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藤井 明子 院長の独自取材記事

さくらキッズくりにっく

(世田谷区/桜新町駅)

最終更新日:2022/06/22

藤井明子院長 さくらキッズくりにっく main

桜新町駅西口から徒歩1分。2019年に「さくらキッズくりにっく」は開院した。藤井明子院長をはじめ、日本小児科学会小児科専門医がそろう同院では、風邪などを診察する小児科診療や予防接種、健康診査に加え、喘息などのアレルギー疾患、発達支援に特化した診療にも対応。大学病院などの専門の医療機関を受診する前に気になる症状を気軽に相談できる。また、病児保育室と児童発達支援室を併設し、朝8時半から診療、24時間ウェブ予約も受けつけるなど、共働きの親たちが利用しやすいサービスも提供。「病気に限らず、子どものすべてを診るクリニックをめざしています」と笑顔で語る藤井院長に、同院の特徴や診療内容を中心に詳しく話を聞いた。

(取材日2022年5月25日)

病気だけでなく、子どものすべてを診る

クリニックの成り立ちと院長のご経歴からお聞かせください。

藤井明子院長 さくらキッズくりにっく1

当院は川崎市にある「ミューザ川崎こどもクリニック」の分院として、2019年1月に開院しました。私のほか、在籍している医師全員が日本小児科学会小児科専門医であり、突然の発熱、長引く鼻水や咳、嘔吐や下痢といった一般小児科の外来や予防接種、健診のほか、夜尿症、低身長、喘息・アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患、育児・発達相談など、それぞれの専門性を生かした診療も行っています。私自身は、東京女子医科大学病院や長崎大学病院、長崎県立こども医療福祉センターで研鑽を積みました。小児神経が専門で、長年発達の遅れが気になるお子さんを診療してきましたので、その経験を生かして地域の皆さんのお役に立てればと思っています。

併設されている病児保育室は多くの子育て世代に喜ばれそうですね。

このエリアは共働きの親御さんが多いようで、病児保育室へのニーズが高いと感じています。私自身3児の母であり、働きながら子育てをしていく中で病児保育室にはとても助けられました。当院は診察部門と病児保育室が同じフロアにあり、お子さんの容態に変化があればすぐ医師の診察を受けられますので、安心してご利用いただけると思います。また、インフルエンザなどの感染症も隔離室での対応が可能ですし、お子さんを病児保育室に預けてから出社しても間に合うように朝8時半から診療するなど、利用しやすいように環境を整えています。

児童発達支援室についても詳しく教えていただけますか。

藤井明子院長 さくらキッズくりにっく2

発達障害の診断の有無にかかわらず、発達の遅れが気になるお子さんに対して、お子さんの興味あることを通じて言葉や社会性を促すトレーニングを行うほか、言語聴覚士による発音などの言語訓練を実施しています。ご利用にあたってはまず当院で育児・発達相談の診察予約をしていただき、医師の診察に基づいてお子さんに合った療育プログラムを計画した上でトレーニングを開始します。また、カウンセリングも実施しており、診療・カウンセリング・療育の3本柱でお子さんと親御さんをサポートしています。まだ幼稚園や保育園に通っていない小さなお子さんから利用可能で、早期療育対応ができます。

産婦人科、精神科、自治体など地域と連携したケアも

さまざまな役割を担っているクリニックなのですね。

藤井明子院長 さくらキッズくりにっく3

病気だけでなく、お子さんのすべてを診るクリニックでありたいと思っています。私も子どもを診る小児科の医師でありながら、育児が思うようにいかず心が折れそうになるときもあります。幸い私は保育園・幼稚園の先生や母などにサポートしてもらっていますが、中には一人で子育てをしている親御さんもいらっしゃると思います。当院では、日々の子育てに関するご相談にも対応していますので、気軽にお話ししていただければうれしいですね。今はコロナ禍の影響でお休みしていますが、ママさんを対象にした子育てサロンも再開し、力を入れて取り組んでいきたいと考えています。病院に行くほどではない、ちょっとした悩みを話せる場所、いつも頑張っているママさんたちがちょっと息を抜ける場所を提供できればと思っています。

そういった取り組みがあることで心強く感じている方も多いのでは?

