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湯浅 幸子 院長の独自取材記事

尾山台ゆあさ内科クリニック

(世田谷区/尾山台駅)

最終更新日:2021/10/12

湯浅幸子院長 尾山台ゆあさ内科クリニック main

地元の人で賑わう尾山台駅前から徒歩2分。2019年開院の「尾山台ゆあさ内科クリニック」は、湯浅幸子院長の得意とする糖尿病の診療を中心に、内科全般に対応している。更年期相談の女性患者も多く、プラセンタや漢方を使った治療など、患者のニーズに合わせたかたちで、地元の人の健康を支えている。湯浅院長の父も糖尿病が専門で、糖尿病療養指導のエキスパートであったという。そんな父の背中を見て育った湯浅院長は、当時の父の患者に対する姿勢から今の時代に合った患者への対応を模索し、患者に寄り添い、ともに走るパートナーとして患者の療養生活を支えている。気さくで穏やかな笑顔が印象的な湯浅院長に、患者や地域への思いを聞いた。

(取材日2021年7月16日)

まずは食事指導から。患者に寄り添う糖尿病の診療

初めに、この地で開院された経緯を教えてください。

湯浅幸子院長 尾山台ゆあさ内科クリニック1

小さい頃からからこの辺りで過ごしてきて、お隣のスーパーもよく利用していました。ですので、もともとなじみのある地域でした。私は大学病院に勤務した後、日本糖尿病学会糖尿病専門医の資格を取り、子育てをしながら非常勤ではありますが、外来と健診施設での診療をしていました。長く健診施設に勤務している中で、糖尿病が見つかった患者さんとの出会いをそこで終わりにするのではなく、先々まで寄り添って病気のサポートをしていきたいというのがクリニックを開院したいと思ったきっかけです。子育てにもめどがつき、糖尿病は患者さんのお付き合いが長いということもあり、1つの所に腰を落ち着けて長く患者さんとお付き合いできるような仕事の仕方をしたいということで開院に至りました。

どのような患者さんが来られていますか?

患者層は若い方から90代までと幅広く、女性医師だからなのか女性の患者さんも多いですね。私と同じくらいの世代の女性の更年期のご相談もあります。甲状腺疾患の方や、循環器内科を掲げているので動悸のご相談にいらっしゃる女性も。女性の場合、主訴の原因に内科的なものがないようでしたら、更年期障害の治療としてプラセンタや漢方薬による治療もご提案しています。中にはお話をされるだけで安心する方もおられ、そこからご主人の健康に関することが話題になり、ご家族で来院されている方もいらっしゃいますね。

クリニックの特徴はどういったところでしょうか?

湯浅幸子院長 尾山台ゆあさ内科クリニック2

健診結果で異常があり血糖値が心配だという人から、ある程度糖尿病が進んでしまった人までさまざまですが、糖尿病は生活スタイルなどの要素が複雑に絡んでくるため、日々の食事がとても大切です。そこで当院では、データが悪い方でも可能な限りすぐにお薬を勧めるのではなく、まずは食生活を見直すということからスタートします。管理栄養士による栄養指導を中心に、最初の1ヵ月は様子を見つつ数値を見直し話し合いながら進めていきます。数値を確認した時に前回よりも下がっていれば、モチベーションにもつながるはずです。患者さんの膵臓の状態なども診ながら、ご本人の納得を得てから治療を開始することを心がけています。

患者と信頼関係を築き患者の良きパートナーとなる

管理栄養士による栄養指導は患者にとって心強いことですね。

湯浅幸子院長 尾山台ゆあさ内科クリニック3

糖尿病に限らず高血圧や高脂血症など生活習慣病の方には、早い段階から糖尿病指導の専門知識を持つ管理栄養士が介入し、食事の記録票をお渡しして、3日間口に入れたものを全部書き出すという作業を行うようにしています。患者さんも当院に来る時点である程度治療への意識を高めていらっしゃると思うので、せっかく当院を選んで足を運んでくださったその思いを受け止めていきたいですね。治療に来るということはモチベーションが上がっている時期なので、そこをうまく逃さずに、治療を長く続けていけるようにサポートしています。

先生が糖尿病治療を専門にしているからこその特徴はありますか?

