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門脇 研司 院長の独自取材記事

東松島かどわき歯科クリニック

(東松島市/鹿妻駅)

最終更新日:2022/04/15

門脇研司院長 東松島かどわき歯科クリニック main

海岸線に程近い東松島市矢本地区。芝生の庭に平屋建てのまるでカフェのようなたたずまいの建物が「東松島かどわき歯科クリニック」だ。院長の門脇研司先生は矢本で生まれ育ち、東京の歯科医院などで研鑽を積んだ後、2018年に開業した。「患者さまが主役の温かい診療」をコンセプトに掲げ、一人ひとりの悩みや不安に寄り添い、最善の治療を一緒に考える治療やケアを提供。中でも入れ歯治療と訪問歯科に力を注ぐ。歯科医師としてやりがいを感じる瞬間について尋ねると、「自分の行った診療が患者さまの笑顔や言葉でダイレクトに返ってくることですね」とほほ笑んだ。地域医療の充実のための日々意欲的に診療に取り組む門脇院長にこの地で開業した理由や治療方針、診療時の心がけなどについて話を聞いた。

(取材日2022年3月28日)

生まれ育った地域の人々に恩返しをしたい

この場所で開業した理由をお聞かせいただけますか?

門脇研司院長 東松島かどわき歯科クリニック1

東松島市は矢本町と鳴瀬町が合併してできた市です。僕は生まれも育ちも矢本。祖父母の代からここに住んでいて、この地域に育てていただいたと思っていますので、地域医療を充実させることで地元の方々に恩返しをしたいと、矢本での開業を決めました。ここは海も山も近く、住み良い環境が整っている素晴らしい所だと思いますね。医療や介護の面では、異業種連携が進んでいます。有志の方々による在宅医療の勉強会があり、僕も参加しているのですが、医療や介護に携わる方が密につながっていて、地域の方々をサポートしようという意識が強いんです。当院は近くに中核病院や介護施設があって、入院患者さまの手術前の口腔ケアをさせていただいたり、介護施設で何かあったらすぐに伺ったり、お互いに連携しています。そういった意味でもこの場所で開業できたのは幸運だったと思っています。

外観や内装などでこだわっているのはどのような点ですか?

歯科医院っぽくないことでしょうか。看板もないので初診の方には見つけられないと言われますが、「あれは何だろう。カフェかな」と思ったら「歯科医院なんだね」みたいな感じで、身構えることなくリラックスして来ていただけるような場所になればと思っているんです。院内でもゆったりと過ごしていただきたいので、待合室はカフェのようなイメージに。診療室はプライバシーを考慮して完全個室にし、ほかの患者さまを気にせず治療を受けていただけるようにしています。

どのような患者さん、どのような主訴が多いですか?

門脇研司院長 東松島かどわき歯科クリニック2

東松島市の方が多いですけれども、ありがたいことに、クチコミやご紹介などで石巻市、松島町などからも来てくださっています。この辺りは車移動の方がほとんどですから、駐車場は11台分用意し、1台1台のスペースを広く取っています。主訴としては、若い方は虫歯や何かしらの不快症状、高齢の方は噛めないなどの咀嚼障害や入れ歯が多いですね。入れ歯については大学病院にいた時に専門にしていましたので、歯科技工所と連携し、細かいところまでこだわってお一人お一人に合ったものをお作りするよう努めています。実は歯科技工所の所長は僕の弟なんですよ。兄弟なので連携も取りやすく、協力し合って一つ一つ丁寧に作業しています。

スタートとゴールを決めて治療に取りかかる

診療はどのような流れで行われていますか?

門脇研司院長 東松島かどわき歯科クリニック3

まず受付で問診票など書いていただき、それから診療室で僕が主訴と口腔内の確認をした後に、必要に応じてエックス線写真や口腔内写真の撮影、歯周病の検査などを行い、口腔全体の状態からの問題点を抽出します。そして、患者さまのご希望をお伺いした上で治療方針を決めます。いわゆる治療のスタートとゴールをここで決めるわけです。患者さまからすると「何回来たらいいの?」「どれぐらいの期間がかかるの?」というのが一番気になるところで、そういったことがわからないと通うモチベーションが上がらないと思うんですよ。スタートとゴールをはっきりさせて、「ゴールに向けて一緒に頑張っていきましょう」と思いを共有してから治療を始めます。もちろん痛みや腫れなどの症状がある場合は、それらを取り除いた後に方針を決めます。

患者さんと接する時に心がけているのはどのようなことですか?

