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香西 啓介 院長の独自取材記事

かにし歯科

(横浜市戸塚区/戸塚駅)

最終更新日:2024/10/22

香西啓介院長 かにし歯科 main

戸塚駅東口より近く、クリニックが並ぶビル1階にある「かにし歯科」。のれんや障子、木材を基調とした和モダンな内装が目を引く院内に、思わず足を止める人は多いだろう。2019年に同院を開業した香西啓介院長は、「お子さんから高齢の方まで皆が安心して通え、長くお付き合いできるクリニックにしていきたい」と話す。自身を「歯医者嫌いの歯医者」と呼び、歯科に恐怖心を抱く患者に対し「安らぎ、安心、安全」を与えるべく、リラックスできる院内づくり、徹底した感染対策、患者にほとんど負担をかけない治療など、さまざまな工夫を凝らす。何よりも大切にしているのは、患者とのコミュニケーション。一人ひとりに寄り添い丁寧な説明を心がけ、最適な治療を一緒に探っていくスタイルだ。そんな香西院長に、診療にかける想いをたっぷりと聞いた。

(取材日2022年8月18日)

何世代にもわたり家族がそろって安心して通える歯科へ

まずは、開業された時の想いをお聞かせください。

香西啓介院長 かにし歯科1

勤務医時代は雇われている立場のためできることが限られてきますから、そこにジレンマを感じていました。歯科医師を続けていくうちに、もっと患者さんに寄り添い、自信を持って診療していきたいと思うようになっていったんです。当院を開業してからは、第一にすべての患者さんが安心して通えるよう、感染対策に重きを置き、衛生管理を徹底しています。滅菌や洗浄するための機器、ユニットなど、かなりこだわって設備の選定を行いました。めざすのは、ご家族もお子さんも安心して通え、またスタッフ自身やその家族が来たいと思えるようなクリニックです。

エントランスののれんが一際目を引きますね。内装にはどんなところにこだわりましたか?

どうしたら差別化が図れるのかを考えながら、清潔感を大切に、和モダンをコンセプトに内装を手がけました。和風というのは誰もが安心できると思いませんか? 木のぬくもりを感じられる空間で、患者さんに少しでもリラックスして過ごしていただきたいという思いが込められています。お子さんが怖がらず安心できる雰囲気づくりにも配慮しました。もちろん中は畳ではないですし、近未来的なユニットも多いので、それをどう生かすかが難しかったですね。また、受付カウンターや扉などにはオリジナルの寄せ木細工を貼りました。こういった内装は珍しく、驚かれる患者さんも多かったですよ。最初、「料亭かと思いました」と言われたり、写真を撮って帰られたりする方もいました(笑)。

小さなお子さん連れの家族も通いやすそうですね。

香西啓介院長 かにし歯科2

お子さんの場合は、最初はアニメなどの映像を見ながらユニットに座るだけからスタートし、トレーニングしながら慣れていただきます。苦労して虫歯治療をされた経験のある親御さんは、子どもにはこんな思いをさせたくないからと、小さなうちからの虫歯管理の大切さに気づかれるようで、定期的に親子で通ってくださる患者さんも多いですね。前の職場からお付き合いがあり、小学生から高校生の頃まで診ていてしばらく来なくなった患者さんがいたのですが、「先生、結婚したよ」とお子さんを連れて久しぶりに来院されると、うれしいですよね。忙しくて自分の体をなかなかケアできないママさんたちには、「治療中はお子さんを見ているから安心して来てね」と伝えるなど、小さなお子さんをもつご家族が気軽に利用できる歯科をめざしています。

予防につながる歯周管理に注力。新鋭の機器も導入

こちらで力を入れている治療は何ですか?

