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木田 道也 院長の独自取材記事

さわやか内科クリニック

(知立市/東刈谷駅)

最終更新日:2021/10/12

木田道也院長 さわやか内科クリニック main

知立市の南部、谷田町の静かな住宅地にある2階建てでシンプルな外観の「さわやか内科クリニック」。待合室は広々としており、中央にはテーブルと椅子、奥にはカウンター席やソファーもあり、落ち着いて過ごせる空間となっている。院長を務めるのは、東京都出身で、開院前は安城市の病院に勤めていたという木田道也院長。妻の地元であるこの地に開業したのが2018年12月。まだ診療を始めて間もないが、早くも地域にもなじみ、穏やかな表情で人々を迎え入れている。日本内科学会総合内科専門医、日本糖尿病学会糖尿病専門医としてさまざまな内科疾患に対応しつつ、生活習慣病の治療・予防に力を注ぐ。開院して2ヵ月余り、美しく整えられた院内で、糖尿病について、また地域の患者に対する思いなどについて話を聞いた。

(取材日2019年2月6日)

糖尿病など生活習慣病を軸に、地域に根差す

こちらのクリニック名や、建物のコンセプトについて教えてください。

木田道也院長 さわやか内科クリニック1

クリニック名については、地名や自分の名前を掲げるよりも、良いイメージを持つ言葉のほうがいいと考えて決めました。来られた患者さんに、少しでも「さわやか」な気持ちになって帰っていただければという思いがあります。建物は、待合室はじめ診察室、処置室などスペースには余裕を持たせて、移動しやすく、リラックスしていただけるようにしました。私以外は女性のスタッフになりますので、身内などの意見も取り入れて花を置くなど落ち着ける空間にしています。この辺りにお住まいの方は基本的に車での移動が多いので、駐車場は重視し、30台分ほどと広くしました。

医師になられたきっかけや、開業の経緯について教えてください。

中高生の頃から理系科目が好きで、漠然と研究をして何かを発明するような仕事がしたいと思っていました。東京医科歯科大学医学部へ進んでからは、新しい知識を吸収するのに必死でしたね。研修医として働く中で、手を動かしたり特定の臓器を対象にするより全身管理をすることに興味を持ちマイナー科や外科よりも内科系を考えるようになり、さらに数値データを見てじっくり判断するのが向いていると思い内分泌内科を専門にしました。研修後は関東の病院に勤務し、2014年から安城市の八千代病院へ。そして、妻の出身であるこの知立市に開院したわけです。環境が良いところですし、三河安城駅から東京駅まで新幹線で2時間ちょっとですので、東京にも行きやすいですね。

開院して2ヵ月余り、どんな患者さんが来られていますか?

木田道也院長 さわやか内科クリニック2

前の病院から診ている患者さんも多く、年齢層は10代の若い方から、40~70代ぐらいの方が中心でしょうか。私の専門が糖尿病や高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病、甲状腺をはじめとした内分泌疾患ですので、そうした患者さんが全体の半分ほどいらっしゃいます。風邪をひいた近隣のお子さんも来られていますが、当院で診させていただくのは小学生以上としており、未就学児については症状によりますが小児科を案内するようにしています。当院の場所は、安城市、刈谷市からも近いので、両市からも来られていますね。東京に比べると、こちらの患者さんはゆったりとした雰囲気をお持ちのように感じます。

健康寿命を延ばすことを目標に、食事・運動療法を重視

開業医になられて、めざすところを教えてください。

木田道也院長 さわやか内科クリニック3

糖尿病や高血圧などの状態を上手に管理し、地域の患者さんの健康寿命を延ばすことが治療の最終目標になります。長生きは喜ばしいことですが、寝たきりにならず、健康な体で自立して生活を送れることがさらに望ましいですよね。そのため糖尿病はじめ脳梗塞や心筋梗塞、がんなどの予防にも力を入れていきたいです。糖尿病を悪い状態で放置すると血管がボロボロの状態になり、目や腎臓、神経に合併症が起こるリスクも出てきます。目の場合は失明することもあり、腎臓は透析治療になると週3回ほど半日かけて行うことになって生活に制限がかかります。体の免疫力が落ちて、脚の神経の感覚がなくなると、ばい菌が入って壊疽(えそ)を起こし、脚を切断することも。このように病気が進むと生活の質が落ちることは免れないので、定期的に通院していただいて、血糖だけでなく血圧やコレステロールをしっかり管理し、リスクを軽減していくことが非常に重要になります。

リスクを軽減するために大切なこととは何でしょうか?

