全国のドクター9,287人の想いを取材
クリニック・病院 158,646件の情報を掲載(2024年4月19日現在)

  1. TOP
  2. 愛知県
  3. 岡崎市
  4. 男川駅
  5. わたなべ整形リハビリクリニック
  6. 渡辺 隆之 院長

渡辺 隆之 院長の独自取材記事

わたなべ整形リハビリクリニック

(岡崎市/男川駅)

最終更新日:2023/03/22

渡辺隆之院長 わたなべ整形リハビリクリニック main

名鉄名古屋本線の男川駅から徒歩5分、住宅地の中にある「わたなべ整形リハビリクリニック」は今年3月に開業したばかりのクリニックだ。腰や足に疾患がある患者が多いため、院内は完全バリアフリーで、エレベーターで移動ができる。車で来院しやすいように広い駐車場も完備。待合室は、窓が大きく明るい光が差し込む気持ちの良い空間だ。渡辺隆之院長は「診療には、患者さんとのコミュニケーションが大切」と、じっくりと話を聞き患者の不安を取り除きながら治療方針を決めていくようにしている。痛みの治療だけでなく、再発しないためのリハビリテーションにも力を入れながら、患者一人ひとりに合わせた指導をしている同院。こだわりの機器や治療方針、今後の展望などたっぷりと話を聞いた。

(取材日2019年4月16日)

患者とのコミュニケーションが診療の基本

開業に際しての医院のこだわりを教えてください。

渡辺隆之院長 わたなべ整形リハビリクリニック1

広いリハビリ室が理想だったので、3階はほぼ全面をリハビリ室として活用しています。整形外科というのは機能を回復させなければ、良くなったとはいえません。外傷や打撲のような痛みとは違って、慢性的な痛みは繰り返すことが多いんです。その場しのぎで痛みを解消するのではなく、患者さんご自身のもつ体の機能を回復させるためのリハビリを提供したいという思いを込めて、院名にも「リハビリクリニック」と入れました。また、市内外からも来院しやすいように駐車場も広くしました。院内はバリアフリーで、エレベーターもあるので、車いすの患者さんも安心して来ていただけると思います。

診療時に心がけていらっしゃることはどんなことでしょうか?

患者さんとのコミュニケーションは特に大切にしています。患者さんがクリニックに来るには何かしらの原因が必ずあります。他人が聞いたら気にならないようなことでも、大きな心配事として抱えてしまっている方もいます。例えば、ちょっとした違和感が長く続いていて心配だとか、原因のわからない痛みが不安だとかいうことです。診察では、患部を見てすぐ診断するのではなく、患者さんが何を心配に思って来院されたのかしっかり話を聞くことから始めます。患者さんが「このクリニックに来て良かった」と思ってもらえるようにしたいですし、クリニックから帰る時には、安心して帰ってもらえるようにしたいと思っています。

それが実際の治療にも生かされているんですね。

渡辺隆之院長 わたなべ整形リハビリクリニック2

診察同様に、治療方法も患者さんと話し合いながら決めるようにしています。「こうしなくてはいけない」と私が一方的に決めることはしないようにしています。患者さんによって、「絶対手術はしたくない」という方や「手術をしてもっと動けるようになりたい」という方など考えは人それぞれです。今までいくつかの病院で手術の研鑽も積んできましたが、ご高齢の方の場合は、手術をせず保存的治療でも症状を落ち着かせることが期待できる場合もあります。保存的治療を行って、それでも難しければその時にまた話し合い、患者さんのご希望に沿った治療のゴールを定められるように考えています。

痛みの治療だけでなく、その後のリハビリに重点を置く

検査機器はどのような物を導入されていますか?

