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俵本 和仁 院長の独自取材記事

たわらもと内科・糖尿病内科

(宝塚市/逆瀬川駅)

最終更新日:2019/11/29

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阪急今津線の逆瀬川駅に直結する複合ショッピングモール、その1階に開院したのが「たわらもと内科・糖尿病内科」だ。宝塚第一病院で糖尿病診療に携わってきた俵本和仁院長は、何よりも患者が継続できる糖尿病診療をめざす。特に大事にしているのが、豊富な経験や高い専門性から、患者の意欲や生活環境に合わせた治療法を選択し、患者へのリスペクトをもって提案すること。「通院して僕とお話しするうちに、ご本人はさほど頑張っている感覚がなく、でも気がついたら血糖値が下がっていたというのが理想ですね」と気さくな口調で語る。また一般の内科診療や訪問診療、英語での診療にも取り組みたいという俵本院長に、同院ならではの診療について話を聞いた。(取材日2019年10月16日)

医療の定規ではなく患者の定規に合わせた糖尿病診療

慣れ親しんだ宝塚市内で開院されたそうですね。

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ええ、僕は豊中市出身ですが、大学進学以降18年間は関西を離れており、地元に戻るにあたりご縁があった宝塚第一病院で勤務させてもらいました。6年半の間、糖尿病内科での診療やチーム医療に取り組みましたが、自分の年齢や、もう少しフレキシブルに治療してみたいという気持ちから、開業を決心。お世話になった先生も多い宝塚市内で開業しようと考え、駅から近いこの場所を選びました。糖尿病になる方の年齢は幅広く、働き盛り世代も多いのですが、忙しくて健診の結果を放置していることも。そこで、受付を午後7時30分までにして、会社帰りでも受診しやすいようにしました。また当院はビルの1階で、駐車場が地下にあるので、車いすの方にも通いやすいと思います。

では、糖尿病の治療はどのように進むのか、教えてください。

問診や検査で糖尿病と診断されたら、まず何のために治療をするのか、患者さんにお話しします。というのも、初期の糖尿病は自覚症状がないために、治療が放置されやすいのです。だから、血糖値が高いのは必ずしも食生活や運動不足だけが理由ではなく、遺伝的な要素が大きいこと、また血糖値を下げることで、将来合併症が起こる可能性を減らせることを、しっかりとご説明します。治療はまず、食事や運動など生活習慣の改善を試みて、血糖値の下がり具合を確認。これらの生活改善を1~2ヵ月続けても血糖値に変化がなければ、薬物治療の併用も考えます。また、糖尿病は発症時期がわかりにくく、合併症がすでに進行している可能性もあります。このため血糖コントロールと同時に、眼科や歯科などをご紹介して合併症のチェックも行います。

糖尿病の診療では、どのような点を重視していますか。

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近年、糖尿病領域では新しい治療薬が次々と発売されましたが、僕は患者さんの生活改善、つまり食事指導や運動療法に重点をおいています。それも、患者さんの思いや生活環境をしっかりお聞きして、実際にできそうなことからアドバイスします。運動が好きな人がいれば苦手な人もいる。また、家の周囲が坂ばかりだとか、仕事や介護が多忙で時間が取れないなど、運動しにくい環境もあります。食事指導も同じですね。ですから、患者さんが頑張りたいという治療法があれば具体的なアドバイスでサポートしますし、頑張りたくないという方には、他の方法を考えて提案します。「糖尿病だから、こういう治療方針を守ってください」とこちらの定規を押しつけるのではなく、患者さんの定規をよく知り、それに合った治療を提案するのが、専門家の仕事だと思っています。

患者をリスペクトした診療で、治療中断を防ぎたい

具体的には、どのような指導をされているのでしょうか。

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食事でしたら管理栄養士さんが30分ほどかけて普段の生活や食事を細かくお聞きして、そこから何をどのように変えれば血糖値が上がりにくいのか、具体的に説明します。一般的にはジュースなど甘い飲み物を減らし、摂取カロリーの中で炭水化物を減らしますが、「食後のこの1杯を止めましょう」などと細かくアドバイスします。最近は、調剤薬局などで血糖値の変化を簡単に測定できる機器が販売されており、血糖値の変化を目で見て確認できるので、飲食の見直しに役立つかもしれません。運動についても、内容や回数を明確にしています。ただ、食事も運動も、患者さんの年齢、季節や生活の状況、あるいはモチベーションによって、できることは変化します。だから定期的に受診して、今の状況や気持ちを話していただき、それに応じて指導内容を少しずつ調整する必要があるのです。

