歯と体を健全な成長へと導く
口腔機能発達不全症の治療と小児矯正
イーライズ こども歯科・矯正クリニック
(藤沢市/藤沢駅)
最終更新日:2025/03/11


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口腔機能発達不全症とは、適切に噛めない、発音が悪い、口呼吸になるなどの問題が生じている状態のこと。子どもの頃に改善を図らなければ、将来の歯並びや体の発育に支障が出る恐れがあるが、子どもに自覚症状が少なく、保護者の見極めも困難であり、治療の必要性が理解されず放置されることも少なくない。この症状の予防と早期改善をめざし、「イーライズ こども歯科・矯正クリニック」では、丁寧な検査を行い、小児矯正も視野に入れたアプローチに取り組んでいる。院長の高田幸太郎先生は「産前から知識を身につけるのも大切ですし、小学生の親御さんにもぜひ知っておいていただきたいです」と、保護者への啓発にも注力する。詳しい症状や年齢に応じたアプローチについて話を聞いた。
(取材日2025年1月9日)
目次
口腔機能発達不全症の治療と小児矯正で、歯だけでなく体全体の健全な発育をめざす
- Qそもそも、口腔機能発達不全症とは何ですか?
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A
▲日々のケアの方法をしっかりと教えてくれる
食べる、話す、呼吸するなど、口の基本的な機能が十分に発達していない、あるいはそれらが適切に行えない状態のことです。これを放置すると、歯並びや体・運動機能の発達に何らかの支障が出る恐れもあります。ですがお子さん自身の自覚症状が乏しく、普段の生活の中で親御さんが気づくことも困難なため、歯科医院を受診して初めて認識されるケースも少なくありません。問診や口腔内外の観察、計測器などを用いて診断を行い、規定のシートにチェックを入れて客観的に評価していきます。治療の必要性を理解してもらいにくいのがこの症状の難しいところですから、まずはお子さんの発育の問題点を理解してもらうことが、改善に向けた第一歩です。
- Q原因や年齢によってアプローチ方法は違いますか?
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A
▲院内にはキッズルームも完備
はい。口腔機能発達不全症には先天性のものと後天性のものがあり、前者では生後3ヵ月までに対応することが重要です。後者は悪習慣・悪習癖によって症状が現れるので、癖が身につく3歳くらいまでに口腔機能に偏りが出ないよう指導していきます。3歳以降に判明した場合でも、生活改善とともに口腔器官を多く使う遊びをご自宅で取り入れてもらい、楽しみながら訓練することが可能です。6歳くらいからはより詳細な診断のもと、MFT(口腔筋機能療法)を実施。当院では予防の一環として「食育」に加え、口呼吸を防ぐための「息育」、姿勢を正しく保つための「足育」をテーマに子どもの発達のサポートもしていきます。
- Q具体的にはどのようなことを行うのですか?
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A
▲バランスの良い食事は健康に欠かせない
「食育」は管理栄養士がお子さんの年齢ごとの食事指導を行い、動画による個別相談や食育イベントなどを通して適切な食べ方や栄養バランスを学ぶもの。「息育」は、口呼吸やいびきなどの問題を改善するための舌の訓練や呼吸指導です。舌の位置を整え、口周りの筋肉をトレーニングすることで、鼻呼吸を促し、飲み込みやむせの改善をめざします。そして「足育」では、正しい姿勢と体の発達のため、0歳から学童期まで理学療法士による体の状態チェックと、年齢に合わせた運動指導を行います。適切な姿勢は口腔の発育にも重要なんです。これらと併せて、適切な時期から小児矯正を行うことで、お子さんを生涯健康に育てるための道筋をつくります。
- Q小児矯正は何のために行うのですか?
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A
▲全身のバランスの取れた発育をめざす
小児矯正の目的は単なる歯並びの改善だけではなく、顔面全体の成長を促し、適切な口腔機能を獲得することです。 具体的には、鼻呼吸、咀嚼、発音といった機能の向上をめざします。 日本人は、特に目の下から上唇の間の部分の成長が遅れる傾向があり、受け口や歯並びの乱れにつながることがあります。小児矯正ではこれらの機能的な問題の改善を図ることで、健康的な顔面の発達を促し、将来的な歯の健康、そして全身の健康にもつなげます。 もちろん審美的な改善も期待できますが、それは機能的な改善が促されてこそ長期的に安定した状態につながります。 機能と見た目の両面からの、お子さんの成長のサポートこそが小児矯正の重要な役割です。
- Q小児矯正を始めるのに適切な時期はいつ頃ですか?
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A
▲一人ひとりの患者に寄り添い、丁寧な診療を心がける
小児矯正の開始時期は、お子さんの成長段階や状態によって異なりますが、当院では1期治療としては8歳から10歳頃を目安としています。この年齢は、顔の中でも特に重要な目の下から上唇の間の部分が最も成長する時期であり、この時期に適切な矯正を行うことで、より良く歯並びや顔面の発達を促すことが望めます。負担に配慮したマウスピース型装置を用いた矯正をメインに対応していますが、永久歯がそろった大人とは違い、歯が生え替わる子どもたちに対して、歯の機能を適切に引き出すようめざしながら矯正を行うには細心の注視が必要です。お子さんの生涯の健康のために、ご検討いただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは※マウスピース型装置を用いた矯正(1期)/45万円~、 ※マウスピース型装置を用いた矯正(2期)/50万円~、※部分矯正/15万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。