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南 崇史 院長の独自取材記事

みなみクリニック

(箕面市/豊川駅)

最終更新日:2019/10/25

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箕面市粟生間谷に開業した「みなみクリニック」は、呼吸器内科、糖尿病科、アレルギー科を専門としながら、内科全般にわたって幅広い診療を行う。日本内科学会総合内科専門医の資格を持つ南崇史院長は、医学部を卒業後、研修医を経て、吹田市民病院で勤務。アレルギー科のスペシャリストとなるべく、相模原病院や順天堂大学で研究を重ね、研鑽を積んできた。2019年3月、糖尿病や甲状腺疾患を専門とする妻の南朋子先生とともに、同地にクリニックを開業。呼吸器やアレルギーの専門クリニックが少ない箕面市で、予防医学やプライマリケアを実現すべく走り出した南院長に、地域のかかりつけ医としての目標や医療理念、治療にかける熱い思いなど、さまざまな話を聞いた。
(取材日2019年10月7日)

呼吸器とアレルギーの専門家をめざして研鑽を積む

先生が呼吸器内科とアレルギー科を専門とされた経緯を教えてください。

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私の地元は京都と奈良の県境でしたので、福岡県にある産業医科大学を卒業後は関西に戻り、奈良県にある近畿大学奈良病院で臨床研修医として2年間研修をしました。研修中はさまざまな科を回るのですが、呼吸器科で研修をしている時に、そこにいた先生から「市立吹田市民病院で呼吸器科を立ち上げるから一緒にやらないか」とお声かけいただきました。私はもともとアトピー性皮膚炎がひどく、皮膚科を専門にしようと考えていたのですが、私の家族が喘息を持っていたこともあり、大学の時に知り合った先生が呼吸器内科でも喘息やアレルギーを専門とされていたので、呼吸器内科を志すことになりました。

そこから呼吸器内科の道で研鑽を積まれ、その後相模原病院のアレルギー科に行かれました。

アレルギー疾患全体について学べる場である相模原病院には、多くの大学から先生方が国内留学というかたちで、目標を持って学びに来ていました。呼吸器の喘息だけでなく、アレルギー性鼻炎やじんましん、食物アレルギーなど、いろんな患者さんがいらっしゃって、研究と臨床の両方を学ぶことができましたね。そこで学んだことを還元すべく、2年後に市立吹田市民病院へ戻ってアレルギー患者さんを診療するようになりました。

関西に戻ってこられて、クリニックを開業しようと思われたのはなぜでしょうか。

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市立吹田市民病院に戻ってからも引き続き研究をしたいと思い、東京にある順天堂大学の社会人大学に通っていました。関西で患者さんを診ながら東京や相模原に行って研究を続けました。大学院にも通って研究も一段落した時に、次の目標は何かと考えたのです。病院の呼吸器内科では、重症の方や末期の肺がんの方を診ることが多く、進行してしまう前に何とかできないかと思うようになりました。そこで、予防医学や初期治療、プライマリケアに注力していきたいと思い、それには地域に根差したクリニックを開業することが一番いい選択肢だと思ったのです。

予防医学やプライマリケアの実現に向けて

開業にあたってこの場所を選ばれた理由を教えてください。

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市立吹田市民病院で働いていた時に、同じ北摂の地域でも箕面市には呼吸器内科の先生がとても少ないということを知ったのです。当時、箕面市の患者さんは、救急車で市をまたいで市立吹田市民病院に運ばれてくることもありました。そのような、苦労している患者さんのいる地域で自分の知識を生かせるのではないかと開業を考えた時に、ちょうど閉院したクリニックが人を探していると聞き、ここで開業することになりました。

この辺りはどのような地域ですか?

景観もきれいですし、住宅街で落ち着いた街ですから、住みやすいですね。同じ北摂でも豊中市や吹田市と比べると、マンションよりも戸建てが多い印象です。箕面市は医療制度が充実しているため、お子さんからご高齢の方まで来院されます。大阪大学もあるので学生さんや外国の方も多く、年齢層が幅広いですね。主訴としては、アレルギー性鼻炎や食物アレルギーなどのアレルギー症状を訴える人がいらっしゃったり、妻の専門である糖尿病や高血圧などの診療も多いです。呼吸器だけでなく、血圧や風邪の症状を診てほしいという方も多いので、内科全般でケアすることで患者さんも満足されますし、健康につながるのではないかと思います。

プライマリケアを念頭に置いて開業されましたが、実際に開業されてみていかがですか?

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総合病院に来られる患者さんは、クリニックでは手に負えなかったり、重症化している人が多いので、こちらからの一方通行な検査や治療でも患者さんが納得され、進んでしまうことが多いのですね。しかしクリニックだと、なぜこうした治療をしたほうがいいのか説明をしたり、患者さんの生活スタイルに合わせた生活指導をしたりと、しっかりと向き合うことができます。総合病院では外来、病棟、検査などのさまざまな業務が多く、どうしても診察時間が短くなってしまう欠点がありますが、その点ではクリニックは充実していますね。

「恕=思いやり」の気持ちを忘れず患者と向き合う

先生の専門は呼吸器内科とアレルギー科ですが、舌下免疫療法なども取り入れているのですか?

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花粉症のアレルギー性鼻炎などで舌下免疫療法を導入しています。もともと免疫療法というものはあったのですが、すべて皮下注射だったのですね。皮下注射は月1回の頻度で打たなければならず、アナフィラキシーが出ることもあり、患者さんの負担が大きかったのです。一方で、舌下免疫療法は危険な副作用がほとんどないとされ、小学生から高齢者まで利用することができます。日本では、2月や3月になるとスギ花粉の症状が出始めますが、時期的に受験生の子が舌下免疫療法を受けに来ることが多いですね。飲み薬は副作用で眠気が出やすいので勉強に支障が出てしまうのです。その他喘息で来院される患者さんも多いので、治療法や日常生活についてもアドバイスしています。

患者さんと接する際に、心がけていることはありますか?

相模原病院でアレルギーの研究をしていた時に、「恕(じょ)」という言葉を恩師にいただきました。「恕」とは「思いやり」という意味なのですが、古代中国に活躍した哲学者に弟子が「人生で一番大事なことは何ですか?」と聞いた時に、「恕」であると答えたそうなのですね。医師が善かれと思っていることでも、患者さんにとってはそうでないこともあります。その人の価値観を受け止めてあげて、健康につながるような、「来て良かった」と思っていただけるようなクリニックにしたいと思っています。

印象に残っている患者さんとのエピソードはありますか?

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呼吸器内科は重症の患者さんが運ばれてくることが多く、人工呼吸器なんかつけたらもう戻ってこられなくなるのではないかと、怖くてパニックになる患者さんもいらっしゃいます。そうした時に、まずは患者さんに声をかけ、安心していただいた上で、治療をし、晴れて退院という状況になった時は、医師をやっていて良かったと感じます。私たちにしかできないという自負もありますね。

クリニックの今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

クリニックでできることには限りがあるので、まずは地域に溶け込んで、皆さんの健康に貢献できることが重要だと思っています。その先に、どのような病気があって、どんな治療をしたらよいかといった啓発をして、最終的には箕面市で予防医学ができたらと考えています。例えば、喘息は吸入器をもらっても使い方がわからなければ、薬を使っていないのと同じことです。医師だけでなく薬剤師と勉強会を開くなどして、患者さんの健康につなげたいですね。当院は女性医師もいるので、私に相談しにくいことがあれば副院長を指名いただくなど、気軽に足を運んでいただきたいと思います。

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