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長引く咳は、喘息につながることも
放置せず、継続治療を大切に

菅谷クリニック

(名古屋市瑞穂区/熱田駅)

最終更新日:2020/08/20

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  • 保険診療

風邪は治ったのに、いつまでも咳が続く。あるいは原因に心あたりがないのに、咳が出る。こんな経験は、きっと誰にでも覚えがあるはず。しかし、「たかが咳ぐらいで」「そのうち治まる」と考えて、そのまま放置してしまう人が多いのではないだろうか。しかし、咳だけが長く続いた場合、放置するべきではないと、「菅谷クリニック」の菅谷将一(まさかず)院長は語る。なぜなら咳が慢性化すると気管支喘息に移行することがあるだけではなく、発作が頻発し、重症化することもあるからだ。もちろん治療を中断してしまうことにも同様のリスクが伴う。日本呼吸器学会呼吸器専門医として長年の経験を持つ院長に、受診するタイミングや喘息の治療期間などについて聞いた。(取材日2020年6月25日)

咳喘息・気管支喘息・肺炎・COPD・肺がんなど、幅広い疾患の早期発見と継続治療で、呼吸器の健康を守る

Q患者さんの多い、身近な呼吸器疾患について教えてください。
A
1

▲喘息の正しい診断と治療に注力する院長

呼吸器疾患には炎症などで気管が狭くなる「喘息」、喫煙などが原因で肺胞という肺組織が壊れて酸素の交換ができなくなる「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」、肺に細菌やウイルスが入ったり、自己免疫などによって炎症が起きる「肺炎」などがあります。中でも当院で多いのは「咳喘息」です。これは気管支喘息の一歩手前の状態で、「ヒューヒューゼーゼー」といった発作や息苦しさはなく、咳だけが続くような症状です。この時期にきちんと治療をしておかないと、気管支喘息に移行してしまう場合もあります。風邪などの感染後の咳は放置しても治まっていきやすいですが、もし3週間以上続くようだと慢性咳嗽(がいそう)としてその原因を調べます。

Qでは、受診するタイミングは、咳が3週間以上続く場合ですか?
A
2

▲放射線を専門とする医師とダブルチェックを行っている

そうとも限りません。3週間様子を見なくても、症状がつらい時や気になる時は、いつでも受診してください。血液検査・肺活量の検査、エックス線検査、CT検査、気管支の炎症度がわかる呼気中NO濃度測定などによって呼吸器の機能を確認し、診断をつけていきます。咳にもいろいろあり、乾いた咳なら咳喘息や間質性肺炎など、湿った咳はCOPDや気管支炎、肺炎などの感染症も考えます。また、咳には薬や食べ物などのアレルギーによるものもあります。そして、心臓が悪くても咳が出ることがあるため、注意が必要です。当院では、定期的に放射線を専門とする医師とCT画像のダブルチェックを行い、正確な診断を心がけています。

Q喘息の治療では、どのような点に気をつければいいですか?
A
3

▲継続した通院をしてもらえるよう投薬などの工夫もしている

喘息の治療は、ステロイド系の吸入薬と服薬が中心となります。残念なことに、症状が良くなってくると、途中で通院するのをやめてしまう方が結構いらっしゃいます。そのまま症状が出ない方もいるかもしれませんが、再び「咳が出る」と言って来院される方が多いですね。実は成人してからの喘息は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病と同じように、一生付き合っていく病気と思っていただいたほうがいいです。何よりも「治療を継続する」ことが大切ですし、患者さんもそのことをきちんと理解していただきたいと思います。理解が難しいお子さんやご高齢の方へは、ぜひご家族の方がサポートしてあげてください。

Q咳を放置したり、治療を中断したりすると、どのようなリスクが?
A
20200730 4

▲治療を続けることの大切さを伝えている

先ほどもお話ししましたが、咳喘息を治療せずに放置しておくと、気管支喘息に移行することがあるといわれています。また、治療を中断しても、移行する率は上がります。そして、発作の頻度も上がることがありますし、治癒するまでの期間が長くなってしまうことも。ですから繰り返しになりますが、喘息と診断された方は、発作が治まっても治療を継続することが何より大切になります。治療のための通院は通常月に一度で、症状と検査データの客観的な評価を併せて判断し、薬の種類や量を調節します。多忙な方は、症状が安定していれば2ヵ月に1度の通院でも結構ですし、患者さんの生活の負担にならないように投薬も工夫させていただきます。

Q呼吸器疾患について、日常生活で気をつけることはありますか?
A
5

▲症状が出ない早期発見が何よりも大切

1つは、やはり禁煙ですね。当院でも禁煙治療を行っています。患者さんは気になる症状があったり、身近な方が亡くなったのを機に決意を固めて来院されたりします。もう1つ、喘息については減量をしていただくといいかと思います。ふくよかな方は上気道が閉塞しやすく、下気道が閉塞する喘息の症状をさらに悪化させるため、減量すると治療をうまく進められることがあるんですよ。あと私が呼吸器外科の医師として長年、肺がん患者さんの治療をしてきた経験から言うのですが、肺がんは症状が出ないうちに、検査によって早期発見して、手術することが何より大切ですから、その点も留意してほしいですね。

ドクターからのメッセージ

菅谷 将一院長

季節の変わり目は風邪をひきやすくなりますが、喘息の発作も出やすいので、気をつけてください。風邪をひいた後に咳だけがいつまでも残る方は、何らかの呼吸器疾患だったりします。また、咳が出るからとCT検査をしてみたら、早期の肺がんが見つかったというケースもあります。喘息でも肺がんでも、すべての疾患において早期に見つければ、大事にならずに済むはず。何か症状があった時には、検査を受けていただければ早期発見につなげられますし、何もなかったとしても安心材料になると思います。少しでも気になる症状のある方は、お茶でも飲みに来るような感覚で、気軽に相談しに来ていただきたいですね。

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