吉井 大司 院長の独自取材記事
追浜吉井内科クリニック
(横須賀市/追浜駅)
最終更新日:2021/10/12
横須賀市追浜本町、京急本線の追浜駅から昔ながらの店舗が並ぶアーケード街の中を5分ほど歩くと、左手に木目が温かい印象のクリニックが見えてくる。虹と木をモチーフとしたロゴが目印の「追浜吉井内科クリニック」だ。「誰もが通いやすいアットホームな内科クリニックをつくりたいと考え、開院を決めました」と話す吉井大司院長は糖尿病、内分泌疾患、甲状腺疾患、総合内科の診療それぞれを専門とする。幅広い疾患に対して初期治療を提供しながら、高い専門性を持って糖尿病・高血圧症・脂質異常症などの生活習慣病や甲状腺を含む内分泌疾患の診療にもあたる。「今まで培ってきた自分の医療技術で地域に貢献したい」と語る吉井院長に話を聞いた。
(取材日2019年7月11日)
糖尿病や内分泌、甲状腺など幅広く内科の診療を行う
開院おめでとうございます。ご経歴と開院に至られた経緯を教えていただけますか?
ありがとうございます。私は横浜市立大学附属病院、横浜市立大学附属市民総合医療センター、国家公務員共済組合連合会横浜栄共済病院、国家公務員共済組合連合会横浜南共済病院などで医師として研鑽を積んできました。横浜南共済病院時代に科長として赴任し、内分泌代謝疾患の急性期対応・専門外来、糖尿病教育入院、患者会の運営などに従事してまいりました。病院の患者会などで親しみがわいたこの地域で頼れる町のかかりつけの医師をめざしたい、また総合病院時代には難しかった患者さまにもっと寄り添った診療ができる場所をと思いこのクリニックの開院に至りました。クリニックは通院のしやすさを重視し、駅に近いことや車いすやベビーカーの子連れの方でも通いやすい1階フロアに、また院内の廊下なども幅を広くし、バリアフリーにこだわって設計しました。
クリニックの特徴を教えていただけますか?
特に糖尿病・高血圧・脂質異常症をはじめとする生活習慣病や甲状腺疾患(バセドウ病や橋本病など)などの内分泌疾患に関しては専門の医師ですので、的確な診断や、患者さまにとって最適な治療の提供ができるよう努めています。また、来院していただいた当日に院内で迅速に検査結果を提供したいという思いから、即日検査結果のわかる検査機器をそろえています。血糖、HbA1cはもちろん、甲状腺ホルモン、コレステロール、中性脂肪、貧血、CRP、クレアチニン値も当日結果説明可能です。さらに、私自身、救急医療の経験も持ち、日本内科学会総合内科専門医でもあります。幅広い疾患の初期治療を適切に対応していきたいと考えています。
どのような患者さんが多くいらしていますか?
開院初日から多くの患者さまにご来院いただき、スタッフ一同驚き、とてもうれしく思っています。患者さまの内訳では糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病の方が6割、甲状腺疾患の方が2割、残りの2割が風邪、喘息、頭痛、胃腸炎などの一般内科での受診といったイメージでしょうか。勤務医の時代の患者さまにも多く来ていただいておりますが、新たに来てくださる患者さまも多く、追浜・六浦エリアを中心に、横浜市金沢区、横須賀、逗子、葉山といったところからもご来院いただいています。
総合病院のような検査体制で、タイムリーな診療を提供
検査機材を豊富にそろえていらっしゃるとのことですが、どのような検査が可能なのでしょうか?
