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小西 将矢 院長の独自取材記事

こにし耳鼻咽喉科

(八尾市/近鉄八尾駅)

最終更新日:2026/05/14

小西将矢院長 こにし耳鼻咽喉科 main

近鉄八尾駅から徒歩10分、府道沿いの住宅街に「こにし耳鼻咽喉科」はある。ブラウンとオフホワイトを基調にした清潔感のある外観が目を引く同院は、2019年の開業以来、耳と鼻の日帰り手術に対応するクリニックとして全国から患者を受け入れている。院長の小西将矢先生は、国内で数多くの症例を扱う病院での勤務やイタリアへの留学で耳の手術の研鑽を積んだスペシャリスト。「手術は術者が奏でる芸術作品」と、揺るぎない信念を込めて語る姿が印象的だ。自身も中学生の頃に手術を受けた原体験を持ち、生まれ育った八尾に技術を還元したいと開業に至った。国内外の師から受け継いだ哲学や日帰り手術への思い、スタッフへの深い感謝について話を聞いた。

(取材日2026年4月8日)

国内外で磨いた耳・鼻の手術を、地元・八尾の医療へ

先生が耳鼻咽喉科の医師を志したきっかけを教えてください。

小西将矢院長 こにし耳鼻咽喉科1

実は僕自身、幼い頃から鼻詰まりや中耳炎を繰り返し、耳鼻咽喉科にずっとお世話になっていました。中学生の頃には、根本的な治療をするために、中耳炎とアデノイド肥大の手術を受けています。当時はまだ子どもでしたが、「手術によって人生が変わることもあるのだ」と強く心を動かされたことを、今でもよく覚えています。この経験が、手術医療への憧れとなり、医師を志す大きなきっかけになりました。もともとプラモデルづくりが好きで、細かい作業を黙々と続けることが苦にならない性分だったこともあり、繊細な手術手技を学べる外科系の科を探していたのですが、中でも耳鼻咽喉科の手術の精密さが自分に合っていると感じました。また、自身の経験もあって小児医療への関心が強く、子どもから大人まで幅広く診ることができる点も、耳鼻咽喉科を選んだ大きな理由の一つです。

卒業後、どのようにして手術の技術を磨いてこられたのですか?

大学院時代にはモルモットの耳を使った顕微鏡手術を日々繰り返し、人間の耳よりさらに小さな対象で微細な手技を鍛えました。耳の手術をさらに深く学びたいという思いから、当時国内で数多くの耳の手術を手がけていた大阪赤十字病院の先生に2年間師事。さらにその先を見据え、大学の奨学金を得てイタリアへ渡り、耳の分野に精通した先生のもとで研鑽を積みました。お二方の手術はまさに芸術作品を作り上げているかのようで、深い感銘を受けました。細かなことを一つ一つやり遂げ、一生ものを作り上げるために最大限の力を尽くすこと、患者さんを良い状態にすることこそが医師の値打ちだと信じています。

こちら八尾の地で開業された経緯をお聞かせください。

小西将矢院長 こにし耳鼻咽喉科2

八尾は僕が生まれ育った地元です。大学病院での勤務を経て開業を考えたとき、日帰り手術を中心にしたクリニックを構想していました。当時、この地区には耳鼻咽喉科の日帰り手術を行うクリニックがなく、自分が培ってきた技術を地元に還元できればという思いで、2019年3月にこの場所で開業しました。耳や鼻の症状は我慢できてしまうがゆえに受診が遅れがちですが、放置すると生活の質を大きく損ねてしまうこともあります。勤務医時代には、もう少し早く治療に移れていればと感じる場面が何度もありました。だからこそ、地域の方が気軽に相談でき、必要なときには日帰りで手術まで受けられる環境を、この八尾につくりたかったんです。今では多くの方に日帰り手術のご相談をいただいておりますよ。

負担を抑えた日帰り手術で、耳と鼻の悩みに応える

こちらではどのような手術に対応されていますか?

小西将矢院長 こにし耳鼻咽喉科3

鼻の手術で多いのは、副鼻腔炎、いわゆる蓄膿や、鼻中隔湾曲症といった鼻の構造が生まれつき狭い方への手術です。こうした症状はお薬を続けても改善が見込めない局面がありますが、手術で改善が期待できるケースも少なくありません。耳の手術では、耳垂れや難聴を伴う中耳炎や耳の奥の骨が溶けていく真珠腫という病気の方が多いですね。手術により長年の耳だれや痛みの改善や、聴力の回復も見込めます。耳の日帰り手術に対応しているクリニックは全国的にも少ないため、北は北海道から南は沖縄まで、海外から来院される方もいらっしゃいます。遠方の方には術後の通院体制を確認した上で対応していますし、お子さんなど全身麻酔が必要な手術は対応可能な病院へご紹介しています。

日帰りで手術を行うために、どのような体制を整えていますか?