患者さんの意志や環境をとても大事にされるのはなぜですか。

糖尿病の治療では、自覚がない状態で食事や生活態度の改善を求められますので、通院が嫌になる方が本当に多いのです。でも、血糖値が高いのは病気だからですし、血糖値が変わらないのは、密かに生活改善に努めた結果かもしれません。数値だけではわからないことがあるのです。また、患者さんは糖尿病であるために、毎月採血したり時には医療保険に入れなかったりと、生活の質をすでに損ねています。症状がないのに苦労はある、そんな中で治療を続けること自体が頑張っているわけですから、そこをリスペクトしたい。僕は毎回の診察で、認めたりほめたりできる変化を探して伝え、患者さんの思いや状況を受け止めつつ今の患者さんに合った治療法を選択するようにしています。通院を中断したために悪化してしまった患者さんを多々みてきたので、治療中断は何としても避けたいのです。定期的に通院して、血糖値コントールを続けてほしいですね。

一般内科診療や、訪問診療にも取り組まれるそうですね。

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はい、もちろん風邪や腹痛といった急性の体調不良の診察、インフルエンザの予防接種なども行います。宝塚第一病院では救急対応もしていましたし、日本内科学会総合内科専門医でもありますので、ご相談ください。また、英語での診療もできますので、海外から来られて、病気で困っている方の手助けになれば良いですね。さらに今後は、在宅診療でのお看取りなど、終末期医療にも取り組みたいと思っています。勤務医時代にご高齢の患者さんを診るうちに、医師にとっては治療だけでなく、お看取りも大事な役目だと考えるようになりました。糖尿病診療の経験も生かしながら、それぞれの患者さんにふさわしいお看取りを模索したいと考えています。

頑張りすぎず、気軽に続けられるような血糖値管理を

ところで、先生ご自身が健康のために心がけていることはありますか。

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まず腹八分目ですね。それから、家の中でもできる筋トレを心がけています。家の周囲でランニングをすることもありますが、外を走るのはあまり好きではないですね、熱いし寒いし雨なら濡れますし……。楽してお金をかけずに運動したいんです(笑)。だから自宅で、好きなドラマを30分間見ながら、その場で駆け足をしたりしています。患者さんへ指導することと同じですよ。

開業された今だから、取り組んでみたいことはありますか。

糖尿病の治療に関連して、これまであまり関わりがなかった方ともつながりたいと思っています。たとえば低炭水化物食に関わる食品関係企業の方や、患者さんが通うスポーツジム。勤務医時代には、糖尿病教室でウォークラリーを企画したり、靴ずれを防ぐためのフットケアで靴屋さんと連携した経験はありますが、食事や日々の運動など、より患者さんの生活改善に密着した分野で連携して、糖尿病診療の一環として何かできないか考えてみたいのです。当院での指導だけでなく、さまざまな情報や資源を利用することで、患者さんが治療へのモチベーションを維持できれば理想的ですからね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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当院の糖尿病診療では、患者さんの生活環境や意欲に合わせた治療を一緒に考えていきます。だから、言いたいことやわずかな変化も、どうか遠慮せずにすべて話してほしいですね。この薬は気分が悪くなる、とか、今の食事量では少し足りない、とか、この筋トレは苦手だ、とか。もちろん体調が良くなった、といったことも、治療法を考える上での大事な情報です。僕の理想は、患者さんご本人があまり頑張っている感覚をもたなくても、治療を重ねる中で少しずつ血糖値を下げられる、あるいは痩せられること。糖尿病内科というと、どうしても「叱られる」イメージがありますが、そんなことはありませんので、頑張りすぎず、気軽に続けられる糖尿病治療にチャレンジしてほしいと思います。

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