全国のドクター13,955人の想いを取材
クリニック・病院 156,692件の情報を掲載(2025年7月23日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 京都府
  3. 京都市中京区
  4. 烏丸御池駅
  5. ERIクリニック
  6. 戸城 えりこ 院長

戸城 えりこ 院長の独自取材記事

ERIクリニック

(京都市中京区/烏丸御池駅)

最終更新日:2025/07/09

戸城えりこ院長 ERIクリニック main

京都市営地下鉄烏丸線・東西線の烏丸御池駅から徒歩5分の場所にある「ERIクリニック」。2019年に開業した漢方内科クリニックで、漢方治療を専門に行う。院内に足を踏み入れると、観葉植物が随所に配置され、青と白を基調とした落ち着いた空間が広がる。「患者さんに話してもらう場所なので、カフェのようなリラックスできる雰囲気にしたかったんです」と語るのは、院長の戸城えりこ先生。産婦人科の医師として20年以上のキャリアを持つ戸城院長は、西洋医学では改善が難しい症状に悩む患者と自身の体験から漢方の道へ。西洋医学ではカバーしきれない部分に関して、東洋医学のベースである養生という発想を重視した漢方診療を行っている。やわらかい笑顔が印象的な戸城院長に、診療の特徴や患者への想いを聞いた。

(取材日2025年6月12日)

漢方・心理ケア・生活習慣の見直しを軸とした診療

先生が漢方を専門にするようになった経緯を教えてください。

戸城えりこ院長 ERIクリニック1

もともと産婦人科の医師として20年以上働いていたのですが、妊婦さんは基本的にお薬を使うのが難しいんですね。そのため、漢方で妊娠中の頭痛や不眠などに対処する機会が多かったんです。ただ症状に対する漢方処方では、対応できない患者さんが多数いることに気づきました。同時に過酷な勤務により、私自身がめまい、立ちくらみ、坐骨神経痛などに悩まされていたんです。西洋医学では改善が難しい患者さんと自分自身の研究を30〜40代で続ける中で、漢方や自然医学を深く学びました。産婦人科では身につけた知識を存分に生かせないため、漢方を主とする診療所に転職。その後、2019年にご縁が重なり、この地で開業するに至りました。

どのような症状の患者さんが来院されますか?

子どもから80代まで、病気の種類も本当にさまざまです。その中でも特に多いのは、複数の症状を抱えている方です。例えば、コレステロール値が高く、ドライアイもあり、疲れやすくて眠れないといった具合に、いくつもの症状が重なっている方です。精神的な症状と体の症状の両方をお持ちの方も多くいらっしゃいますね。その他、一般の病院では異常なしとされたり、治療法がないとされる不調で来られる方や、がんの治療後の体質改善を図る方、膠原病の治療を大学病院で受けながらの漢方治療、精神科に通院しながらの薬の減量サポートなど、西洋医学と東洋医学を併用したいという方も多いです。東洋医学と現代医療の両方の視点から、体と心のバランスを整えることを大切にし、漢方・心理ケア・生活習慣の見直しを軸とした診療を行っています。

電話予約と予約料が必要な理由と、患者さんのメリットについて教えてください。

戸城えりこ院長 ERIクリニック2

丁寧な診察をお受けいただくために、この方法を採用しています。当院では毎回、症状だけでなく全身の状態をお聞きし、生活習慣や食事、心の面も含めた「養生指導」を行います。一般的な病院では頭痛なら頭痛だけを診ますが、当院では胃腸の調子、睡眠、冷えなど全身を診て、体調の改善を図り再発を防ぐために改善すべき点を一緒に考えるんです。当院の治療方針をご理解いただき、患者さんのご期待に沿える診療を提供するため、お電話での予約とさせていただいています。待ち時間を最小限にしつつ、十分な時間をかけた診察を受けていただけること、そして表面的な治療ではなく根本的な体質改善を目的に取り組めることが患者さんのメリットだと考えています。

「全体を診る」東洋医学で心身の健康をめざす

先生の診療方針を教えてください。

戸城えりこ院長 ERIクリニック3

「一人ひとりの内面から変わっていかない限り、治療につながる変化は来ない」と考えています。患者さんが主体となって、自分で健康を保てる人になってほしいです。私自身はあくまでもサポート役に徹したいと思っています。また「根本治療」という言葉は、あまり使いたくないんですね。根本治療と聞くと、患者さんは「相当努力しなければならない」「大変なことをしなければならない」と感じて、やる気をなくしてしまうことも。私自身、怠け者の部分があるので、そこまで大変ではない方法で改善できる道筋を一緒に考えていきたいと思っています。最終的な目標は、漢方薬すら必要ないくらいに元気になってもらうことです。

初めて来院される患者さんは、どのような診療を受けるのでしょうか?

