックのことを少しずつ知っていただき、受診される方も増えてきました。この辺りは落ち着いた住宅地が多く、それもあるのか患者さんご自身も疾患にしっかりと向き合っている印象があり、ご理解いただいた上で治療を進められていると実感しています。また開業以前からの思いをふまえ、治療とリハビリを両輪と考えて診療し、患者さんにもその方針をご理解いただき、実際にリハビリを含めた医療を提供できる機会も増えています。そこでこの4月からは今までよりさらに理学療法士を1人増員し、4人体制で施術を行っています。

治療とリハビリを連動させて、より早い回復を追求

では、こちらのリハビリの特徴をご紹介ください。

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当クリニックでは、各種リハビリ機器の使用とともに、理学療法士によるリハビリを実施していますが、毎回同じ理学療法士が担当させていただくことが大きな特徴です。患者さんにとっては、ご自身の症状を繰り返しお話しいただくようなお手間や、担当者が変わることで施術の加減が少しずつ違うといった戸惑いがありません。また理学療法士のほうも、担当制であれば各患者さんの些細な変化に気づきやすいのです。私も理学療法士から毎日リハビリの報告を聞いておりますので、リハビリの進捗状況や患者さんの詳しい変化を知ることで、治療内容を連動させやすいのです。

「治療とリハビリとの連動」とは、具体的にはどのようなことですか。

超音波検査では、筋肉や神経の患部を可視化することができます。そこで当クリニックではリハビリとの相乗効果を狙い、この超音波を活用した治療を行っています。特定部位の痛みに対し、麻酔薬を含む生理食塩水を注射する治療です。痛みのためにリハビリで必要な動きができなかったり、回復のスピードが落ちているような場合は、リハビリ前にハイドロリリースや神経ブロックを行うことがあります。限られた時間の中で行うリハビリだからこそ、痛みを軽減させたり、筋の滑走を改善した状態で必要なリハビリを行い、患者さんに早く改善してほしい。ですので当クリニックでは、私と理学療法士で常にコミュニケーションを取りながら、患者さんごとにタイミングや投与部位を工夫しながらハイドロリリースや神経ブロックを実施しています。

他の医療機関と連携したリハビリもされているそうですね。

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手術の中には、骨折など外傷に伴い行う緊急性が高い手術と予定に基づいて実施する待機手術があり、整形外科領域では人工関節や肩の腱板損傷、膝の靱帯損傷などの手術が該当します。待機手術ではあらかじめ計画を立て術前・術後のリハビリを行えますので、当クリニックでは手術を行う地域の基幹病院と連携し、術前・術後のリハビリは当院で、手術は基幹病院で、という役割分担に取り組んでいます。患者さんは、術前の状態を知っているクリニックで術後のリハビリを受けられることが安心材料になると思いますし、例えば「こういう動きができるようになりましたね」といった理学療法士の言葉で治療の成果を客観的に知れれば、リハビリへのモチベーションも高まるでしょう。現在は関西ろうさい病院、兵庫県立尼崎総合医療センター、近畿中央病院、市立伊丹病院などと提携していますので、患者さんにより安心感をもって手術やリハビリを受けてほしいと考えています。

つらい痛みを取り、健康寿命を延ばしたい

日々の診療で、先生が心がけていることはありますか?

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できるだけ症状を「見える化」してわかりやすく説明することです。当クリニックでは、人間の筋肉、関節、神経の仕組みや動きが鮮明かつ詳細に3Dビジュアル化された人体解剖アプリを使って、症状のある部分を立体映像で説明しています。今の時代、インターネットで詳しく調べることができますから、患者さんの知識もすごく増えています。病状をきちんと説明してから治療方針を提示することで、患者さんの理解がより深まり、お互いに納得した上で治療に取り組んでいけると思うのです。もちろんスタッフからの声かけも大切。わからないこと、心配ごとはないか、コミュニケーションをとって一人ひとりと丁寧に向き合うように心がけています。

今後の展望をお聞かせください。

今、整形外科領域では健康寿命を延ばすことが重要な課題です。高齢者では骨粗しょう症による骨折が寝たきりの一因となりますが、骨粗しょう症は加齢に伴って誰にでも起こりうるものです。健康で自分らしい生活を送るためには、骨の健康や強度の増強が欠かせません。当クリニックでは、腰椎と大腿骨近位部の両方を計測するDXA(デキサ)法による骨密度測定器を導入して、骨粗しょう症の進行を抑えるための服薬治療や、生活指導を行っています。また、フレイルやロコモティブシンドロームという言葉をご存じの方も多いと思いますが、コロナ禍が続く中、高齢者での活動量低下、筋力低下が注目されつつあります。今後はこれらの課題に対応できるリハビリも提供して、地域の健康に寄与したいと考えています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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症状として、また治療の過程で問題になる「痛み」は、体が発する重要なシグナルではありますが、過剰なシグナルは不要です。「痛みがなければどんなに楽だろう」と思いながら、多くの患者さんが生活されています。ですから、当クリニックでは痛みの原因をきちんと突き止めて治療することに加え、ハイドロリリースや神経ブロックなど、痛みそのものにアプローチすることも大事なツールとして考えています。人体に関してはまだわからないことも多く、治療の過程では試行錯誤も生じます。私は、どうしてもわからないことがあれば、「残念ながらわからないのですが、対処はしていきましょう」とお話します。これまでの経験を生かしつつ、患者さんの症状や痛みを軽減し、健康寿命を延ばせるような取り組みを、より積極的に行っていきたいですね。

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