歯科医院に行くというだけでも不安を伴うものですし、痛みの有無に関わらず治療ユニットに座るということはとてもストレスフルだと思うんですよ。ですから、そういった不安を少しでも解消して差し上げたいと考えています。そのためには、患者さまの思いをくみ取ることが重要だと思うんですよね。患者さまは診療室でお話ししてくださることがすべてではなく、その背後にも思いがあるはずなので、「あなたがおっしゃっていることは、つまりこういうことですよね」と、言葉の奥にあるお気持ちに寄り添うよう心がけています。その上で、患者さまが歯科医院に期待するその半歩から一歩先のことを考えて、満足していただける医療を提供したいと考えています。

どうしても「歯科医院は苦手」という方もいらっしゃいますよね。

門脇研司院長 東松島かどわき歯科クリニック4

どうしても苦手という方に対しては、「この歯科医院、何か良かったな」と心のどこかにとどめておいていただけるよう努めています。例えば、何十年も歯科医院に行っていなかった方が急に定期検診を受けに来られるかというと、それは難しいと思うんですよ。でも、頭の片隅に当院の記憶があれば、痛みや腫れなどの症状が出たとき「行ってみるか」となるのではないかなと。そんなふうに歯科医院や歯科治療に対する認識を少しずつ変えていっていただけたらと考えています。

訪問歯科診療を広げて高齢者の健康長寿をサポート

訪問歯科にも力を入れているそうですね。

門脇研司院長 東松島かどわき歯科クリニック5

ここで開業しようと思った理由にはもう一つ、東日本大震災があります。当時、東京の歯科医院に勤めていて、両親と1週間連絡がつかずとても不安でした。同じような思いをした方は多いと思うんですよね。そういった経験といろいろな状況から「矢本にはお年寄りがたくさんいらっしゃる。ここには訪問歯科が必要だ」と思い、翌年に訪問歯科を行っている医療法人に移りました。そこで勉強する中で、高齢者に対する口腔ケアの重要性をあらためて認識しました。昨年秋に当院内に訪問歯科診療部門を立ち上げ、専門のスタッフと訪問車を用意し、介護施設やご自宅などに伺っています。

実際に訪問診療を始めてみて、周りからの反応などはいかがですか?

東京など首都圏では訪問歯科は認知され始めていましたが、こちらでは「歯医者さんが自宅に来るなんて」と、その存在をご存じない方も少なくありません。昨年始めた当初は勉強会で知り合ったケアマネジャーから連絡をいただくなど個人的なつてで依頼を受けることが多かったのですが、最近は介護施設などから連絡をいただくことが増えてきました。寝たきりの方など歯科医院に行きづらい方が入れ歯の調子が悪い、噛めないとなったときには、訪問歯科を受けるのが広く一般的になるように頑張っていきたいと思っています。

最後に、読者へのメッセージと今後の展望をお願いします。

門脇研司院長 東松島かどわき歯科クリニック6

当院は、地域に根差した歯科治療をさまざまなライフステージの方々にご提供しています。お子さんからお年寄りまで、お一人お一人に最適な方法は何なのか一緒に考えて治療を進めてまいります。虫歯・歯周病治療から予防歯科、小児歯科、入れ歯治療、矯正、インプラント治療、審美歯科、訪問歯科まで幅広く対応していますので、困ったときはお気軽にご相談いただきたいですね。今後は院内での治療と訪問歯科、どちらも利用していただく方を増やして、地域医療のより一層の充実に貢献できればと考えています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

小児矯正(マルチブラケット)/30万円~、成人矯正(マルチブラケット)/60万円~、マウスピース型装置を用いた前歯の矯正/40万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/80万円~
インプラント治療/40万円~
セラミック治療(かぶせ物)/10万円~

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