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江副 康正 院長の独自取材記事

えぞえ消化器内視鏡クリニック

(京都市中京区/京都市役所前駅)

最終更新日:2024/11/05

江副康正院長 えぞえ消化器内視鏡クリニック main

京都市役所前駅から徒歩3分、三条通り沿いのビル3階に入る「医療法人香誠会 えぞえ消化器内視鏡クリニック」。院内に一歩足を踏み入れると、明るく落ち着いた空間が広がる。また、大腸内視鏡検査用の前処置室を男女別に設けるなど、患者の心情に配慮した造りになっている。消化器内科を専門とする江副康正院長は、大学病院やがんセンターなどで研鑽を積んだ経験豊富なドクターだ。進行がん患者の治療にあたった経験を通して、がんの早期発見・早期治療の重要性を痛感したという江副院長。同院では内科診療に幅広く対応するとともに、胃・大腸内視鏡検査に注力。提携病院とも連携し、がんの早期発見・早期治療に努めている。物腰やわらかな江副院長に、開業までの経歴やクリニックの特徴、今後の展望など幅広く聞いた。

(取材日2020年2月4日/情報更新日2024年9月17日)

がんの早期発見・早期治療のため、内視鏡検査に注力

まずは先生のご経歴についてお聞かせください。

江副康正院長 えぞえ消化器内視鏡クリニック1

熊本大学医学部を卒業後、同大学医学部附属病院第一内科とその関連病院で呼吸器疾患や膠原病などを中心に診療していました。その後に赴任した済生会熊本病院から消化器内科を専門に診るようになりました。消化器内科の診療を続けるうちに、「がんの診療を専門にしたい」という思いを持つようになり、より研鑽を積むために千葉県の国立がん研究センター東病院へ行きました。そこは早期がんから進行がんまで幅広い患者さんを受け入れ、内視鏡治療や抗がん剤治療などさまざまながん治療を実践していましたので、消化器内科医師として対応できる消化管がんに対する治療を幅広く経験することができました。さらにその後、京都大学医学部附属病院でも多くの早期がん・進行がんの患者さんの治療に携わり、研鑽を積みました。

いつ頃から内視鏡検査に力を入れ始めたのですか?

がんセンターや京大病院で進行がんの患者さんの治療に携わった経験を通じて、早期発見・早期治療の重要性を痛感しました。がんが進行すると治療が大変になるばかりでなく、完治が期待できない可能性も高まります。近年、医学の進歩に伴い治療の幅も広がってきましたが、進行がんを完治させることはまだまだ難しいというのが現状です。そのため「内視鏡検査を行って早期発見・早期治療に結びつけることで、がんで苦しむ人を少しでも減らしたい」と強く願うようになったのです。当院は痛みに配慮して、「検診で異常が見つかったけど内視鏡検査を受けるのは不安」「過去に内視鏡検査を受けたがつらかったので検査から逃げてきた」といった方でも、安心してお越しいただけるようなクリニックをめざしています。

どんな患者さんが来院されていますか?

江副康正院長 えぞえ消化器内視鏡クリニック2

当院は内科全般を診ることができますが、クリニック名に「内視鏡」と掲げていることもあり、内視鏡検査を希望される方が多いですね。中でも内視鏡検査を希望して受診される若い方が比較的多いようにも感じています。この建物の立地の影響なのかもしれません。また、内視鏡検査で大腸の早期がんや進行がんが見つかった場合は、進行がんの患者さんは速やかに連携病院に紹介させていただき、早期がんの患者さんは当院で日帰り手術を行います。早期発見のために精密検査は欠かせませんので、健診などで異常を指摘された方は、必ず内視鏡検査を受けられるようにお勧めします。

こまやかな配慮と工夫により、検査時の苦痛を軽減

内視鏡検査の流れを教えてください。

江副康正院長 えぞえ消化器内視鏡クリニック3

急ぐ必要のある胃内視鏡検査の場合、当日検査を行うことも可能です。「胃が痛む」「日程の都合がつかない」などの理由で当日検査を希望される方も多いですね。まずはお電話いただき、予約枠に空きがあればできる限り対応するようにしています。大腸内視鏡検査の場合、腸内をきれいにするために、検査前日の夜に検査用の食事を取り下剤を服用していただく必要があります。そのため、下剤をお渡ししたり服用方法を説明したりするために、検査前に一度受診していただくことになります。その際に検査の流れや注意事項について看護師から詳しくご説明し、不明な点があればお問い合わせいただくようにしています。

検査の際、どんなことを心がけていますか?

