松成 淳一 院長の独自取材記事
新宿西口歯科医院
(新宿区/都庁前駅)
最終更新日:2024/09/02

西新宿の高層ビル街の中でありながら、診察スペースにある大きな窓からは豊かな緑が望め、四季の移ろいも感じられる「新宿西口歯科医院」。診察スペースは半個室で解放感とプライバシーを両立させた空間となっている。診療では、マイクロスコープなどの機器を駆使し、虫歯治療や歯石除去などの保険診療から、インプラント治療などの自費診療まで幅広くカバー。訪問診療にも注力する。勤務する歯科医師、歯科衛生士、スタッフは頻繁に勉強会や外部のセミナーに参加するなど常にレベルアップを図り、松成淳一院長を中心により良い歯科医療を提供すべく努力を続けている。穏やかな語り口で優しい笑顔が印象的な松成院長に、開業から20年以上となる歯科医院の現在の診療について話を聞いた。
(取材日2023年12月21日)
世界水準の治療をめざし、医院全体で技術・知識を研鑽
受診される患者層や開院当初からの雰囲気の違いについて教えてください。

近隣にお勤めの方々や患者さんのご家族やお知り合い、遠方から来られる方もいらっしゃいます。しかし、あまりにも遠くの方は地元の歯科医院に通っていただけるよう他院をご紹介することもあります。何か不具合があったときの対応など、遠くから通っていただくのは申し訳ないと思うからです。近年は誰もがインターネットで情報を検索できる時代になり、事前に下調べをして来院される方も増えましたね。また、昨今の感染症の流行で、衛生管理を気にされる方も多いです。当院では以前から滅菌や衛生管理を徹底していますが、今後も患者さんが安心して受診できるように努めていきたいと思います。
診療方針についてお聞かせください。
当院は、虫歯治療や歯周病治療、インプラント治療など保険診療から自費診療まで幅広く対応していますが、どのような治療であれ、私の持てる力を最大限に発揮し、その時にできる一番の治療をするよう心がけています。めざしているのは「患者さんが世界のどこへ行っても認められるような治療」。そのためには、英語論文の読解など技術や知識の研鑽を怠らず、新しい機器も積極的に導入するなど、常にアップデートすることが欠かせないと考え、実践しています。当院では、スタッフ全員がその意識で取り組んでいこうと日頃から話しているんですよ。また、院長として設備面での環境づくりに努めつつ、優秀な歯科医師の育成にも力を入れています。
診察の際に配慮されていることは?

説明と治療のバランスを意識しています。忙しい方が多い土地柄ですので説明が長すぎるのも問題でしょうし、流れ作業のような機械的な治療になるのはもってのほか。なぜ虫歯になったのかを論理的に説明し、治療や予防へのモチベーションを維持していただきながら、時間配分が適切であるよう気をつけています。あと、院長としてスタッフが楽しく気持ち良く働ける場をつくることも意識しています。気持ち良く仕事ができる環境が整っていれば、患者さんにも楽しそうな雰囲気や意欲的な姿勢が自然と伝わるはずですし、安心して悩みを相談していただけるのではないでしょうか。
先進の機器やシステムをそろえ、患者の期待に応える
昨今は特に予防歯科に力を入れているそうですね。