食べ物が原因で健康を害する方が結構多いので、まずは食生活の改善が最も大切になります。具体的な食事のメニューや食材については、当院の管理栄養士から丁寧にお話しさせていただきます。食生活の見直しただけで数値が下がるケースもありますから、よほど重症の方でない限り、薬を使うのはその後です。もちろん薬のほうが血糖値を下げる効果は早いというメリットがありますのでご希望の方には処方しますが、なるべく薬は使いたくないという方は多いですね。勤務医時代、気分が悪く意識がもうろうとするということで救急搬送されてきた20代の患者さんがいましたが、糖尿病性ケトアシドーシスで、もう少し遅れたら命が危なかったという状態でした。インスリン治療などを行い、退院されたのですが、原因は、清涼飲料水を1日に何リットルも飲んでいたことだったんです。生活習慣があまりにも乱れると命を落とす危険もあるのです。

ほかにも普段から気をつけることはありますか?

木田道也院長 さわやか内科クリニック4

お酒や煙草を控えること、そして運動をすることです。やはりある程度、筋肉は維持したほうがいいですね。そのほうが年齢を重ねても基礎代謝が落ちにくくなり、生活習慣病にかかりにくくなりますよ。中高年になって急に運動を始めるのは難しいので、若いうちから習慣にしておくといいですね。ただ、仕事の都合でなかなか運動する時間がない方もおられますので、一緒に改善策を模索し、無理なく始められることから取り組んでいただくようにしています。

先進の機器を備え、患者の意思を尊重した診療を行う

日々、先生が大事にされておられることはどんなことですか?

木田道也院長 さわやか内科クリニック5

患者さんが、何を希望して来られたかということを重要視しています。痛みなどの症状がある場合にすぐ対処することはもちろんですが、基本的にお話をよく聞いて、こちらから治療法などをご説明した上で、最終的にどんな治療を望まれているのかという患者さんの意思を尊重しています。私は医療の専門家としてアドバイスするという姿勢で、ご自身の治療はご自身で決定していただくということが前提ですね。もちろん「難しい」「わからない」という方には丁寧にお話しし、それでも迷われる方にはこちらから提案もします。押しつけではなく、患者さんに納得し、理解していただいてから検査や治療に入ることを大切にしたいです。

さまざまな検査機器も備えておられますね。

はい、院内で血液検査ができることが特徴でしょうか。ヘモグロビンA1cや血糖、コレステロールの値、腎機能、肝機能や甲状腺の検査も簡易なものであれば当日に結果が出せます。他には骨密度や血管年齢の検査もできます。採血や機器の扱いに慣れたベテランの看護師がいますので、その点も安心ですよ。血液検査の機械など設備を充実させたのは、先にお話ししたように前の病院から来られる患者さんが多いので、できるだけ同じレベルのクオリティーを保ちたかったからです。私は今もそこで週1回外来を行っており、病院でしかできない検査が必要な患者さんには紹介の上検査を行っています。症状に応じてスムーズに病院と行き来できるのも当院の強みですね。

今後についてお考えのことなど、お聞かせください。

木田道也院長 さわやか内科クリニック6

せんだっての土曜に第1回目の糖尿病教室を行いました。糖尿病や健康について広く知っていただくために今後も開催していきたいと考えています。参加費は無料で、内容は私と管理栄養士、薬剤師がそれぞれ糖尿病や食事、治療薬について20分ずつ話をし、その後「健康相談会」で個別に相談に乗る、というものでした。血糖値の測定をしたり、食材を並べて「カロリーが高いのはどれでしょう」とクイズを行ったりもしました。病院では糖尿病教室のほかに、「患者の会」もありましたので、当院でもいずれは患者さん同士が情報共有したり気持ちを分かち合ったりする場ができれば、と考えています。また、今後患者さんが増えてきたときのために、予約システムも導入していきたいです。待ち時間が長いと「さわやか」な気分にはなれませんので(笑)、来られた時から診察後まで、気持ち良く過ごしていただけるクリニックにしていきたいですね。

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