下田 勝巳 院長の独自取材記事
与野本町形成外科
(さいたま市中央区/与野本町駅)
最終更新日:2026/07/16
JR埼京線与野本町駅から徒歩約6分の、閑静な住宅街にある「与野本町形成外科」。大学病院や形成外科クリニックで長年研鑽を積んだ下田勝巳院長が、2018年の開業以来、地域住民の悩みに寄り添った診療を提供している。院内には顕微鏡をはじめとする医療機器を備え、身近なクリニックでありながら専門性の高い手術に対応できる環境が整っている点も特徴だ。眼瞼下垂症や逆さまつげ、皮膚腫瘍など幅広い形成外科診療に対応し、手術を伴う治療においては、機能面だけでなく自然な仕上がりにもこだわっている。一人ひとりの悩みに向き合う診療に努め、「時間の許す限り丁寧に診ることを大切にしています」と、話す下田院長に、同院の治療内容や診療への思いを聞いた。
(取材日2026年6月23日)
形成外科の専門性を生かし、幅広い世代の悩みに対応
開業の経緯を教えてください。

大学卒業後は大学病院および関連病院で約26年にわたり形成外科診療に携わってきました。途中アメリカ留学を2年間経験しました。大学病院を離れた後は、町田市にある形成外科クリニックの院長として勤務し、系列の眼科と連携しながら、眼瞼下垂症をはじめとするさまざまな治療を行ってきました。与野本町で開業したのは、妻の生まれ育った地域だったことがきっかけです。周辺は昔ながらの落ち着いた住宅街で、当院も少し路地に入った場所にあります。そのため「こんなところに形成外科があるんですね」と、驚かれることもありますが、患者さんにとっては、安心して通院しやすい場所なのではないかと思います。
形成外科というとあまりなじみのない方も多いと思いますが、どのような時に受診すれば良いのでしょうか?
例えば、皮膚にイボのようなしこりやできものができた場合も、形成外科を受診していただきたいですね。形成外科は、病気やケガによって損なわれた機能の改善をめざすことだけでなく、できるだけ自然な状態に近づけることを大切にしている診療科です。手術の際は、術後の見た目にも配慮しながら治療を進めています。形成外科というと美容医療をイメージされる方もいらっしゃいますが、当院で扱う疾患の多くは保険診療の対象です。手術が必要と考えられる場合でも、その場で決断を求めることはありません。治療内容や術後の経過について十分にご説明した上で、ご自身に合った選択をしていただきたいと考えています。
現在はどのような患者さんが来院されていますか?

小さなお子さんから90代の方まで、幅広い年代の患者さんが来院されています。症状としては、粉瘤などの皮膚・皮下腫瘍で受診される方が多いですが、皮膚がんの手術を行うこともあります。他には、眼瞼下垂症や睫毛内反症のご相談で来院される方も多くいらっしゃいます。睫毛内反症は、いわゆる逆さまつげのことです。当院では、中学生や高校生、大学生など若い世代の患者さんが多い印象です。
見た目と機能の改善を図り、生活の質の向上をめざす
眼瞼下垂症の症状や治療法について教えてください。

