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中島 真幸 院長の独自取材記事

耳鼻咽喉科まゆきクリニック

(可児市/可児駅)

最終更新日:2021/10/12

中島真幸院長 耳鼻咽喉科まゆきクリニック main

田園風景の広がるのどかな地にそっと寄り添うように立つ「耳鼻咽喉科まゆきクリニック」。2019年2月に中島真幸(なかしま・まゆき)院長が生まれ育った可児市に開業。目の前の患者一人ひとりに真摯に向き合い診療するポリシーで地域医療を支えている。徹底した患者目線で、患者自身が自分の体を知り大切にできるよう、一回の診療に時間をかけ丁寧に説明を行う。「自分の体をきちんと理解した上で治療を選んでいただきたいです」と真っすぐな瞳で語る中島院長。時にはっきりとした言葉で伝えることもあるが、その背景にあるのは、中島院長が真に患者の体のためになることは何かを追求し、徹底した患者目線を貫く姿勢があるからに他ならない。そんな中島院長に、診療方針や患者への想いなどをじっくりと聞いた。

(取材日2021年5月27日)

丁寧な説明を徹底し、患者とともに治療に向き合う

広々としたすてきな院内ですね。こだわりはありますか?

中島真幸院長 耳鼻咽喉科まゆきクリニック1

車いすの患者さんでもそのまま入って来られるところですね。耳鼻科は狭いところが多いので、出入り口は広めにしました。病院で勤務していた時も車いすの方が多かったので、その経験もあってバリアフリーにしたいと思い、聴覚室も個室にしたのは特徴的かもしれません。障害者用トイレも広くしました。お子さんからお年寄りまで幅広い患者さんが来院するのが耳鼻科ですので、どんな方でも通いやすいようにと工夫しました。また待合室から診察室への入り口と出口を別にして患者さん同士がすれ違わないようにも設計しています。待合室はごちゃごちゃとしていると待っているのが苦痛になると思いましたので、広々とした空間にしました。腰が悪くて座れない方のための腰掛けや、背の高い方は座面が高いほうが楽だと思いますので、高めの椅子も設置しています。私自身の好みもありますが、そこはこだわりですね。

感染症対策も徹底されているそうですね。

鼻水などの感染症の症状がある方は、動線を別にして隔離室で待っていただいています。隔離室はもともとありましたが、昨今の状況を踏まえて、急遽もう一つネブライザー室を仕切って作りました。時間を決めてアルコールで手すりを拭いていますし、隔離室も使用後は必ず全部拭いています。そのための仕事をしてもらうためにスタッフも増員しています。そして、私含めて看護師も全員手袋をして防護服を着用しています。私は診療中帽子をかぶって、フェイスシールドもします。医療用空気清浄機も院内に3台備えつけており、10分で空気が入れ替わるようにしているんです。私はひどい花粉症ですが、空気清浄機は花粉も除去しますので、ここにいると症状が和らぎますね。

中島院長も花粉症でいらっしゃるんですね。

中島真幸院長 耳鼻咽喉科まゆきクリニック2

そうなんです。私自身が身をもって感じるのが、薬には飲む人によって相性があることです。合っていない薬を飲んでも意味がないですから、今服用している薬が合わないのであれば可能な範囲で違う薬に変えていきます。診療の中では「この薬は眠くなるけど、効きはどうでしたか?」「この薬は大丈夫でしたか?」という確認を取りながらベストなものを考えます。花粉症の方であっても薬を出して終わりということではなく、根本的な治療として例えば舌下免疫療法がある、鼻の粘膜を焼くときはこういったリスクがあるといったように、薬に限らない治療法もご紹介します。一人ひとり丁寧に話しますので、どうしても診療に時間がかかってしまいがちですが、来ていただている以上は私の力の限りなんとかしたいと思っています。

