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松田 友和 院長の独自取材記事

糖尿病内科まつだクリニック

(神戸市西区/明石駅)

最終更新日:2022/07/14

松田友和院長 糖尿病内科まつだクリニック main

神姫バス・王塚台7丁目停留所からすぐの場所にある「糖尿病内科まつだクリニック」。院長の松田友和先生が2018年に開業し、2022年4月に現在の名前に生まれ変わった。清潔感あふれるゆったりとした院内からは「来院された方がほっとする空間をつくりたい」という院長の想いが垣間見える。神戸大学医学部にて、糖尿病の研究と診療に長く従事した後、「糖尿病を持つ人をより近い距離で支援する」という使命感のもと、自身の恩師や糖尿病看護の知識を持った看護師、臨床検査技師など、心強いスタッフとともに、チームで療養支援を提供する糖尿病専科クリニックの開業を決めた。「患者やスタッフも含めて、当院に関わる全員の人生を豊かにしたい」と語る松田院長に、糖尿病診療に対する思いや、今後の展望について話を聞いた。

(取材日2022年6月3日)

長年の研究を経て感じた糖尿病専門医療機関の必要性

まずは開業に至る経緯について教えてください。

松田友和院長 糖尿病内科まつだクリニック1

私は神戸大学で長く糖尿病の診療と研究に携わっていました。その中で徐々に、成果を患者さんにフィードバックしたいと思うようになって。臨床にシフトするなら、どういう診療をしたいかを再考しました。糖尿病は、医師が一人で患者さんの薬を決めるわけではなく、それぞれの方が抱える悩みや、社会的背景、日々思っていることをしっかり把握した上で対処する必要があります。そしてそれらは刻々と変わっていくもの。そのため治療というよりも、支援が大事だと考えました。また、糖尿病は医者だけでなく、看護師、臨床検査技師、栄養士など、チームの力が必要です。大きな病院に所属して一部として動くよりも、糖尿病を持つ人たちとより近い距離で、理想のチームをつくり上げながら、自分のイメージすることを実行できるサイズの医療機関がいいと思い、開業を決めました。

こちらの地域を選ばれた理由はありますか?

私は神戸大学にいた20代の頃からずっと、この明石の地域で診療を続けていたんです。この辺りに糖尿病専門の医療機関が少ないことは当時からよく把握していました。だからこそ自分が持っているノウハウを、この地域の人に役立てられるのではないか、地域医療に貢献できるんじゃないかと考えたんです。「糖尿病を専門で診る医療機関」というものをやってみたいと思って始めたのが、2018年に開院した前身の「糖尿病内科かいせいクリニック」です。

クリニックという形態ならではのメリットはありますか?

松田友和院長 糖尿病内科まつだクリニック2

大きな病院と異なるのは、教育入院できる施設がない点です。しかしその分、クリニックには頻繁に通っていただくことができます。生活を送る中で、来られるタイミングで外来に来ていただければ問題がないので、当院で教育入院が必要になる状況は少ないです。どれだけ血糖値が高くても、歩いて来られる方は外来でインスリンの導入もできます。「入院しないと対処できない」と判断するのではなく、通院で患者さんの日常生活をできるだけ維持したまま、血糖値や体調を整えることを実現したいと思っています。今後はこのように、大きな病院は入院患者を中心に診て、糖尿病のような病気は、地域の外来で診ていく流れになっていくかもしれません。

糖尿病専門の医療チームで「療養支援」を実現

このクリニックならではの診療体制についてお聞かせください。

松田友和院長 糖尿病内科まつだクリニック3

当院では、患者さんの人生をより豊かにすることをめざした療養支援体制をとっています。糖尿病は生活習慣病の一つといわれますが、糖尿病になるかどうかの最も重要な要素は体質です。そのためまず、体質の影響かどれくらいあるのか、生活習慣の影響がどれくらいあるのか。そして、一番大事にしているのが強制しないこと。いろんなことを我慢して血糖値を整えても、その人生が豊かなのかと考えると疑問ですよね。病状に応じ「今はやめておきましょう」と伝えることはありますが、食事を楽しむことも大事ですので、基本的に我慢や強制はしたくないと思っています。あくまで「こうしたい」というご自身の意思を尊重し、モチベーションを上げていきたい。糖尿病診療に求められているのは単なる治療だけでなく、刻々と変わるその人の背景や状況を察知し、チームで生活を支援する体制だと考えています。

どのような治療を行っていますか?