こんなことも相談していいんだと思ってもらえることが多いです。日常生活の些細な困り事や思春期の相談も増えましたし、慢性的に付き合わなくてはならないアレルギーなどの相談も。もちろん、乳幼児健診にも力を入れていて、自治体が公費で実施している健診のほかに、1ヵ月健診や、1歳、5歳健診も行っています。予防接種で言うと、2ヵ月ワクチン接種が初めての小児科来院となる親御さんも多いので、できる限り時間をとって、おっぱいの飲ませ方やお母さまご自身のお悩みも解消できるようにしています。産後2ヵ月というと、親御さんの疲れもピークに達していることも少なくありません。特に最初のお子さんはわからないことばかり。ご家族のサポートがない場合は心身ともに疲弊しやすいため、産婦人科や精神科をはじめ、保健師さんなど地域とも連携してお子さんや親御さんのケアを行うこともあります。

まさにチーム医療ですね。また、アレルギーやその他のご相談についてはいかがでしょう。

藤井明子院長 さくらキッズくりにっく4

アレルギーに関しては、スギ花粉やダニアレルゲンによるアレルギー性鼻炎のご相談が多く、可能なお子さんには根本的な体質改善をめざす舌下免疫療法をご提案しています。これはアレルギーの原因となっているアレルゲンを少量から投与することで体を慣らし、症状の改善を期待する治療です。それ以外では、胸の膨らみがあるけど成長が早すぎるのではと気にされてお子さんを連れてこられるケースも。問題ない場合もありますが、中には「思春期早発症」といって、通常よりも数年早く体が完成してしまい低身長のままや、幼い年齢で月経が始まったりすることもあります。月経が始まってしまうと、治療のタイミング的には少し遅くなるので、その前の段階で受診いただけたらと思います。また、悩みというのは各成長段階で内容も変わってきますので、お子さんも親御さんも気になっていることをそのままにしないことが大事。気軽にご相談いただきたいですね。

本来備わっている成長力を最大限引き出せるサポートを

ところで、先生はなぜ医師をめざされたのですか?

藤井明子院長 さくらキッズくりにっく5

人と接するのが大好きだったことと、関わった方から直接感謝してもらえるところに魅力を感じたからです。また、病院での終末期医療について書かれたノンフィクションを中学生の頃に読んで感銘を受け、人の人生に関わる仕事をしたいと思ったこともきっかけになりました。小児科を専門に選んだのは、医学生時代に教会の日曜学校で先生をしていて、子どもと接することが好きになったからなんです。また、その時担当していたお子さんが亡くなって、「親よりも子どもが先に死ぬこともある」という現実にショックを受けたことも大きかったと思います。医師になった今は、臓器別ではなくお子さんの全身を診られるところや、診察を通してお子さんとそのご家族の人生に関われる点にやりがいを感じています。

その中で大事にされていることや心がけていることもお聞かせください。

目に見える症状だけに向き合うことが小児科の診療ではないと日々感じています。ご家庭や学校で伸び伸びと健やかに過ごせる環境づくり。もちろんそのすべてをサポートできるわけではないのですが、常に見守り寄りそう存在でありたいなと思っています。ここは気になった時の最初の窓口だと思うので、そのままご家庭でケアしてよいものか否か判断する地域のゲートキーパーであるという意識が開院から3年以上過ぎた今、より強くなりました。親御さんの中には地域の子育てサポートの存在を知らない方もいるので、そういった方との懸け橋にもなることで、一人でも多くの方に心のよりどころになる場所ができたらなと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

藤井明子院長 さくらキッズくりにっく6

現在、非常勤も含めると総勢約20人のスタッフが在籍し、それぞれの強みを生かした診療にあたっています。そんな中、小児科の医師、そして母親として強く感じるのは、もともと子どもが持っている成長力のすごさ。子どもには成長する力が備わっているので、それを最大限に引き出してあげることが私の役目だと感じています。そして、その子の生きる力を信じてあげることも大事。特に心の不調は、吐き出せなかった声にしっかり耳を傾けながら、そっと見守ることで、お子さん自身が前に進み出すケースを多く見てきました。今後も体と心の両側面をケアしながら寄り添っていきたいなと思っていますので、何か気になることがあれば気にせずご相談にいらしてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

健康診断/1ヵ月:3300円、1歳:3300円、5歳:3300円

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