今何をしているかの理解を促し患者自身の決断を支える

先生は説明することをとても大切にしているのですね。

中島真幸院長 耳鼻咽喉科まゆきクリニック3

薬の説明をすると「この薬はそういう目的があったの」と驚かれる方が非常に多いんです。今、何をしているのかを患者さんご自身にも理解してほしいですね。やはり自分の体のことなので、自分のことをきちんと理解して、自分で治療を選んでいただきたいです。検査結果でも、きちんと「これはこういう意味なんだよ」ということを説明する。そうしなければ本当の理解にはつながらないと思いますから。ご自身できちんと理解できれば、途中でやめてはいけない薬をやめてしまうこともないはずです。患者さん一人ひとりに自覚を持っていただくための説明は大切だと思っています。自分がどういう状況でこれからどうしていきたいのか、そのためにはどうすべきなのか。説明をして、できる限りご自分の状態を知っていただくということを大切にしています。

印象深い患者さんとのエピソードはありますか?

一人ひとりにエピソードがありますから、挙げたらきりがありません。強いて言えば、なついてくれる子どもたちの存在は印象深いですね。私が遠くの病院に勤務先を変えても追いかけて来てくれたお子さんもいて。私自身お子さんと同じ目線でお話しするので、それが良いのかもしれません。患者さんから言ってもらった言葉も私自身のやりがいにつながっています。私は治療においては最善の方法を追求します。自分ができることの中で必死に方法を探しますが、患者さんがそれが最善な治療だと思ってくれるかはわかりません。ですので、患者さんから治療してもらえて良かったと言っていただけると、その時が一番うれしいですね。

開業に至った経緯は?

中島真幸院長 耳鼻咽喉科まゆきクリニック4

大学の医局に11年くらい所属して耳鼻科を専門としていたのですが、どうしても麻酔科の勉強をしたくなって、そちらに一度転向しました。他の病院の麻酔科に旧知の先生がいらっしゃったので、そこで3年間勉強させていただきました。そのような中、医局でお世話になった教授が退任されて個人病院に行かれることになり、処置をするのに麻酔科の医師が必要とのことで、そこに3年間勤めたのち、当院を開業しました。私は可児市出身で、父も外科として開業しており、そこで一緒にやろうという話があったんです。ですが建物も老朽化していて、設備としても耳鼻科の特性に合わなかったこともあって、別で開業しましょうということで、今に至ります。

目の前にいる一人ひとりの患者に全力を尽くしたい

スタッフさんの雰囲気はいかがですか?

中島真幸院長 耳鼻咽喉科まゆきクリニック5

スタッフは皆良い人たちで、ありがたいですね。診療中、例えばお子さんはよく動きますから、鼻や喉を診ていると、スピード感をもって対応しなければならない場面もあり、スタッフにどうしても強く言ってしまうことがあります。ですが、今いるスタッフは皆そういった状況もほんわかとやわらかく受け止めてくれるんです。患者さんに対しても、リラックスできるように和ませてくれて、クリニックの良い雰囲気づくりをしてくれていると感じています。頼もしいスタッフたちで、何より私自身が精神的に支えられていますね。耳鼻科は特殊な世界ですから、一から覚えてもらうことがまだまだたくさんありますが、長く一緒に頑張ってもらいたいなと思っています。

今後の展望を教えてください。

これからも目の前の患者さん一人ひとりに、しっかりと対応したいと考えています。1人1分で診ればたくさんの患者さんを診ることができるかもしれませんが、私のやり方ではそれはできません。場合によっては説明、治療すべてを含めると10分ほどかかることもあり、何も言わずただ薬だけ出してくれればいいと思っている方には合わないかもしれません。ですが、目の前にいる患者さんに真っすぐに対応、説明していくこと、それは私のポリシーであり、貫きたい想いでもあります。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

中島真幸院長 耳鼻咽喉科まゆきクリニック6

治療においては自分の体のことですから、医師にすべてお任せというのではなく、自分自身でもどのように治療していきたいのか考えてみてもらえるとうれしいです。一緒に病気に対して立ち向かっていかないと、ゴールにはなかなかたどり着けません。医師が一方的に命令をするということでもなく、かっこいい言葉で言えば二人三脚で治療に向き合っていくことが大切です。こちらは説明を徹底し、患者さんも納得した上でご自分の治療に取り組んでいただきたいと考えています。そのためお待たせすることも多いですが、この治療方針を理解して来院してくださるととてもうれしいです。

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