香西啓介院長 かにし歯科3

予防につなげていくための歯周管理に力を入れています。せっかく治療した歯をきれいに保っていくためには、定期的なメンテナンスが必要です。3~4ヵ月に1回、働いていて忙しい方には、せめて半年に1回は来てくださいとお願いしています。お口の中が健康であれば、お食事をご自身の歯で召し上がっていただくことが可能ですので、そういう方は年齢を重ねられてもお元気だと思うんです。当院に通われている高齢の患者さんたちを見ていても、やはり歯周病は管理が非常に大事だと実感しますね。そのため、予防につなげていくメンテナンスの重要性を患者さん方には常に伝えています。

機器に対しても非常にこだわりをお持ちだとか。

まず、衛生管理を改良したいという想いがあり、新鋭の滅菌器や自動洗浄機を導入しました。衛生管理の観点のほか、鋭い器具が多く医療事故のもとになるので、スタッフが手で器具を洗うことを避けたかった理由もあります。スタッフのケガは患者さんの危険にもなりますからね。使用した器具などはすべて自動洗浄機に入れて洗っています。また、歯を削るハンドピースについては専用の滅菌器を使い、患者さんごとにハンドピースを変えられるようにしています。ユニットに関しては、毎日、診療が終わると自動で水を入れ替え、ユニット内部の管も洗浄剤のつけ置きができる機能がついたモデルを選びました。また、口腔外バキュームですが、通常ですと移動させて使っている歯科が多いと思いますが、当院は各ユニットの天井から固定して取りつけ、常に治療時に使えるような体制にしました。最近では、低被ばくのCTやマイクロスコープの導入もしました。

治療後の説明を大切にされているのですね。

香西啓介院長 かにし歯科4

説明用のソフトを入れていて、初診の患者さん皆さんに「あなたのお口のレポート」を渡すようにしています。今の口腔状態の「見える化」ですよね。説明されても頭だけじゃ入らないし、「それが大事ですよ」と聞いても、その時に終わってしまうと意味がありません。治療前と治療後の変化や歯石や出血の状態、歯周病の進行具合が一目瞭然でわかるものですので、患者さんも自覚がしやすいですし、「3ヵ月後は値が下がることをめざしましょう」とお話もしやすく、目標が明確になるんですよ。

丁寧な説明と寄り添う心で、患者と長い付き合いを

診療において大切にされていることは何でしょうか?

香西啓介院長 かにし歯科5

患者さんとは、一歯科医師としてだけではないお付き合いを心がけています。私も4児の父であり、多忙なママさんの悩みに寄り添っているうちにユニットで涙をこぼされたりする方もいらっしゃいますね。お二人そろって受診されていたご夫婦で、どちらかに先立たれた後も、「私だけでもいいですか」と診療に来てくださったり。そういった関わり合いですね。それから、私は小さな頃から本当に歯医者が怖くて嫌いだったんです。嘔吐反射も強く、笑気ガスの麻酔を使って、治療をしていたくらいですから。歯医者の嫌いな方の気持ちがよくわかるので、そういった患者さんに丁寧に向き合うことを大切にしています。

患者さんに対するスタッフの方々の対応も丁寧ですね。

治療時にはお顔にタオルをかけますから、「今、何をしているんだろう」と不安に思う患者さんもいると思います。ですので、寄り添うような言葉遣いをするなど、患者さんに対するスタッフの対応も大事にしています。やはり定期的にいらっしゃる患者さんが多いので、「元気でした?」と声をかけたり、地域の話も聞いたりして、患者さんとのコミュニケーションを深めていくことが長いお付き合いをさせていただく上で大切だと思っています。それに、スタッフは皆本当に仲がいいので、患者さんも良い雰囲気だと感じていただければ安心感につながるのではないでしょうか。また当院には、薬剤師や保育士の資格を持っているスタッフもいますから、お薬手帳や子育てについてのご相談も気軽にしてほしいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

香西啓介院長 かにし歯科6

歯周病を定期的に管理している方としていない方とでは、口腔内の健康状態は3倍近く差が出てしまうといいます。一方で、歯科はまだまだ痛みが出てからしか行きませんし、忙しい中で通うのは大変なことだと思います。ただ、高齢になってからの歯はとても重要で、自分の歯でお食事を召し上がっていただくことが健康に直結するんですよ。「もっと早くからケアしておけば抜かなくて済んだかも」と後悔を口にされる患者さんを多く見てきていますから、歯の予防がどれだけ大切かを知らせていく役目があると思っています。歯科のハードルを下げて安心できる場所にしていくことで、皆さんと長く付き合っていきたいですね。「歯医者嫌いな歯医者」というホームページのキャッチコピーを見て、電話で「私、歯医者が怖いんです」と相談してくださる方もいらっしゃいます。そんな思いを持って訪れてくださる皆さんに、今後も寄り添っていきたいと思っています。

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