眼瞼下垂症は、まぶたを持ち上げる筋肉の働きが弱くなる、伝わりにくくなることで、まぶたが下がってしまう病気です。加齢によって生じることもありますが、コンタクトレンズを長期間使用していた方にも多く見られます。症状としては、視野が狭くなったり、目が開けづらくなったりする他、肩凝りや頭痛につながることもあります。治療は手術が基本です。まぶたを持ち上げる筋肉は、加齢などによって伸びたゴムのような状態になることがあります。手術は、その伸びてしまったゴムの張りを取り戻すことをめざすようなイメージですね。余分な皮膚を切除しながら筋肉を調整し、まぶたがしっかり開く状態をめざします。当院では顕微鏡を用いて手術を行っており、局所麻酔による日帰り手術が可能です。眼瞼下垂症は見た目の問題だけでなく、日常生活の質にも大きく関わる疾患ですので、まぶたが重い、視界が狭くなったと感じる方は一度ご相談いただきたいです。
逆さまつげの治療も手術が必要なのでしょうか?
そうですね。逆さまつげも基本的に手術による治療になります。逆さまつげは、まつげが眼球に当たってしまう疾患です。まつげが眼球に触れることで、目やにが出たり、結膜炎を繰り返したりすることがあります。先天的な要因によることが多く、上まぶたと下まぶたのどちらにも起こりますが、当院では下まぶたの逆さまつげで受診される方がほとんどですね。局所麻酔による手術になるため、中学生以上の方を対象としています。また、加齢によって下まぶた全体が内側に入り込む下眼瞼内反症でも、同様の症状が現れます。下眼瞼内反症によって症状が出ている方も、手術を検討したほうが良いでしょう。
手術の際は、痛みへの配慮も大切にされているそうですね。

はい。私は子どもの頃に、麻酔をすると治りが悪くなるという理由で、麻酔をせずに処置を受けた経験があります。7針から10針ほど縫ったと思うのですが、あまりの痛みに大暴れしたことを今でも覚えています。だからこそ、自分の患者さんに同じ思いはさせたくありません。現在も小さな処置だから麻酔なしで行うという考え方もありますが、私はそうは思いません。小さな手術であっても、きちんと麻酔を行い、患者さんに安心して治療を受けていただくことが大切だと考えています。そのために麻酔薬や機材にも工夫を重ねていますので、痛みに不安のある方もぜひご相談いただきたいですね。
丁寧な説明と診療で患者一人ひとりに向き合う
現在の診療体制について教えてください。

現在は私と3人の女性スタッフで診療を行っています。それぞれ経験を積んできた方々ですので、安心して仕事を任せています。当院は女性の患者さんも多いため、スタッフのほうが相談しやすいという方もいらっしゃるようです。私には直接話しにくいことでも、スタッフを通じて患者さんのお気持ちやご要望が伝わってくることがあります。そうした声も大切にしながら、診療を行っています。また、設備面では、開業当初から大学病院勤務時代と同等のレベルで診療や手術を行うことをめざして、顕微鏡などの機器をそろえてきました。できるだけ当院で診療から処置まで完結できる体制を整えることで、患者さんに安心して通っていただきたいと考えています。もちろん、当院での対応が難しい疾患や、専門的な治療が必要な場合は、適切な医療機関をご紹介しています。
日々の診療で大切にしていることは何ですか?
丁寧に診ること、そして丁寧にお話しすることですね。患者さんは何かしらの不安や悩みを抱えて来院されていますので、ご相談いただいたことに対しては、できるだけ何らかの答えをお返ししたいと考えています。できる範囲で、患者さんが思っているよりもいい状態に持っていきたいというのが、私の思いです。積極的な治療を行わないほうが良い場合もありますが、そのような時は、その理由も含めてきちんとお伝えするようにしています。曖昧なまま終わらせるのではなく、形成外科の専門家としてわかりやすく適切なアドバイスをすることが大切だと思っています。治療が必要かどうか迷っている方や、セカンドオピニオンをご希望の方も含めて、まずは気軽にご相談いただきたいですね。
今後の展望について教えてください。

今後も、これまで通ってくださっている患者さんを大切にしながら、一人ひとりに丁寧に向き合う診療を続けていきたいと思っています。当院では手術が必要と考えられる場合も、実際の症例写真をご覧いただきながら治療内容を丁寧にご説明し、ご納得いただいた上で治療を進めています。その場で手術の決断をお願いすることはありません。また、私のポリシーとして、手術後はできるだけ自然な仕上がりになるよう心がけています。私自身が納得できる技術を提供できる限りは、地域の皆さんのお役に立つクリニックでありたいですね。気になることがあれば、まずはお気軽にご相談いただければと思います。

