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鵜久森 徹 院長の独自取材記事

うぐもり耳鼻咽喉科

(松山市/鎌田駅)

最終更新日:2019/08/15

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2019年5月に開院した「うぐもり耳鼻咽喉科」。北欧をイメージしたという素焼き瓦の外観が印象的だ。院長の鵜久森徹先生は、国立がん研究センター東病院や静岡がんセンターなどで頭頚部がん専門の医師としてのキャリアを積み、愛媛大学医学部附属病院にて、がん患者に最善の医療をとまい進してきた頭頚部がんのスペシャリスト。長年専門性の高い医療に携わってきたが、「次は皆さんが耳・鼻・喉で困ったときにまず相談したくなる場所をめざしたい」と、開業を機に、新たなチャレンジに心躍らせている様子が伝わってくる。そんな鵜久森院長に、これからめざす医療の形、患者にかける思いなどたっぷりと話を聞いた。
(取材日2019年7月24日)

地域のクリニックという新たな挑戦

院内はとても優しい雰囲気で、空間にもこだわりを感じられますね。

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クリニックらしくなく、待つ間だけでも家にいるかのようにくつろいでいただきたかったので、あえて住宅を専門に手がけている地元の工務店にお願いしました。何かしら悩みや痛み、苦痛をもって来られる方にとって、無機質よりは温かい雰囲気のほうが癒やされるかな……と。待合室は、窓から緑が見えて、高い吹き抜けの天井から光がたっぷり届くような、ゆとりある空間にしました。また、小さなお子さんを連れた方やご高齢の方も多いので、トイレもゆったり利用できるように、荷物を置ける開閉式の台をつけたり、おむつ替えシートを用意したり。車いすでも入れるように入り口も広くしてもらいました。手洗いのボウルもかわいくて、住宅を手がけられている設計士さんならではの工夫をしてもらえたので、私自身も大満足です。

国立がん研究センターや愛大病院で長年がん治療に携わってきた先生が開業を決めたのはなぜですか?

国立がん研究センター東病院でたくさんの頭頸部がんの患者さんを診てきた経験を愛媛に還元したいと思い、愛大病院では、東京と同じ治療が受けられるような体制をめざしてきました。そして10年、頼もしい後輩も育ってきて、一つ自分の仕事はできたかなと思ったとき、新しく自分の価値を試してみたいという気持ちが湧いてきて。今までは紹介状を持ってこられた患者さんの治療にあたっていましたが、今度は患者さんが最初に相談に行くクリニックの医師をしたいと思いました。「この症状はどうなのかな?」と思うぐらいで行けるのがクリニックの魅力ですから、大学病院でやってきたこととは違う形で、困ったときにちょっと相談できる存在になりたかったんですね。場所としては、このエリアは耳鼻咽喉科が少なく、近所の方からのニーズを感じていたので、やはり必要とされる場所で開業をしたいということで決めました。

地域のクリニックでの新たな挑戦ですが、実感としてはいかがですか?

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愛大病院で診ていた患者さんとは疾患も年齢層もまったく異なり、お子さんは中耳炎や風邪の症状など、大人になると副鼻腔炎や難聴、めまいなどの症状を訴えてこられる方が多いですね。中でも小さいお子さんが多いというのは、これまでにはなかったことでとても新鮮です。私も子どもがおりますので、小さいお子さんと接していると、「うちもこうだったなあ」と懐かしい感じがして、毎日楽しいですよ。初めて来られるときは、お子さんもお母さんも緊張していますから、どうやって緊張をほぐして治療に協力してもらうか。今までやってこなかったことだからこそ、難しさというよりも楽しさを感じますし、意外とクリニックの診療スタイルが自分に合っているというのは新たな発見でした。

一緒に治療に臨む感覚を大切に

診療の際、先生が心がけているのはどんなことですか?

