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亀井 倫子 院長の独自取材記事

ローズペインクリニック

(松山市/土居田駅)

最終更新日:2021/10/12

亀井倫子院長 ローズペインクリニック main

2016年5月、空港通にオープンした「ローズペインクリニック」。ホワイトとブラウンの外観に、バラをモチーフにしたロゴが目を引く同院は、患者の体にとって不要な痛みを和らげ、さまざまな体の不調と心の悩みに寄り添ってくれるクリニックだ。穏やかな笑顔が印象的な亀井倫子院長は「痛みは体の異常を知らせる大事な信号。しかしその原因を治療してもなお残っている痛みは余分なもので、そこを取り除いていけるのがペインクリニックの仕事だと思います」という。何でも相談できる地域のかかりつけ医をめざし、頭痛や腰痛、帯状疱疹など、体の痛みを和らげる治療から更年期障害まで幅広く対応し、その患者への思いやりから、クチコミで評判が広がっている。今回は亀井院長にたくさんの話を聞いた。

(取材日2019年4月9日)

クリニック名や造りも、クリニックらしくない雰囲気に

とてもすてきな雰囲気ですね。クリニック名の由来などを教えていただけますか?

亀井倫子院長 ローズペインクリニック1

ありがとうございます。クリニックらしくない雰囲気にしたいと思ったのが大きいですね。誰にとっても医療機関にかかるのは、気が重いことです。正直なところ、私自身もあまり好きではありません(笑)。その気持ちを少しでも和らげて、何でも気軽に相談できる場所にしたいと思い、外観や内観はもちろんのこと、クリニック名もできるだけやわらかいイメージにしたいと思っていました。そこで、花の名前をつけようと思いついたのです。私が生まれ育った広島県福山市は「ばらのまち福山」と称されているので、自分のルーツになったところを忘れないという意味も含めて、クリニック名を「ローズペインクリニック」とし、ロゴもバラをモチーフにしました。

2016年にオープンされたそうですが、実際に開業していかがですか?

自分が行った治療に対して、患者さんの反応をダイレクトに感じられるのが一番のやりがい。患者さんに喜んでいただいたり、逆にこの治療は効果があまり感じられなかったので「次はこうしてみましょう」と話し合いながら、治療を発展させられるのも良いですね。勤務医時代は、私の専門である麻酔科とペインクリニックで研鑽を積みました。しかし、麻酔科では手術前から終わるまで眠っている患者さんと接することが多く、大病院のペインクリニックでは今回私が診察をしても次回は別の先生が担当するなど、患者さん一人ひとりとの結びつきがあまり強くなかったので、今は患者さんと密に関われる面白さを感じています。

医師を志した理由や、麻酔科を専門とされた理由も教えてください。

亀井倫子院長 ローズペインクリニック2

私の両親は医師ではないのですが、学生時代から何か資格を持てる職業に就きたいと思っていました。高校1年生の頃に祖父が入院したことがきっかけで医師という職業に興味を持ち、愛媛大学医学部へ進学を決めたのです。麻酔科を選んだ理由は2つ。1つ目は早く一人前になりたかったから。手技自体は難しいのですが、訓練次第で他の科より早く独り立ちできるようになれると感じました。2つ目はいずれ結婚や出産を経験した後も、続けられる形を取りたいと思っていたからです。麻酔科医師の働き方は常勤スタイルだけではなく、例えば、麻酔科医師が在籍していない病院で手術をする際に出張で行く非常勤スタイルの働き方も選べます。このような働き方であれば、将来的にライフスタイルが変わっても続けられると思ったのが大きいですね。

さまざまな痛みや不調の相談から、更年期障害まで対応

現在、通院されている患者層と主訴について聞かせてください。

亀井倫子院長 ローズペインクリニック3

当院では体にとって不要な痛みを和らげることを中心に、あらゆる体の不調の相談と治療を受けつけています。最も多い患者層は私と同年代の40代以上で更年期障害に悩む女性たちです。例えば、検査をしても異常がないのに体調が悪い。原因としてバランスの良い食事を取っているつもりでも、何らかの栄養素が足りず栄養障害に陥っている場合や、健康診断で貧血ではないという結果が出ていても、貧血の一歩手前、体の中に貯蔵されている鉄分が減っていることで、疲れを感じるなど体調不良を引き起こす場合もあります。更年期の体調不良から、ご自身が選んだサプリメントを服用される方も多いですが、症状に合っていないものを服用していることも多いのでぜひご相談ください。また、痛みを和らげるという分野では、腰痛、四十肩・五十肩と呼ばれる肩関節の痛み、頭痛の症状を訴える患者さんが多いですね。

患者さんとの心に残るエピソードを教えていただけますか?