渡辺隆之院長 わたなべ整形リハビリクリニック3

当院ではエックス線、CT、超音波を導入しています。CTは、エックス線よりも細かく評価できるため、痛みが続く腰痛の場合に悪性腫瘍がないかや、圧迫骨折がないかなどを見落としなく判断するために導入しました。超音波は腱板や各所の靱帯の評価には重要な役割を担っています。エックス線やCTが静止画なのに対し、超音波は動いた状態を見ることができます。また、持ち運びができるので、患者さんが実際に体を動かしつつ、会話をしながら痛みの場所を確認するのにも役立ちます。注射を打つ時に超音波で見ながら針先を確認して、しっかりと薬を入れることにも使っています。

リハビリ室にもたくさんの器具がありますね。

リハビリ室には、ストレッチや体の柔軟性を高めるための機器を、理学療法士と相談しながら設置しました。筋力を鍛えることが主目的のアスレチックジムとは違い、クリニックにいらっしゃる患者さんは、どちらかというと柔軟性が低下していて運動する土台ができていない方が多いです。例えば、太ももの後ろの筋肉が硬くなっていると、そこから骨盤の位置が悪くなり腰を痛めてしまうこともあります。

体を痛めないためには、リハビリが重要なんですね。

渡辺隆之院長 わたなべ整形リハビリクリニック4

肩や腰が痛いと来院される方に対しても、足の先から体幹まで、体が硬くないか、関節が緩くないかなど体全体を診るようにしています。体が硬いことが原因で痛みが出る場合があるので、そういう方にはリハビリの一つとしてストレッチをお勧めしています。ただ、リハビリを継続することはなかなか難しく続かない人もいます。患者さんがモチベーションを高く持ち続けるために、具体的な変化を感じられるように取り組んでもらっています。薬を飲んで治療終了ではなく、再発しないように体のメンテナンスを行っていく方法をお伝えし、家庭でもできる宿題を出しながら、継続してやってもらえるように工夫をしています。

医師とスタッフが情報共有し、全員で患者をサポート

ところで、渡辺先生が医師を志されたきっかけは何でしょうか?

渡辺隆之院長 わたなべ整形リハビリクリニック5

父が開業医をしていたので、小さい頃から医師の仕事は身近ではあったと思います。子どもの頃はあまりわかりませんでしたが、父と同じ仕事をする中で、改めて父は大変な仕事をしていたんだと尊敬の思いがあります。また、学生時代の運動経験もきっかけの一つです。私は中学から大学までテニスをずっと続けていたのですが、大学の時に足にケガをして、一時は試合を諦める覚悟もした時に病院でテーピングをしてもらって何とか出場できるようにしてもらったことがありました。うれしいのと同時に整形外科の面白さを実感した瞬間でしたね。

スタッフさんについても教えてください。

現在、現在理学療法士が6人、あん摩マッサージ指圧師が1人、他にアシスタントスタッフがいます。リハビリはその都度成果を評価し、できるようになったら次のメニューにステップアップしていくようにしています。週に1回、スタッフとカンファレンスも行っています。患者さんに対し、医師や理学療法士などがそれぞれの立場から見てどういう状態なのか、その情報交換が大事だと思います。患者さんの体の状態は診察の中でわかりますが、その患者さんの性格的な部分、例えば「頑張りすぎてしまうのであまりリハビリメニューを増やし過ぎないほうがいい」とか、「背中を押してあげないとなかなか運動が始められない」とか患者さんによってさまざまなんですね。そういう情報を皆で共有しながら、クリニック全体で患者さんをサポートしています。

最後に今後の展望とメッセージをお願いします。

渡辺隆之院長 わたなべ整形リハビリクリニック6

リハビリスタッフの中には野球の障害に力を入れている者もいて、試合までサポートに行ったりしています。ですから、スポーツを頑張っている学生さんにも、適切な体の使い方を指導できると思います。それだけでなく、一般のお子さんから高齢の方まで幅広くそれぞれの人に合った治療の提案を心がけています。スポーツを頑張っている子どもたちの中には、それに合わせた治療がありますし、高齢の方も適切な運動を生活の中に取り入れることで体が楽になることに結びつき、生活にメリハリができると思います。私たちがするべきことは、痛みを抑えつつ、今後はそうならないような運動を指導していくことだと思います。診察の中で、自分では気づかなかった弱い部分などを知ることもできると思うので、気になることがある方は気軽に相談してください。

Access