競技者にも愛好家にも大切
スポーツ整形外科とリハビリテーション
かすや整形外科・骨粗しょう症クリニック
(高槻市/高槻駅)
最終更新日:2025/07/15


- 保険診療
スポーツによる外傷や障害は、競技者に限らず、趣味で運動を楽しむ多くの人にとって身近な問題だ。競技人生の岐路ともなる重要な治療といっても過言ではないだろう。高槻市にある「かすや整形外科・骨粗しょう症クリニック」では、膝関節のトラブルをはじめとした幅広いスポーツ障害に対応し、医師と理学療法士が連携しながら治療とリハビリテーションに取り組んでいる。院長の糟谷彰宏先生は、自身のスポーツ経験も踏まえ、患者の不安や焦りに寄り添いながら、無理のない回復と再発防止を見据えた支援を重視しているという。今回は、同院が力を注ぐスポーツ整形外科の治療内容、理学療法士と連携したリハビリテーションの進め方、そして患者の「また動きたい」という気持ちに応える診療のあり方について話を聞いた。
(取材日2025年4月28日)
目次
一人ひとりの「また動けるようになりたい」に寄り添い、スポーツ整形外科・リハビリテーションを提供
- Q主にどのようなケガに対応しているのでしょうか?
-
A
▲スポーツによる外傷など幅広い症状に対応
当院では、スポーツによる外傷や障害に幅広く対応しており、子どもから大人まで、幅広い世代の方が来院されています。特に高槻市はスポーツが盛んな地域で、サッカーやバスケットボール、バレーボールなどの競技に取り組む方が多く、膝の半月板損傷や前十字靱帯損傷といった膝関節のトラブルがよく見られます。そのほかにも野球肘や野球肩、ジャンパー膝(膝蓋腱炎)、腰椎分離症、足関節捻挫、肉離れ、アキレス腱炎、疲労骨折などもありますね。大人の趣味のスポーツに伴うケガや、長年の運動の繰り返しによる慢性的な痛みに対しても、整形外科として丁寧に診断・治療を行い、患者さんが再び競技に戻れるようサポートしています。
- Qこちらのスポーツ整形外科治療の特徴について教えてください。
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A
▲患者の希望に合わせた治療法を提案
当院では、患者さんの希望に合わせた治療計画を、医師と理学療法士が連携して立てています。「早く復帰したい」「じっくり治療したい」といった要望を丁寧にくみ取り、日々の診察で状態を共有しながら、経過に応じた見直しも行っています。理学療法士は6人在籍し、うち1人は女性のため、女性の理学療法士に対応してほしい、という女性患者さんの声にもお応えしています。また、学生や社会人でも通いやすいよう、夜7時からのリハビリテーション枠も設けています。術後の患者さんについては、紹介元の医療機関の指示に沿って段階的なリハビリテーションを実施し、再発防止と機能回復の両立をめざしています。
- Qスポーツリハビリテーションは、どのように進めていくのですか?
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A
▲医師と理学療法士が密に連携し、リハビリテーションを実施
前述のとおり、医師と理学療法士が密に連携しながら、患者さん一人ひとりに合わせて進めています。改善が見られる場合にはその点をしっかり伝え、逆に回復が遅れている場合にはリハビリテーションの頻度や内容を見直すなど、柔軟に対応。中学生や高校生のような若い患者さんがスポーツを一時中断せざるを得ない場合もありますが、その間に適切な治療とリハビリテーションを行って、元の状態に戻れるようにめざしていく方針を丁寧に説明し、前向きな気持ちで取り組んでもらえるよう心がけています。理学療法士との信頼関係を築きながら、患者さんが一緒に頑張れる環境を整えることを大切にしています。
- Q診療においてリハビリテーションはどういう位置づけですか?
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A
▲経験豊富な理学療法士によるサポートが受けられる
当院ではリハビリテーションを治療の柱と捉えており、特にスポーツ整形外科の分野では、理学療法士による運動器によるリハビリテーションが中心的な役割を担っています。薬物療法は主に痛み止めなどにとどめ、患部の状態に応じて、筋力訓練や可動域の改善を目的とした運動療法を重視しています。中でも経験豊富な理学療法士が在籍しており、症状がなかなか改善しない時期でも「今はこういう時期だから、あと少し頑張ろう」といった見通しを持って接することができます。こうした丁寧な説明は、患者さんの不安を和らげ、モチベーションを保つためにも重要です。
- Qスポーツ整形外科治療とリハビリテーションの重要性とは?
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A
▲「適切な治療を受けないことによるリスクもある」と話す院長
趣味でスポーツをされている方の中には、「仕事があるから」「痛みが引けばまた動けるだろう」といった理由で治療を後回しにする方もいらっしゃいます。しかし実際には、適切な診断と治療を受けずにいることで、可動域の制限や筋力の低下が進み、将来的なパフォーマンスや日常生活に支障を来すリスクもあります。私自身もラグビーで骨折を経験し、なかなか競技に復帰できなかった過去があるため、患者さんの焦りや不安には強く共感できます。だからこそ、治療とリハビリテーションを通じて「また動けるようになる未来」を信じて、一緒に前に進んでいけたらと思っています。