血糖値とヘモグロビンA1cの値および尿検査は迅速に検査し、当日すぐに結果をお伝えしています。誤差が出ないよう病院で導入しているような機器や測定方法を採用したのもこだわりです。インスリンは外来での投与が可能です。よほど状態が悪いときには入院していただく場合もありますが、体調が良くインスリンを始めたほうが良い方は外来で対応します。場合によっては自費となりますが、持続血糖測定器を用いた2週間ごとの血糖モニタリングにも対応可能です。患者さんからよく「近くですぐ相談できるクリニックがあって良かった」と言っていただけますが、新型コロナウイルス流行の影響で、今まで病院にかかっていた人が受診されることが増えました。かかりつけ医として大きな問題が起こらないようにするのが使命ですが、万一の場合は近隣の病院との連携で対応し、普段は安心感を持って通っていただけることが当院の強みだと考えます。ぜひお役立てください。

これまでの病院での診療経験は、現在、どのように生かしていますか?

湯浅幸子院長 尾山台ゆあさ内科クリニック4

私の父は糖尿病の患者教育のエキスパートでした。父の時代は、医師がこうあるべきと言って患者さんがそれに従うのがまだまだ一般的でした。父は患者さんのために一生を捧げ、それに患者さんがついてきてくれていましたが、今は必ずしもマッチしません。その方のライフスタイルや、環境、食事1つにしてもいろいろな取り方があるので、心を開いて話をしていただけるように、ゆっくりと患者さんとの距離を縮めていくようにしています。どこまで踏み込んだ話ができるかは、信頼関係が重要なので、患者さんがこれまで培ってきた生活に敬意を払うことを大切にしていきたいです。父の時代の糖尿病治療が“指導”なら、今の私はマラソンの“伴走者”といったところでしょうか。パートナーのような関係性を保つことが病気の管理には良いと感じています。

より質の高いチーム医療でより良い治療を提供したい

患者への対応でスタッフとともに気をつけていることはありますか?

湯浅幸子院長 尾山台ゆあさ内科クリニック5

続けて受診される人が多いので、患者さんの名前を覚えるということですね。今いるスタッフはみんな丁寧で明るく気配り上手なので助かっています。電話での問い合わせが多いのですが、そういった方は、初めて病院にかかろうと思っている方かもしれないということを忘れないように、専門用語を控えるなど応対に気をつけるようにしています。あと、当院のアピールポイントとしては、ビルもすてきなのですが、院内もきれいなことです。スタッフが清潔な環境を保つようにしてくれているんです。患者さんに気持ち良く通っていただけるクリニックをめざしています。

先生が医師をめざしたきっかけは? 糖尿病を専門にしたのはお父さまの影響ですか?

実は私は高校卒業後すぐに医学部に入ったのではなく、一度別の大学の文学部を卒業しているんです。寄り道した分、皆さんの感じる医師像よりも相談しやすければと思っています。この経歴が知らないうちに良い影響をもたらしてくれていればいいですね。糖尿病を専門にしたのは、父の門前の小僧ではないですが、幼い時にインスリンを自分で打つための見本モデルになったり、糖尿病教育映画の撮影にも連れていってもらいましたし、身近に糖尿病があったので、きっと環境がそうさせたのだと思います。「ここにクリニックを開いてもらって良かったわ」と患者さんに言っていただけると本当にうれしく、医師としてのやりがいを感じます。

最後にクリニックの展望と地域の方へのメッセージをお願いします。

湯浅幸子院長 尾山台ゆあさ内科クリニック6

コロナ禍において、今は人が集まるのは難しくても、院内で糖尿病の患者さんに向けた勉強会を開催したいと考えています。皆さん糖尿病が怖いという情報はお持ちなのですが、実際どんなことで血糖値が上がり、食事で変わってくるのか、意外とご存じでないことが多いです。冊子をお配りするだけではなく、教室を開くことで情報共有していきたいです。これまではクリニックを軌道に乗せることで精一杯だったのですが、開業3年目となり、スタッフも糖尿病の療養を支えるプロとしての研鑽にも励んでいます。チーム医療を充実させ個々の患者さんにどうアプローチしていくかをより具体的にスタッフで話し合い、治療に生かしていきたいです。パートナーとして一緒により良い治療を見つけていきましょう。

自由診療費用の目安

自由診療とは

血糖測定/1万6500円

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