山中 晃 院長の独自取材記事
新宿東口クリニック
(新宿区/新宿駅)
最終更新日:2024/06/05

新宿駅の地下道B6出口直結ビル内という便利な立地にある「新宿東口クリニック」。現院長の山中晃先生は3代目で、約50年以上にわたり、都会の喧騒の中に生きる人々の健康を支えているクリニックだ。山中院長は、風邪や腹痛などの一般内科、生活習慣病、健康診断、予防ワクチン接種など幅広く対応。「ですが、このクリニックの診療内容は『新宿科』。この街で働く人、遊びに来る人など、新宿を行き交うさまざまな人たちを丁寧に、プライマリケアの観点から診療しています。他人に相談しにくいこと、恥ずかしいことを気軽に相談できる場として、安心して来ていただきたいですね」と山中院長は穏やかな笑顔で話す。医療への思いや診療内容などについて聞いた。
(取材日2018年12月4日/更新日2024年3月12日)
新宿地下道出口直結。この街で日々きめ細かな診療を
こちらのクリニックは2021年の夏にこのビルに戻ってこられたそうですね。

はい。新宿駅東口ロータリー前から新宿通りにある大手書店のビルとなり、戻ってきました。新宿三丁目駅が近くなり、都営新宿線や副都心線を使う方が多いですね。新宿駅出口直結ですから、埼京線や新宿湘南ラインなどで通って来られる患者さんたちもいらっしゃいます。患者さんたちはとても多様性に富んでいますので、この街で働く人、遊びに来る人、乗り換え途中で通過する人など新宿の街にはさまざまな人が行き交っています。そんな人たちが気軽に相談できるクリニックであり続けたいですね。
50年以上、3代続くクリニックとのことですが、医師をめざされたのはやはりご家族の影響でしょうか。
1964年に、大手書店の新宿本店がオープンした際、同じ建物の一角に母方の祖父が開業したのが始まりです。主に私の母が長く診療していました。私の父も医師で、父方、母方の親戚も多くが医師でしたから、私も仕事として医師以外思いつきませんでした。医師をめざすというより、どんな医師になるか、医師になったらどんな仕事をするか、ということを主に考えていましたね。父が勤務医、母が開業医で、2つの異なる医師の姿を見てきて、自分に合う診療科、医師としての仕事のやりがいなどを考えていくうちに、今の私の診察スタイルができてきたかなという感じです。新宿でいろいろな職種の人と深い関係性を築き、頼りにされてきた母の姿も影響を及ぼしていると思います。
東京医科大学の臨床検査医学科に進まれたのはどんな理由があったのですか。

東京医科大学臨床検査医学科は、血友病などの血液凝固異常症やHIV感染症、ウイルス性肝炎を中心とした感染症の研究、診療を行うところです。当時は、医療の現場では患者さん本人へのインフォームドコンセントが行われておらず、がん患者さんでも家族だけに知らせていました。ですが、HIV感染症は患者さん本人に向き合い、病名を告知していたのです。その点がとても新鮮に映りました。また、HIV感染症やウイルス性肝炎などの感染症は、免疫力が低下してさまざまな症状が出てきます。全身管理についての知識や技術が必要となるので、内科の医師としてやりがいがあると考え専門領域に選びました。
診療内容は「新宿科」。多種多様な疾患や悩みに応える
先生の診療スタイルというのは具体的にどんなものですか?

患者さん一人ひとりと真摯に向き合うことです。単に病状だけを診るのではなく、一人の人間として、その人全体を診るようにしています。そして患者さんにとってベストなことは何かを念頭に置いています。患者さんが困っていること、解決したいことがきちんと解決されて達成された時、初めて患者さんは満足を得られると思います。医師としては、患者さんの要望と医師側の治療目的ができるだけ合致して進んでいくことが望ましいですから、両者をバランス良く擦り合わせていくことが大切ですね。そのために患者さんとのコミュニケーションを重視しています。
こちらの診療内容について教えてください。
診療内容は内科、皮膚科、アレルギー科、さらに私の専門領域である感染症です。ただ私としては、当クリニックの診療の対象は「新宿科」だと思っています。患者さんは20代から40代の若い世代が多いですが、新宿の街で生きる人々が、何か体調が悪い、人知れず悩んでいるといった時、どんな症状でも気軽に相談できるクリニックであるという意味です。例えば生活習慣病の改善治療を行っている時、何げない会話の中で「最近薄毛が気になってきて」とか「夜の生活が……」などといった悩みをふと漏らす人がいたら、AGAやEDなどの治療薬についてお話しすることもできます。また、相談しづらい性感染症についても結婚前のブライダルチェックなどを実施しています。患者さんのさまざまな相談事に対応する、いわばプライマリケアのような観点で診療を続けています。
診療の際、心がけていることはどんなことですか?

患者さんに対して「自分の家族だったらどうするか、どんな治療をするか」と考えながら診療しています。よく「風邪をひいた」と来院される患者さんがいます。その症状が本当に風邪からきているのかどうか気をつけて診察しています。風邪の後ろに重大な病気が隠れている場合もあります。ですので患者さんの風邪という評価は疑ってかかるようにしています(笑)。風邪を訴えた方が実は腹膜炎を起こしていて救急搬送する場合もあります。当院で対応できない場合は、連携病院に紹介します。重篤な患者さんへの対応も、スタッフたちの密な連携によってスムーズに行えるよう体制を整えています。
スタッフの密な連携で重症患者も臨機応変に対応
スタッフさんはどんな連携体制をとっているのですか。

まず受付の段階で、受付スタッフが来院した患者さんの容体をさりげなく見てチェックしています。何か重症な症状に見えたり、何か問題がありそうな場合は、すぐに看護師に連絡します。またすぐに看護師がその患者さんの状態を把握して、問題がある場合は奥の診察室に寝かせます。その後も速やかに私が診察するというように、優先順位を考えながら、迅速かつ臨機応変に対応しています。受付段階でのスクリーニングは、スムーズな医療の提供という点で、とても役に立っていると思います。
プライベートではどのようにお過ごしですか?
仕事の合間を縫って家族と旅行します。海が好きで、ダイビングやシュノーケリングをして楽しんでいます。
最後に今後の展望とメッセージをお願いします。

今後はAIが医療分野にもさらに浸透してくると考えられます。そうなった時、自分の立ち位置はどこにあるのだろうかとよく考えます。医療は今後も絶対必要ですが、どんなサービスが求められていくのか。これまでのように人間対人間による診療が望まれるのか、あるいはAIによる診療が望まれるのか。それを決めるのは患者さんです。今後も患者さんから必要とされる医療従事者となるには、何が重要なのか探し続ける必要があると考えています。新宿エリアに生きる皆さんには、このクリニックは、他人に相談しにくいこと、恥ずかしいことを安心して話せる場所ですので、何か気になること、悩んでいることがあればお気軽に相談に来ていただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはインフルエンザワクチン/3500円、ブライダルチェック/2万円