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河見 有恵 院長の独自取材記事

こうみ歯科クリニックEAST

(大阪市福島区/野田駅)

最終更新日:2020/04/20

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阪神本線の野田駅・大阪メトロ千日前線の野田阪神駅から徒歩3分。ショッピングモールのすぐ向かいにある「こうみ歯科クリニックEAST」は、歯科麻酔を専門とする河見有恵(こうみ・なおえ)院長による鎮静下での歯科治療を行っているクリニックだ。「歯医者が怖い人、吐き気がしてしまう人、障害や認知症などで治療が難しいとされる人に、ストレスフリーな治療を心がけています。心配せずに、鎮静下での歯科治療を受けてほしい」と話す河見院長。その真っすぐな言葉からは、患者への温かなまなざしと、鎮静下での歯科治療への情熱があふれていた。その思いについて、たっぷりと語ってもらった。
(取材日2019年9月18日)

歯科医院に恐怖心を持つ人のためのクリニックを

歯科麻酔を使用した治療を基本とするクリニックだそうですね。

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当院は歯科治療に対する恐怖心からくる拒否反応が強い患者さんや、認知症や障害があるために歯科治療が難しいと治療を断られた患者さんに、お口の健康を提供できる歯科医院を志しています。私は麻酔に関することを、歯科はもちろん、医科でも広く学んできましたので、自分の知識と技術を精一杯提供して、一人でも多くの患者さんにストレスフリーで快適な治療を受けていただきたいと思っています。歯科医院は数も多いですし、さまざまな治療を専門的に行っているクリニックも多くあります。そんな中で当院は?というと「歯医者が怖い人」「通常の歯医者での治療を断られた人」のためのクリニックだと思ってもらえたらいいと思います。

歯科麻酔を専門にされた理由はなんだったのですか?

私は父も祖父も兄も歯科医師という環境に生まれ育ったので、自分自身が「歯医者が怖い」「歯医者が嫌」という感覚はまったくなかったんですよ。ですから、「歯医者が怖い」という人の気持ちがわからなかったんです。ところが学生時代、恐怖から何度も治療を中断する患者さんを担当したんです。ちょっと治療しては中断、治療しては中断の繰り返しに、未熟だった私は不満を感じていました。その時、患者さんが「何度も中断してごめんなさい。頑張ろうとしているんだけど……」と本当に申し訳なさそうに話してくれて。その時、初めて「ああ、この人は本当に怖いんだ」「すごく頑張って治療を受けようとしているんだ」とショックを受けました。それが歯科麻酔を学ぼうと思った大きなきっかけです。

患者さんの恐怖を本当に理解した瞬間だったのですね。

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そうだと思います。「歯医者さんが苦手」という方はかなりの数いらっしゃると思います。でも、苦手とは言っていても「我慢できる」ものだと思っていたのに、そうじゃない人がいる。もう大ショックでした。そういう人にとってみれば、歯科治療を受けるのはもちろん、歯科に来ることそのものがストレスになるわけです。ひどい人になると、入ってきた瞬間からガタガタ震えていたり、吐きそうになってしまって口に器具を入れることができなくなったりする。そういう状態で治療をすることは非常に難しいです。でも、虫歯だったり歯周病だったりを放置していたら、ひどくなることはあっても治ることはありません。だったらどうすればいいか?を考慮して静脈内鎮静法を使った治療を行うことにしました。

鎮静下での治療で、恐怖とストレスのない治療をめざす

静脈内鎮静法はどういった手順で行うのですか?

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チェアに座って点滴をとり、血圧や呼吸を観察しながら麻酔を行います。全身麻酔とは違いますので、意識がなくなることはありませんし、意思表示や会話をすることも可能です。感覚としては、ふわふわしたような、うたた寝しているようなリラックスした状態です。その間に治療を終わらせてしまい、余韻が冷めたら終了です。すべての方に適応できるわけではありませんが、多くの方にとって有用だと思います。

適応できない場合とは?

現在服用しているお薬との兼ね合いや、障害をお持ちの方や認知症の症状が強く出ている方には、静脈内鎮静法ではなく、全身麻酔での歯科治療をお勧めする場合もあります。歯科麻酔を使用する一番の目的は、より安全性にこだわりながら適切な歯科治療を行うことです。そのため、まずは患者さん個人個人の状態を丁寧にカウンセリングする必要がありますし、麻酔薬の種類や量も適切に調整する必要があります。患者さん自身にも、麻酔前に食事の量や給水量など気をつけていただきたいことがありますので、いきなり鎮静するわけではなく、まずはお話を聞かせていただき、心配があれば説明します。安全性に配慮しながら安心感を持って治療を受けていただけるよう心がけています。

患者さんの反応はいかがですか?

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中には「もっと早く知りたかった」とおっしゃる方もいらっしゃいますね。恐怖を感じることがなく治療ができるのであれば、きちんと通ってくださいますし、そうすれば口腔内の状態もどんどん良くなっていくはずでしょう。これまで痛みや不快感があっても我慢されていたわけですからね。とても元気に帰っていってくださる姿を見ると、すごくうれしいなと思います。そして、歯科麻酔を専門にして良かったなと思うと同時に、鎮静下での治療があることを知らずに、恐怖の中で治療したり、治療に行けずに我慢したりしている人が一人でも少なくなるようにできたらなとも考えます。

麻酔をした状態での歯科治療という選択肢を広めたい

先生が独立し、自分で開業しようと考えたのはなぜですか?

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それまでは大学病院という組織の中で働いていたのですが、どうしても大きな組織の中では制約を感じることも多かったんです。例えば、患部を腫らして駆け込んできた人がいたとしても、さまざまな理由で受け入れることができない時があるんですよ。もちろん、意地悪でそうするわけではないのですが「これが自分のクリニックだったら、もっと融通を利かせながら治療できるのではないか」と思うようになり、独立を考えるようになりました。そこで最初は、実の兄のクリニックである「こうみ歯科」で週2回勤務をするようになりました。診療していくと、思っていた以上に鎮静下での治療に需要があることを感じましたので、より専門的な治療を行うために独立するかたちになりました。

自費診療で麻酔を行ってるクリニックもありますが、なぜ保険適応にされたのですか?

自費で治療することももちろん可能なのですが、コスト的にも患者さんに負担をかけず、治療に臨んでもらえるかと思いまして。ただでさえ歯科は怖いイメージをお持ちの方が多いと思うので、さまざまな面でなるべく治療を受けてもらいやすいように考えた結果、保険適応を選びました。また、エイジングケアについてのご相談も承っておりますので、興味があれば気軽に私やスタッフに聞いていただければと思います。

それでは最後に、先生の今後の目標を聞かせてください。

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恐怖や障害を理由に歯科治療を受けられない人を、一人でも減らすことです。「痛みをなくしたい」「不快感をなくしたい」という思いはどんな人でも同じはずです。それなのに、治療ができない。私はこれまでにそんな人たちにたくさん会ってきました。私たちは、そんな人たちの助けになれると信じています。まだまだ私たちの存在や、麻酔をした状態で歯科治療ができるということは認知されていないということを痛感する日々なので、クリニックでの診療を通して多くの方にこういった歯科治療があるんだということを広めていきたいです。そして「治療は難しい」と言われた方でも健康なお口を手に入れることをめざせるのだと証明していきたいです。

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