そうですね、どの患者さんとのエピソードも印象的ですが、強いて言うなら40代半ばの、初診の時はとても体調が悪そうで、つらい表情で更年期症状に悩む、女性患者さんのことでしょうか。毎日寝込んでばかりいたのですが、どんどん顔色が良くなって、最近では「今日はこの後友達とランチに行くんですよ」などと楽し気に報告してくださるようになり、とてもうれしく感じました。また、他に治療を受けた患者さんが、後日ご家族の体調不良の相談に旦那さんやお子さんを連れて来てくださることもあります。その中には中学生や高校生のお子さんたちが成長期にホルモンバランスが崩れて、いつも頭痛や腹痛がするというご相談もありますね。ご家族のかかりつけ医として選んでいただけることはたいへん光栄なことだと思っています。

ペインクリニックという標榜科目に、なじみのない患者さんも多いのではないでしょうか?

亀井倫子院長 ローズペインクリニック4

そうですね、ペインクリニック自体を知らない方、存在は知っていてもどんな診療科なのかわからない方、ほかにも、こういうところならもっと早く来れば良かったという方がいらっしゃいます。ペインクリニックとは、主に体にとって不要な痛みを和らげることを目的とした治療を行う診療科です。当院では「どういう時に来たら良いクリニックなのか」具体的に記入したカードを患者さんにお渡しする取り組みや、そのカードと同じ内容を記入した看板を表に掲げて、私たちのクリニックについて知っていただけるように努めています。例えば、肩の痛みや肩こりも受けつけているのですが、肩こりは病院で診てもらうような症状ではないと思っている方がほとんど。しかし、ガチガチに固まっている場合は注射や電気針、遠赤外線で血流を良くすることで、それが原因で起こる頭痛の軽減にもつながります。体の痛みや不調に悩んでいる方は、ぜひお気軽にご相談ください。

母親目線や経験を生かし、患者の良き理解者をめざして

プライベートでは2人のお子さんのお母さんだそうですね。

亀井倫子院長 ローズペインクリニック5

はい、大学生と高校生の息子がいます。子どもたちには、できれば資格が持てる職業で、自分自身が好きな道に進んでくれたら良いと思っていましたが、長男は知らぬ間に、私や夫と同じ医学の道をめざしてくれていて、うれしかったですね。次男にも自分自身が進みたいと思える道を、見つけてもらえたら幸せです。今は開業医ですが、麻酔科の勤務医時代は緊急手術が入った場合は遅くまで病院に残ったり、夜中に呼び出されることもあったので、子どもたちに寂しい思いをさせました。私もつらい時期を乗り越え、働きながら家事や育児もこなし、更年期障害も体験しているからこそ、同じような悩みを抱える女性たちの気持ちがよくわかりますし、力になっていきたいと強く思います。

今後の展望について聞かせていただけますか?

とにかく、どんなことでも相談していただける、地域のかかりつけ医になっていけたらと思っています。常日頃からあらゆる勉強会にも足を運び、他の科の疾患も学びながら、日々進化し続ける医学の道において、自分自身をアップデートし続けていきたいですね。当院に来ていただいた患者さんにはしっかりと診断をつけ、より専門的な検査や治療が必要な場合は、信頼できる医療機関へ速やかにご紹介するので、どんな症状でも安心してご相談ください。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

亀井倫子院長 ローズペインクリニック6

一人で不調を抱えて、一人で絶望しないでください。どこでも良いので自分自身の本音を話せる病院に出会えれば、楽になれる方法が見つかります。もちろん当院を選んでいただけるなら、全力でサポートさせてください。まずはお話だけでも構いませんよ。ペインクリニックというと「麻酔をかけられるかもしれない」「すごく痛い注射をされるのでは」という患者さんが多いと思いますが、注射が苦手であれば別な方法もご提案するので、一緒に楽になれる方法を見つけましょう。肩こりや便秘など身近な症状をご相談される方も多いので、どんな悩みでもお待ちしています。

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