当院では内視鏡や顕微鏡を活用し、できるだけ体の表面を切らない、仮に切開が必要な場合でも最小限にとどめることを重視した低侵襲の手術を行っています。目標は、病変部だけに効率良く到達し、周囲の組織への損傷を残さないことです。その結果、切開範囲が小さくなり、術後の回復も早まることが期待できます。麻酔は、局所麻酔に静脈麻酔を組み合わせ、軽く眠っていただいた状態で進めます。全身麻酔のように気管へ管を入れる必要がないため、身体への負担を抑えられる点も特長です。さらに、当院ではコーンビームCTという機器を導入しており、座ったまま約30秒で撮影でき、被ばく量も胸部エックス線程度です。こうした機器の進歩と術者の技術が組み合わさり、かつて長期入院が必要だった手術を日帰りで実施できるようになりました。

日々の診療で心がけていることを教えてください。

小西将矢院長 こにし耳鼻咽喉科4

できるだけわかりやすく、端的にお伝えすることを心がけています。診察中はどうしてもこちらのペースで話してしまうこともありますが、わからないことがあれば後からでも何度でも聞いていただいて構いません。医師が患者さんと良好な関係を築くことが、すべての基軸だと思っています。お子さんの診察では、無理に押さえつけるようなことはせず、恐怖感を与えないよう特に気を配っています。通ううちにだんだん慣れて、泣かなくなってくれる子もいるんですよ。ご高齢の方には、難聴の方も多いので大きな声でお話ししたり、付き添いのご家族にもしっかり説明するようにしています。院内のバリアフリーも含めて、どの世代の方にも安心して受診していただける環境を整えています。

頼れるスタッフとともに、高レベルな医療を届け続ける

クリニックのスタッフの方々について教えてください。

小西将矢院長 こにし耳鼻咽喉科5

クリニックレベルで多数の手術に対応できているのは、頼れるスタッフたちのおかげに他なりません。しかも、この体制は僕が最初からイメージしていたものではなく、スタッフ一人ひとりが自分で考え、日々の仕事の中でつくり上げていったものなんです。役割分担や動線の工夫など、パッケージにして売れるのではないかと思うほどの完成度だと自負しており、「この人数と施設でなぜこれだけ回せるのか」と、見学に来られる先生もおられます。このスタッフがいなければ今の診療体制は存在しません。心から感謝していますし、「みんなでやっている」という実感があります。

先生が今後めざしていることをお聞かせください。

理想をいえば、もう一つ同じような施設をつくり、遠方から来られる方の負担を減らしたいとは思っています。ただ、耳鼻咽喉科領域の日帰り手術は、大規模病院などでしっかりと経験を積んだ医師でなければ安全に配慮して行えない領域ですので、同じことを任せられる医師を見つけることは簡単ではありません。ですから、大きくすることよりも、今の質を無理のない範囲で長く継続していくことが僕にとっては一番の目標です。それを支えるためにも、開業後もアカデミアから離れないよう、勤務医時代と同様、学術活動を積極的に行い、知識と技術をアップデートするようにしています。手術の方法は日々進歩していますから、常に新しい知見を診療に反映させる姿勢は欠かせないと思っています。

最後に、地域の方々へメッセージをお願いします。

小西将矢院長 こにし耳鼻咽喉科6

日帰り手術というと、少し敷居が高いように感じる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、機器や技術が進歩した今、これは今後の手術のスタンダードになっていくであろう治療です。お仕事や子育て、介護でお忙しい方の生活を守りながら治療を受けていただけるのが、日帰り手術の大きな意義だと思っています。門戸は広く開けていますので、長く症状に悩んでおられる方も、ちょっと気になることがあるという方も、どうぞ気軽にご相談ください。僕自身、子どもの頃に手術を受けた経験がありますから、治らない悩みを抱えている方のお力になりたいという思いは人一倍です。この八尾の地でスタッフとともに、質の高い医療を長く届け続けていきたい。それが今の僕の率直な気持ちです。