「痛みが少ない」ということを聞いて当院に来られる方も多いので、そのご期待を裏切らないよう丁寧に検査を行うよう努めています。例えば、大腸内視鏡検査では腸の形状によって内視鏡が入りにくい場合もあるため、体の向きを少しずつ変えたり腹部を押さえたりしながら慎重にカメラを挿入しています。また、大腸を伸ばすと痛みが出るため、無理に押し込まないように細心の注意を払います。患者さんには鎮静剤を投与し眠ったような状態で検査を行っていくのですが、痛みを感じると表情が微妙に変化するので注意深く観察しながら体の向きを変えたり鎮痛剤を少し加えたりするようにしています。他にも、ポリープなどの病変を見逃さないよう十分時間をかけて観察することが大切なので、見えにくい部分は何度か行き来するなど丁寧に観察するよう心がけていますね。

京都市が実施しているがん検診も受けられるのですね。

江副康正院長 えぞえ消化器内視鏡クリニック4

内視鏡検査による京都市胃がん検診は現時点では実施していませんが、京都市胃がんリスク層別化検診や大腸がん検診として便潜血検査などには対応しています。実のところ、そうした検診を定期的に受けていただかない限り、がんの早期発見は難しいのが現状です。自覚症状が現れる頃には、病態が進行していることも多いのです。検査を行って、結果的に「今のところがんの心配はない」と安心してもらうのも大切だと思うので、まずは市が実施する検診からでも気軽に受けていただければ幸いです。

内視鏡検査に対するマイナスイメージを変えていきたい

院内は明るく落ち着いた雰囲気ですね。

江副康正院長 えぞえ消化器内視鏡クリニック5

皆さんが気軽にお越しいただけるよう、なるべく医療機関らしくない雰囲気になるよう心がけました。また、トイレも備えた大腸内視鏡検査用の前処置室を男女別に設けています。知人から「以前検査を受けた時に、前処置室が男女一緒でトイレも共用だったから恥ずかしかった」という話を聞いていたため、「開業する時は男女別にしよう」と決めていたんです。大腸内視鏡検査の当日は、腸内をきれいにするために、下剤を飲んで何度もお手洗いに行っていただかなくてはなりません。当院では、患者さんお1人が1つのトイレを使ってもらえるような予約枠の設定を心がけています。検査後にお休みいただくリカバリー室に関しても、それぞれのベッドをカーテンで仕切れるプライバシーを重視した造りにしているんです。

スタッフさんの体制についてもお聞かせください。

現在は看護師3人、事務スタッフ8人が在籍しています。ありがたいことにとても良いメンバーがオープニングスタッフとして集まってくれました。開業から3ヵ月が経過し、スタッフも受付業務や内視鏡検査のサポート業務にだいぶ慣れて仕事のレベルも上がってきたと感じています。今後も、スタッフの質・人数ともに充実させて患者さんの入れ替わり時の対応や検査機器の洗浄など技術的な面をより一層磨いていきたいですね。スタッフのみんなには、「患者さんの不利益につながるようなミスはしないように」と常々伝えています。例えば、胃内視鏡検査をお受けになる方に、絶食する必要があることをお伝えし忘れたりしてしまうと、当日検査ができず多大なご迷惑をかけてしまうことになりかねません。普段からミーティングの時間を定期的にとったり、食事会を開いてコミュニケーションを図ったりしながら、診療のスタンスを共有できるよう心がけています。

最後に今後の展望や読者に向けたメッセージをお願いします。

江副康正院長 えぞえ消化器内視鏡クリニック6

内視鏡検査に対するハードルをできるだけ下げていきたいですね。便潜血検査で陽性反応が出ても精密検査に行かない方も結構多くいらっしゃいます。当院はそのような方もあまり心配せずに来院できるクリニックでありたいと思っているんです。「あそこで内視鏡検査を受けたけどつらくなかった」という患者さんの声が広がり、内視鏡検査に対するイメージが少しでも良くなることを願っています。また健診やがん検診で異常を指摘されたら、必ず精密検査をお受けください。内視鏡検査は皆さんが思っているほどつらいものではありません。当院では、痛みや苦しみの少ない“優しい内視鏡検査”を心がけていますので、ぜひ安心していらしてください。

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