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笠原 岳彦 院長の独自取材記事

かさはら歯科クリニック

(大垣市/大垣駅)

最終更新日:2021/10/12

笠原岳彦院長 かさはら歯科クリニック main

JR大垣駅から車で約10分。2019年4月に開業した、かわいいシンボルマークの入った看板が印象的な、幹線道路沿いにある「かさはら歯科クリニック」。院長の笠原岳彦先生は、歯周病の治療を得意としながらも、歯周病にならないよう予防歯科にも力を注ぐなど、総合的な診療を行っている。プライベートでは2児の父ということもあって、子どもたちはもちろん親世代の健康管理にも気配り。ときどき会話の端々に出る岐阜の言葉には親しみやすい人柄があふれている。そんな笠原先生に、開業間もない現在の心境や将来の展望など話してもらった。

(取材日2019年5月10日)

たくさんの経験を糧に開業し、気持ち新たにスタート

大垣はご出身地なのでしょうか?

笠原岳彦院長 かさはら歯科クリニック1

出身は長野県なのですが、母が名古屋出身だったため、進学を考える際に東海地方も視野に入れていたんです。また、長野で歯科医院を開いていた父から歯科医師になることを選択肢として考えてほしいという要望もあり、歯学部のある岐阜県の朝日大学に入学しました。そして大垣とのご縁ですが、妻の出身地だったからなんですよね。妻とは交際して長かったため、大垣にも何度も来たことがあり、なじみのある土地になっていました。それで開業の候補地として意識するようになりました。大垣は良い町という印象。僕は上諏訪から出てきたので、まず岐阜は都会に映りました。さらに大垣は過ごしやすいし、人は優しいし、訪れる度に良いところだなと思っていたんです。

開業して1ヵ月がたちました。率直なご心境を教えてください。

開業してみて、責任をぐっと感じるようになりました。勤務医時代は分院長を長く経験させてもらっていましたが、それでも気持ちが違いますね。責任が重くなった分、背筋がピンと伸びる思いで今はやらせてもらっています。もちろん、経営の面で分院長の経験が役に立っているところがたくさんあります。一つのクリニックに長く勤めたため、スタッフとの人間関係やさまざまなトラブル対応など学ぶことが多かったんです。現時点では予約状況にも余裕があり、患者さんとゆっくり接することができています。当院のコンセプトでもありますが、コミュニケーションを大事に、しっかり説明して、しっかりとした治療をやっていきたいと考えています。

ホームページも丁寧に制作されていますね。歯が葉に守られているシンボルマークも印象的です。

笠原岳彦院長 かさはら歯科クリニック2

僕自身も病院に行こうと思ったら、インターネットで検索して、診療時間と電話番号は確認しますので、今は最低限、ホームページが必要だと思って開設したんですよ。僕の診療時の方針として、まずお話を聞くのが第一歩と考えているので、ホームページは細かく治療を説明するというより、来院いただくための入り口になればと思っています。シンボルマークもホームページ制作会社の方が考えてくださったんですよ。「植物や葉っぱをモチーフに、木を育てていくようなイメージのものを」とお願いしたら、診療のコンセプトについて尋ねられたので「予防や説明、インフォームドコンセントを徹底したい」とお伝えしたところ、いくつか案をいただいて。おしゃれな感じのもあったんですけど、これが一番気に入ったんです。

ツールも活用して円滑なコミュニケーションを図る

診療の上で、意識していることを教えてください。

笠原岳彦院長 かさはら歯科クリニック3

自分が患者の立場になっても、よくわからないうちに治療が進んでいくことや説明がないのは嫌ですよね。でも、歯科医師が説明しても患者さんにとってわからないことは多いと感じます。そこで導入したのが、画像を用いて説明するためのツールです。患者さんの口の中を撮影した画像に書き込みができ、それを患者さんと一緒に見たり、紙に印刷できるのが強みです。画像を見ながら「ここが虫歯です。どんな詰め物をしましょうか」など話し合い、終わった後も「こう治りました」と説明できる。そうすると、患者さんにとっては具体的に理解ができるため不満足とはならず、信頼関係も生まれ、お互いにストレスも少なくなるのではないでしょうか。模型で説明するより、患者さん自身の口内を撮ってビフォア―・アフターをお見せしたほうが、ちゃんと処置されたことを実感できますよね。写真を撮らない場合でも、わかりやすい説明は心がけています。