初診では問診票にご記入いただいた後、今お困りの症状の経緯だけでなく生まれた時からの健康の歴史を、トータル40分以上かけて詳細にお聞きします。幼少期によく中耳炎になっていたか、高熱が出ていたか、どんな性格だったかといったことも、漢方の弁証いわゆる診断に使えるんですね。体質を把握するために重要な情報なので、時間をかけてお聞きします。例えば、不眠と眼精疲労があり食欲がないという患者さんの場合、西洋医学では不眠症、眼精疲労、食欲不振というように個別に診断されることが多いと思います。しかし東洋医学では過労や食事の不摂生など共通する根本原因を見出して対応するのです。漢方薬で対応するとともに、弁証や血液検査などの結果も踏まえ、今の状況でできることを一緒に考えながら原因にアプローチするスタイルをとっています。

漢方について不安に思う方に対し、どのように説明されていますか?

戸城えりこ院長 ERIクリニック4

「風邪には葛根湯」、「めまいにはこれ」、「肥満にはこれ」といった病名や症状に対して処方する方法は漢方治療のごく一部です。効果の感じ方は病気の性質によります。風邪などではない慢性疾患の場合は、飲んだ次の日から劇的な変化があると期待していると、がっかりするかもしれません。当院では、東洋医学の診断法である「弁証」を行って処方しています。体質や根本的な原因を見極めてからその方に合わせた漢方薬を選びます。頭痛でも、冷えが原因の方と熱がこもっている方では、違う漢方薬を使います。さらに、漢方薬だけで治療をするのではなく、なぜ病気になったかを東洋医学の考え方で分析し、生活習慣、食事、心の問題も含めてトータルでアプローチします。初期の段階ではこの部分にアプローチし、症状が落ち着いてきたら体質を根本から整える方向に変えるというように、治療戦略を念頭に置きながら中長期的対応をするようにしています。

軽い気持ちで取り組むことが症状の改善を図る第一歩

患者さんと接するときにどんな点を大切にしていますか?

戸城えりこ院長 ERIクリニック5

患者さん一人ひとりの個人差をしっかり診て対応することです。考え方、ライフスタイルはそれぞれですから一方的な押しつけにならないように、かつ病気を診るのではなく、その人全体を見た上での綿密な個別対応を心がけています。生活や食事、心理面のことをお伺いする際も、「話せる範囲内で大丈夫ですよ。無理に話さなくていいですからね」とお伝えします。また話を聞くだけではなく、紙に書いてきてもらうケースもあります。1ヵ月の間に起きたことを記録してもらって、それを見ながら「こういう時にはこういう不調が起きやすいですね」と分析していきます。そうすることで、患者さんが自分の体の癖や、こんな時に無理をしがちなんだなということに気づくことにつながるのです。

診療では「養生」を大切にされているそうですが、具体的に教えてください。

痛みを取るなどの表面上の治療も大事ですが、ただ単に症状を取るだけでなく、その人全体が良くなるようにすることを大切にしています。なぜその状態になっているのかを突き止め、日常生活や食事も含めて改善を図っていく「養生」をすることによって、本当の意味で元気になることをめざしています。漢方薬というサポートを得ながら、「ここはこうしたほうがいいんじゃないかな」という話を気軽に聞いていただき、少し取り組んでいるうちに、ふと気がつくと良くなっていた、というのが私の理想なんです。漢方や自然医学は、意外とそこまで大変じゃないというイメージを持ってもらえたらうれしいです。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

戸城えりこ院長 ERIクリニック6

どうしたらいいかわからない、自分に合った治療法が見つからない、という方は、諦めずに一度ご相談ください。複数の症状を抱えている方や、西洋医学の治療も受けているけれども、「これだけでいいのか不安だ」「全身がだるい」「気分が不安定」といった、現代医学では診断がつかず、治療も難しいような症状には、漢方や自然医学が役立つことがあります。さまざまなアプローチをご用意していますので、回復への道筋を一緒に探していきましょう。

自由診療費用の目安

自由診療とは

カウンセリング (60分)1万5400円~
詳しくはホームページをご覧ください 

Access