そうですね。最近は新型コロナウイルス感染症の影響もあって患者さんの意識が高まり、国としても予防歯科に注力する方針のため、定期検診を受診する人が増えました。今後はさらに予防歯科の重要性が高まるでしょう。患者さんにも、かかりつけを選ぶときは予防歯科に力を入れている歯科医院を選んでほしいですね。その際、「歯磨きでフロスの使用を推奨しているか」は、選ぶ基準の一つになると考えます。また、患者さんのための努力を怠らない姿勢を持っているかも歯科医院選びには大切です。その意味では、「マイクロスコープやガイドシステムなどを活用したデジタル歯科治療を行っているか」が、見極める基準の一つになるのではないでしょうか。例えば、マイクロスコープは患部を8〜24倍に拡大して診られる機器ですが、活用することで根管治療などの治療でより精密で丁寧な処置が可能になります。よく見える分、治療時間の短縮にもつながるんですよ。
貴院でもデジタル歯科治療を取り入れ、新しい機器を導入しているそうですね。
はい。当院では、診療ユニット数に合わせてマイクロスコープを9台、口腔内スキャナーも用意しています。インプラント治療用のガイドシステムは2年半ほど使用していますが、導入して本当に良かったですね。インプラントを骨に埋めるときに3D画像を使って適切な位置をナビゲートしてくれるので、質の高い治療の提供に役立っています。先ほどもお話ししたマイクロスコープに関しては、当院では治療だけでなく定期検診にも活用し、より精密な処置にこだわっているんですよ。また、口腔内スキャナーは、被ばく量が少なく、補綴物を作るときには印象材を使わず型採りできるため、活用することで患者さんの負担を減らせていると思います。インプラント治療においても、口腔内スキャナーで取ったデータを歯科技工所に送れば補綴物が半自動的に作製でき、スピーディーに治療を進められます。
予防歯科の診療に関して、もう少し詳しく教えてください。

予防歯科といえば、口臭の原因にもなる「歯周病」や「虫歯」などが予防の対象になるイメージが強いですよね。当院はこれらの予防はもちろん、歯ぎしり・歯の食いしばりなどによる歯の破壊の予防にも力を入れています。就寝中に歯を強く噛みしめてしまうことで、ヒビが入る方は少なくありません。詰め物が歯ぎしりで取れてしまうことも。そこで当院では、歯ぎしり・食いしばりを引き起こしやすい方にはマウスピースを作り、睡眠時に装着していただくように指導しています。
こちらでは、症例や治療法について複数の歯科医師で検討していると聞きました。
当院には多くのスタッフが在籍しているので、どのような治療でも私を含め複数の歯科医師が何度も症例と治療方法を検討し確認しながら診療を進めていきます。ダブルチェック、トリプルチェックが当たり前の体制です。インプラント治療の実績が多いと、適用範囲も広いのでは、と思われるかもしれませんが、私たちはインプラント治療は最終手段だと考えています。その前段階として、本当に抜歯する必要があるのかどうかを詳細に検討します。その上でインプラント治療がどういうものであるのか、メリットやデメリットをきちんとご説明して、患者さんが納得されてから治療を開始するようにしています。
相談だけでも気軽に受診を
そもそも、先生が歯科医師をめざしたきっかけは何ですか?

子どもの頃は工作が趣味で物作りに興味があり、夢は車や工業製品のデザイナーでした。家族や親戚に歯科医師や医師はおりませんので、医療業界にはまったく目が向いていなかったんです。歯科医師に初めて興味を持ったのは、幼なじみが歯科大学に通い始めた頃から。話を聞くうちに、手先の器用さを生かせる仕事として歯科医師を志すようになりました。
昨今は訪問診療にも力を入れていると伺いました。
寝たきりなどの通院が不可能な方でも歯の健康管理がしやすいように、平日は当院から16km圏内にお住まいの方を対象に訪問診療を行っています。きっかけは、私の両親が年を重ね、体が不自由になってきたこと。訪問診療のニーズを改めて再認識し「ここに通えない方にも適切な医療を届けたい」と思い、スタートさせました。訪問診療では歯科治療はもちろん、飲み込む機能が低下した方向けの嚥下訓練なども実施しています。訪問診療は保険診療で、訪問時の歯科医師の交通費もかかりませんので、ご家族の方にはぜひ知っていただいて、利用を検討していただきたいですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

来院されるときに「相談だけではなく治療もしなければいけない」と考える方もいるかもしれませんが、そのようなことはありません。相談に来ていただきお口の中をチェックすれば、悪い点だけでなく良い点を発見できることもあります。以前、普段とてもご多忙な方が、歯が1本抜けたために重要な予定をすべてキャンセルして、当院にいらしたことがありました。それだけ歯は大切なものですし、それを守る歯科医師は重要な社会的役割を担っていると、35歳を過ぎて感じるようになりました。歯科治療はいうなれば、毎日の細かい作業の繰り返しです。それでもその社会的役割、責任を全うしたいと考えています。全力で患者さんの歯の健康を守るために取り組んでいますので、何かお困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/46万2000円~