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高田 弘幸 院長の独自取材記事

たかだこどもクリニック

(海部郡大治町/春田駅)

最終更新日:2021/05/07

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大治町の幹線道路沿い、国道302号との交差点近くに2019年7月、「たかだこどもクリニック」が開院した。リフォームされた建物は、外観も内装もパステルカラーと木目調のデザインが程良く調和し、訪れる親子を優しく包み込んでくれる。高田弘幸先生は長年、名古屋第一赤十字病院や津島市民病院などで子どもたちと向き合ってきた小児科医療のスペシャリストだ。中でも小児神経疾患のてんかん治療に多くの経験を持つ。同院のホームページには「私たち医療スタッフはどんな時でも子どもたちの味方です」と、高田院長自ら考えたキャッチフレーズが躍る。地域の子どもたちの味方となることをめざす高田院長にさまざまな話を聞いた。
(取材日2019年8月19日/更新日2021年4月26日)

地域の小児医療に役立ちたいとの思いから開院

とてもすてきなクリニックですね。

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ありがとうございます。特に第2診察室とトイレは患者さんを第一に考えて作りました。第2診察室は院内感染予防を意識した造りとなっており、トイレは大人用と子供用を設置しました。トイレ内には、おむつ交換台ベビーシートを設置して、快適にご使用いただけるようにしています。また、私は七宝町の出身で、できれば地元に戻って地域の小児医療に貢献したいと考えていたので、すぐ隣の大治町でこのような良い場所が見つけられて本当に良かったと思っています。

総合病院の勤務医からの開院ですね。

小児神経疾患が専門で、入院のお子さんの治療にじっくり取り組む必要性が高かったこともあり、長く病院に勤めてきました。そういった中で、地域密着の診療の必要性を感じるようになってきており、ちょうどその時に親御さんから「開院して引き続き診てください」という声をいただき、自分の力が発揮できて皆さんのお役に立てるならと思って、開院を決めました。てんかんをはじめとする小児神経疾患は、大人になるまで治療を続けなければならない症例が多く、多くの親御さんが不安を抱えていらっしゃいます。ずっと私に診てほしいと思ってくれていたのなら、こんなにうれしいことはないですね。

開院後の患者層や主訴を教えてください。

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病院勤務時代に診ていたお子さんのご家族には、皆さんの来院が重ならないよう事前にお願いをしましたので、今のところは待ち時間に関してご迷惑をおかけすることなく診察ができていると思います。インターネット予約を導入したこともうまく機能しているようです。また、新しい患者さんであるお子さんも多く来院され、数としてはやはりこの地域の方が多くなっていますね。患者層としては、小学生は少なめですが、乳児から幼児まで幅広く診させていただいています。あとは一般的な小児疾患で、発熱や下痢、ぜんそく、じんましんなどのアレルギー疾患と、主訴は多種多様といったところです。

恩師との出会いから、小児科医師の道へ

医師をめざしたきっかけを教えてください。

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実は私、一度工学部を卒業しているんです。もともと小さい頃から「自分の病気のことを知りたい」「家族の病気を自分で治したい」と医学への興味があって、一念発起。医学部を受験し、合格することができました。工学部で学んだ知識が、今に生きているのかもしれませんね。これまで小児科医師として重い神経疾患のお子さんの治療に数多くあたってきましたが、子どもたちの治療を終えることができたときは達成感に満たされます。ここが医師の道に進んで本当に良かったと思える瞬間ですね。

小児科を選ばれたのはなぜですか?

幸運なことに、研修医時代も含めてとても良い多くの恩師にめぐり合い、小児科の楽しさや奥深さ、そして難しさを教えていただきました。そういった中で、小児医療にまい進することができ、今があると思います。私が専門とする小児神経疾患の中には、一生患者さんと付き合っていかなければならない例も多くあり、医師として悔しい思いも多く経験する分野です。病院を変わることになって他の先生にお願いしてきたお子さんもいるのですが、今でも気になることがありますね。

小児神経疾患の中でも、てんかん治療にお詳しいのですね。

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学位取得の際も、アニメによる光過敏てんかんが疑われた例の研究に携わらせていただきました。てんかんとは、脳の神経細胞の活動が過剰になり発作を起こす病気。けいれんを起こすイメージかもしれませんが、むしろ焦点発作といって、顔や目だけ横を向いてボーッとしてしまう症状などが多く、症状は多彩です。治療の方向性としては発作を止めることを目標として、将来的にも薬が必要とならないように進めていきます。ただ、脳の障害などで難しい症例もあり、そういうお子さんの場合、症状を持ちながら生活の質を高めていくためのアドバイスを行っています。てんかんの発作の中には難治のものもあって、薬物療法だけでは不十分なものもあるので、ご本人や保護者の方とよく相談をして、治療方針を決めていくことが大切です。納得していただけるまで説明を重ねることが、てんかん治療におけるポイントだと考えています。

保護者の言葉に耳を傾けることを大切に

子どもの診察で気をつけていることはありますか?

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意外かもしれませんが、目を合わせると泣く子が多いんです。注視しなくても、診察前は「どこが痛い?」、診察後は「どうだった?」と子どもに直接話しかけることは大切ですね。来院時は警戒していても、コミュニケーションを図って最後にバイバイと手を振ると、最近の子はその手にハイタッチしてくれます。そういう関係になれば、次回の来院からは抵抗感がなくなり、楽な気持ちで診察を受けてくれると思います。また、喉を見せるのを嫌がる子も多いですね。こちらもコミュニケーションを図って自分で口を開けてくれるよう、子どもたちのペースに合わせて気長に待つことが大切だと考えています。

今後の目標は何ですか?

小児神経疾患のお子さんの中には、重い症状だと寝たきりの子もいます。そういう子のためにインターネットでつながる「遠隔診療」をぜひ実現させたいですね。大人の遠隔診療は既に多くの事例が見られますが、こういう子どもたちのためにも活用すべき診療スタイルだと考えています。移動の負担軽減だけでなく、感染症のリスク対策に関してメリットがあるからです。また、病院勤務時に行ってきた「プレパレーション」を当院でも行っていきたいと考えています。プレパレーションとは、治療や検査の前にお子さん本人にその必要性を直接説明して納得してもらうことをいいます。おもちゃを使うなどして説明するのですが、当院ではそのために保育士が在籍しています。

最後に読者へメッセージをお願いします。

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私はある恩師から「親が緊急だと思ったら、緊急なんだ」と教えられました。私も病院勤務の時、研修医に「まず親の言うことに耳を傾けなさい、一番信用すべき言葉だ」と語ってきました。医師がこの子は元気そうと思っても、親御さんから見てそうでないのであれば、本当に元気な時の様子はまた違う姿のはず。そんなちょっとした違いに病気は隠れていることも多いのです。ですから不安なことがあれば何でも結構ですから聞きに来てください。遠慮する必要はまったくありません。一番長くお子さんを見ていて、その様子を理解しているのは親御さんなのですから。

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