できる限り病気の状態を早くお伝えし、タイムリーに薬剤調整をして差し上げたいとの思いから、検査機器にはこだわっています。糖尿病検査では、血糖だけでなく、30秒でHbA1cを測定する機器、バセドウ病や橋本病などの甲状腺疾患では60分程度で甲状腺ホルモンを測定する機器、コレステロールや中性脂肪では10分で測定する機器があります。心電図、レントゲンはもちろん、動脈硬化検査、ホルター心電図による24時間心電図検査、骨密度検査、呼吸機能検査、尿検査も可能です。さらに、超音波検査装置は2種類あり、検査室にある精度の高さにこだわった装置と診察室で手軽に使用できる携帯型超音波検査装置を導入し、いつでも腹部・甲状腺・頸動脈などの超音波検査ができる体制を整えています。
診療に際して心がけていらっしゃることはありますか?
あまり「お医者さま」のような態度をとらないように、フラットな立場で診療を行うように心がけています。医師の前でお話をすることはとても緊張します。しゃべりたくてもしゃべれないということは自分も医師になる前はよく経験しました。患者さまのお話の中にこそ、病気の診断の手がかりや改善の糸口があるため、話しやすい空気感を出すことで診断や治療に結びつけています。これは患者さまだけでなく、スタッフに対しても同様ですね。
スタッフさんはどのような方がいらっしゃるのでしょうか?
糖尿病療養について指導を行う看護師を中心に看護師2人、医療事務3人の体制でスタートしました。医師とスタッフも対等な立場と考え、「院長」ではなく「先生」と気軽に呼んでもらえるような関係で仕事をしています。スタッフには開院してからずっと助けてもらっていて、頭が上がりませんね(笑)。開院からまだ2ヵ月といったところですが、良い雰囲気でスタッフと日々過ごせているのはうれしいことです。信頼のおけるスタッフとともにクリニックを盛り上げていきたいなと考えています。
地域医療の最前線として、チーム充実でより良い医療を
頼もしいスタッフさんに囲まれて、クリニックの運営もスムーズにスタートしたようですね。
ありがたいことです。人は宝だとしみじみ感じますね。特に糖尿病などの生活習慣病の診療には医師だけでなく、看護師や薬剤師、理学療法士、管理栄養士などの連携が欠かせないんです。今後もチームを充実させて、より良い診療となるようにしていきたいですね。クリニックの運営については初めてのことばかりですが、病院勤務時代に科長として取り組んだ経験が生かせるのではないかと感じています。難しい仕事でしたがとても役に立っています。
院長が医師をめざされたきっかけを教えてください。
あまりかっこよくはないかもしれませんが(笑)、幼い時に観たアメリカのテレビドラマで脳外科の医師に憧れたのが最初かもしれません。その後も国内外のドラマを通じて医師の仕事に強く憧れを抱くようになりました。身近に医療職の人間はいなかったにも関わらず、比較的早い段階から医師を志していたようで、小学校の卒業文集にはすでに「医師になりたい」と書いていましたね。
休日のリフレッシュ方法は?
実はここ3年間は長期休暇らしい休暇を取っていないんです。その前の4年間は大学院生で比較的時間に余裕があったので、育児に時間を割けていたのですが、最近はそれができていないので、妻や子どもには迷惑をかけていると思います。休みの日はなるべく子どもたちに関われるように心がけています。6歳の娘はテーマパークが好きなのでよく連れて行っています。1歳の息子の育児は休みの日だけなので、妻に感謝ですね。私はずっと野球をやっていたので、まだまだ先のことですが息子が大きくなったら一緒に野球をするのもいいですね。
読者に向けて、メッセージをお願いします。
今後地域の皆さまに寄り添いながら安心と信頼が持てるかかりつけの医師をめざしていく所存です。お体のことでお悩みのことなどがございましたら、些細なことでも構いませんので、お気軽にご相談いただけますと光栄です。特に糖尿病をはじめとする生活習慣病や甲状腺疾患などの内分泌疾患に関しては専門ですので、適切な診断と治療を提供するよう尽力していきます。重症度が高い疾患に関しては高次医療機関に紹介し、治療後はその重症化予防に努めます。これからは自分が地域医療の最前線に立ち、地域の皆さまにより良い医療を提供できるように努力していこうと思います。