得意な治療など教えてください。

専攻は歯周病ではありますが、何か一つに特化するよりは総合的に診療できる歯科医師でいたいです。だから、当院では口腔外科と矯正歯科以外の、さまざまな診療に対応しています。中でも大事にしているのは予防歯科ですね。予防に勝る治療はないと思っています。虫歯や歯周病などを100%防ぐことは難しくても、病気になってから治すのではなく、病気にさせないことが大切。定期メンテナンスや口内の掃除に力を入れていきます。治療のステップに進む前のベースづくりを大事にしたいんです。患者さんにも、予防歯科として歯周病対策を意識していただきたいですね。

予防を徹底するために、どんな方策をとっていますか。

笠原岳彦院長 かさはら歯科クリニック4

ダイエットも似ていますが、最初に頑張り過ぎてしまったために途中でやめてしまうよりは、ちょっとずつでも続けていくことで、歯を残せたらいいですね。いきなりオリンピック強化選手みたいな方法を勧めても取り組みづらいと思います。その人その人のペースを見ながら適切なお声がけをするようにしています。悪くなってからじゃないと気づきづらいものですが、転ばぬ先の杖といいますか、予防は大事です。僕らはそういう事例を何年も経験してきて、苦労されている患者さんも見てきています。やったから100%防げるというわけではないにしても、予防の重要性を伝えて、皆さんの口の中の健康を守ることが僕らの仕事じゃないかと思うんです。開業してそういう気持ちを改めて強く感じるようになりましたので、より丁寧に診療していきたいですね。

地域の健康を考え、ともに成長できる環境をめざして

先生のお言葉には、地域医療への思いも感じられます。

笠原岳彦院長 かさはら歯科クリニック5

近くからお越しの方が多いですし、地域の方に認めていただけないと何も始まらないとは思っています。教えられること、還元できることは、歯に関することだけなので、その点で地域に貢献したいですね。開業してみてから、診療をしていると、この患者さんの歯を一生面倒みていくことになるのかな、とか考えるんです。ですから、とにかく丁寧にやっていきたい。世の中にはスーパードクターと呼ばれるような、何かに特化した先生もいらっしゃいますが、僕は地域の患者さんたちをずっと診続けるために、さまざまな分野で日々向上していかなければならないと思っています。

キッズスペースやファミリールームなどの設備も充実していますね。

僕自身、上が3歳、下には生まれて半年ほどの子どもがいます。子どもができて初めて「子どもって大変だな」と思いました。だから、ちょっとでもお子さんを意識した設備があることでご両親が受診しやくすくなるのであれば、積極的に導入したいなと思っています。現在、週に1~2回、保育士も勤務しています。僕ら世代は仕事も忙しく、子育ても大変ですよね。そのために受診が難しくなっている人、子どもは受診させるけど自分は後回しになっているお父さんお母さんも、自分の健康を守るようにしてもらいたいんです。それは結局お子さんのためにもなる。同じ小さな子を持つ親の身として共通の悩みがあれば診療しながらでも話ができますし、家族一緒に来ていただいて、ともに育っていけるような関係をめざしています。

最後に今後の展望をお聞かせください。

笠原岳彦院長 かさはら歯科クリニック6

第一段階として地域に密着した歯科医院となるように、まずはこの地域の人たちが何か歯で困ったときに、かかりつけの歯科医院として選んでいただけるように努力したいですね。そして次の段階では、来てくださる人たちの口腔内を守っていくことが使命になると思っています。今はまだ新しいクリニックですが、ここから時間をかけて、来ていただいた方の口腔内を少しでも良くできるよう励んでいきたいです。また、子育てで忙しい方々にもご自身の健康にも向き合ってほしいです。そして最終的には、1本でも多くの歯を残してあげられることが、歯科医師の役目ではないかと考えています。

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