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「百聞は一見に如かず」。検査結果はモニターに映して、患者さんに見ていただくことを大切にしています。口だけでの説明ではどうしてもイメージできないこと、伝わりきらないこともありますから、モニターを一緒に見ながら「今こういう状態になっていますから、こんな治療をしましょう。お薬も飲んでくださいね」というように、状況をしっかり理解していただき、意欲的に治療に取り組んでもらえるよう心がけています。そのために、座ったまま撮影のできるCTや細い内視鏡など、小さな病態も発見できる機器を整えています。

先生がご専門とする頭頚部がん診療について教えてください。

頭頚部がんというのは、口や鼻、喉、耳下腺、甲状腺など、脳や目を除く首から上の領域にできるがんのことをいいます。最近は舌がんなどの口腔がんに関心が高まっていますが、それ以外はあまり知られていません。ですから、実際にがんが見つかって「こんなところにがんができるなんて」と驚かれることも多いです。これまで数多くの頭頸部がんの患者さんを診てきましたので、頭頸部がんかどうかは、見た瞬間、触った瞬間にほぼわかります。時間のかかる検査などもありませんから、気になったときに来ていただければと思いますね。もし、がんが見つかったとしても、そのときは愛大病院や愛媛県立中央病院などの信頼の置ける医師に紹介します。特に愛大病院では自分の後輩たちが活躍していますから、安心して任せることができるのはありがたいことです。

お子さんの症状で、お母さんの関心の高いことはありますか?

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生活の中でいうと、いびきの問題ですね。「子どものいびきがすごい」「寝ているときに息が止まっている」と相談に来られるお母さんが増えてきました。実は、小さなお子さんでも睡眠時無呼吸症候群になる可能性があるんです。気道が狭く、鼻で息をしにくくなることが原因と考えられるのですが、無呼吸になっていい睡眠がとれないと、脳や体の成長の妨げになるといわれています。落ち着きがなくなったり、昼間眠そうにしていたり、朝起きたら頭が痛いなどの問題が見られたりする場合は要注意。睡眠時に無呼吸になっていないかチェックしていただきたいと思います。とはいえお母さんも一晩中起きて観察するわけにはいきませんから、当院では、睡眠状態をモニタリングできる簡易キットを使って、ご自宅でチェックしていただくことをお勧めしています。簡単にできるものですから、気になるお母さんはぜひお気軽にご相談ください。

より近い距離で、寄り添える医師をめざす

クリニックの先生になって、やりがいを感じる瞬間は?

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補聴器の調整で来られたあるご年配の女性がいらっしゃったのですが、当院のホームページに載せている私の挨拶を読んでくださっていて「とっても良かったよ」と握手してくれました。なかなか大学病院でそのようなふれあいはなかったので、患者さんが近い感覚でいてくれていると思うと、とてもうれしくなります。当院では、近所にお住まいの方のために、補聴器の調整もできるよう業者さんに来ていただいています。病気じゃなくても、生活する中でちょっと聞こえが気になるなど、何かあったら相談しよう、聞きに行こうと思ってもらえる人になれたらすてきだなと思っています。

お忙しい日々だと思いますが、お子さんと過ごす時間が息抜きでしょうか?

わが家は小学生の男3人なので、ゆっくりリラックスといった感じとは程遠いのですが(笑)、休みの日は何をするにも家族一緒ですね。昨年なんか、真夏の炎天下、誰もいない公園で、夫婦と子どもの5人でサッカーをして大汗を流しました。夏になると暑すぎてその公園を使うのはわが家ぐらいなので、近所の方々には「うぐもりガーデン」と呼ばれていたそうです。息子3人を相手するのは診療よりもよっぽど大変ですよ(笑)。

読者の方へメッセージをお願いします。

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耳鼻科の領域って、しゃべったり、聞いたり、食べたり、生活に不可欠な五感に関係するところなので、ちょっとでも不調があると、生活の質も落ちてしまいますよね。ですから、耳、鼻、喉のことに関して、ちょっとしたことでも構いませんので、「こんなことでクリニックに行ってどうなのかな」と思わずに、ぜひ相談しに行くような感覚で来ていただきたいと思います。また、頭頸部がん専門の医師としてお伝えしたいのは、頭頸部がん検診って人間ドックでもしませんから、気づいたときにはかなり進行しているというケースが多いんですね。特に長年喫煙している方、お酒の好きな方は口腔がんや咽頭がんのリスクが高いとされているので、何もなくても一度チェックしておくことをお勧めします。どんな心配事でも、まずは診せていただいて、一緒に治療について考えていけたらうれしいです。

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