小児矯正はいつスタートするのか
開始時期の見極めが重要
住吉ミモザ歯科・矯正歯科
(江東区/住吉駅)
最終更新日:2024/01/12


- 自由診療
子どもの歯並びが気になっていても「乳歯のうちは様子を見よう」と考える人も多いかもしれない。それに対し、「小児期しかできない矯正もあるので早めに相談してほしい」と「住吉ミモザ歯科・矯正歯科」の田仲眞理院長は力を込める。ただし、開始時期が早ければいいとも限らないのが小児矯正の難しいところでもある。長年、小児矯正に携わってきた田仲院長ならではの矯正開始時期の見極めポイント、子どもの矯正で大切にしている点について話を聞いた。
(取材日2023年10月20日)
目次
子どもの矯正は症状ごとに適切な時期に開始することが重要。反対咬合や交叉(こうさ)咬合は早めの相談を
- Qそもそも矯正はどのような目的で行うのでしょうか。
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A
▲幼児から高齢者まで幅広く対応している同院
乱れた歯列が引き起こす弊害は少なくありません。まず、食物を噛み砕いて消化しやすくする消化器官としての口腔の機能を妨げます。歯磨きもしにくいため、虫歯(う蝕)や歯周病のリスクも上昇。明瞭に発音できない、口呼吸が習慣化し風邪をひきやすいという問題も起きやすくなります。これらを回避するために歯並びを正し、口元を機能的かつ美しく回復することが歯列矯正の目的です。特に子どもの矯正は不正が小さいうちに対応し、良い成長軌道に乗せられることがめざせるという利点があります。たった一つの不正でも放置しているうちに周囲に波及していくので注意してください。
- Q子どもの矯正はいつ頃から始めるべきでしょうか。
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A
▲長年矯正の研鑽を積んだ田仲院長が診察している
どんな症状なのかにより、矯正を始めるべきタイミングは異なります。例えば、反対咬合や噛み合わせが左右にずれている交叉(こうさ)咬合は早く始めたほうが良いとされ、乳歯の時期に矯正を始めることもあり得ます。一方、上顎前突いわゆる出っ歯はあまり早すぎても効果的ではありません。当院では混合歯列の終わり頃に開始することを検討します。ただ、同じ症状でも一人ひとり始めるべき時期は異なりますし、気づきにくい不正もあります。必要以上に早くスタートしても、お子さんに負担がかかるばかりでは意味がありません。かといってベストタイミングも逃したくないところです。
- Q子どものうちに矯正を行うメリットを教えてください。
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A
▲患者のニーズに沿った治療を提供するよう努める
例えば反対咬合など、歯列不正のタイプによっては早期に矯正をしておけば永久歯での本格的な矯正の回避につながる可能性もあります。さらに、小児期しかできない矯正もあるので「長い一生のうちで今しかしてあげられないこと」を見逃さないようにしてください。矯正は大人になってからでも、いつからでも始めることもできますが、やはり長い時間経過の中で不正が重なってしまうため、時間がかかってしまうことがあります。小児~学童期は不正の蓄積をさけられる上、成長を味方につけられます。その点はメリットといえるでしょう。
- Q子どもの矯正をする際に先生が心がけていることはありますか?
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A
▲さまざまな患者の背景に寄り添いながら診断を行う
あくまでも永久歯の段階できれいに整っているのが最終目標です。早期治療からの負担が大きいと、お子さんが「もう矯正は飽きた」と途中で嫌になることがあります。最終的な結果を出すために、負担を小さくしながら、伴走するよう心がけています。また、ライフステージの変化、例えば受験などで中断したいという希望についても、ご本人や保護者と相談しながらご本人にとっての正解を探っていくようにしています。
- Q矯正期間中に日常生活で気をつけるべき点をお聞かせください。
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A
▲明るくやわらかな雰囲気の院内
矯正装置が入ると、何もない場合と比べて虫歯のリスクが高くなります。清掃はご家庭での管理がメインで、お子さんの矯正では親御さんの仕上げ磨きも欠かせません。当院でも磨き方のコツを歯科衛生士がお伝えしていますが、わからないことがあればなんでもお尋ねいただければと思います。また、矯正の途中で来なくなってしまう方がいたら、日常生活で支障を来していないか心配になります。もし、何らかの事情で中断しなくてはいけない事情ができたならば、必ず矯正装置は歯科医院で外すようにしてください。
自由診療費用の目安
自由診療とは【小児矯正】35万円~ ※詳しくはクリニックまでお問い合わせください。
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。