糖尿病において足の健康管理は非常に大切ですから、フットケアの専門の知識を持ったスタッフによる施術を提供しており、ありがたいことに数ヵ月先まで予約が埋まっている状況です。あと、糖尿病で当院に通う患者さんの中で、禁煙したい方を対象にした禁煙治療を専門に行う外来も開設しています。糖尿病を持つ人が禁煙すると血糖値が悪くなることがあるのですが、当院で禁煙に取り組むことによって、そうしたデメリットにも対応できます。先々の健康を考えると、禁煙はやはり大事ですから、禁煙による一時的なデメリットを心配して諦めることがないよう、こうした外来を設けています。糖尿病診療をメインでやりつつ、付随する課題も解消する。そうして糖尿病に関わることは、できるだけ当院で完結させたいという考えです。

スタッフも含めたチームで、患者さんを支援されているのですね。

松田友和院長 糖尿病内科まつだクリニック4

療養支援にはチームの力が欠かせません。そのため、スタッフの質にも自信があります。神戸大学の副学長で、私を糖尿病の世界に導いた恩師の木戸先生に診療に来ていただいたり、それぞれが日本看護協会認定の糖尿病看護認定看護師の資格や糖尿病療養指導の専門知識を持っていたりと、当院に在籍するのは糖尿病に関してトレーニングを受けたスタッフばかりです。また、医師もスタッフも、患者さんとのコミュニケーションを大事にしていて。例えば初診の場合、まず看護師と面談してもらいます。その後私と検査や診察をし、最後にまた看護師と話す。2回目以降は必要に応じてになりますが「血糖値が急に上がった」など、悩みを訴える方を見逃さないような仕組みになっています。スタッフ全員が同じ視点で患者さんと対峙できるよう、コミュニケーションは重視していますね。

クリニックに関わるすべての人の人生を豊かにしたい

今後、どのようなクリニックにしていきたいですか?

松田友和院長 糖尿病内科まつだクリニック5

時々来院される方から「ここに来るとほっとする」といううれしいお声をいただくのですが、それが私たちのめざすところです。糖尿病は、ほかの病気と違うんですよね。糖尿病を患っている方のほとんどは、それぞれ社会で役割を担いながら普通に生活している。それなのに、わざわざ月に1回、2ヵ月に1回病院に行かなくちゃいけない。元気なのに病院に行くのが嫌だなと思っている方もいるのは当然です。でもそういう考えではなく、メンテナンスという感覚で「あそこに行くとちょっとほっとするよね」というような場所をつくっていきたい。糖尿病は一生付き合っていく必要があり、心理面の負担も大きいですから。まだまだ成長過程ですが、専門クリニックとしてその負担を軽減できるのが理想ですね。

先生ご自身のこれからの展望はありますか?

まずは糖尿病を持つ人々の人生を豊かにし、元気に長生きできる支援をすること。それと同時にスタッフの人生も、当院で働くことで豊かにしたい。言うなれば、当院に関わる人たち全員の人生を豊かにしたいというのが、当初からの理念です。今スタッフのレベルは非常に高く、大きな医療機関に負けないくらいだと思いますが、個々の力をもっと発揮できるように体制を整えたいですね。当院は医師が主役というより、スタッフが主役。患者さんが、医師に会いにくるのではなく、スタッフに会いにくるというのが一つの最終目標だと思っています。どうしても医師が目立ってしまうところがありますが、私はあくまで黒子。スタッフがもっと輝ける環境にしていきたいですね。

最後に読者へメッセージをお願いします。

松田友和院長 糖尿病内科まつだクリニック6

学会などでも問題になっているようですが、糖尿病という言葉には偏見があるといわれています。糖尿病だと出世できない、入社時に不利になるなどの負のイメージのせいで、糖尿病であることを隠す方も多いです。だけど、糖尿病はあくまで体質。そんな自分のことを「病気だ」と思っていろんな制限をかけるより、いかに豊かな人生を選んでいくかという、前向きな方向で考えていただきたいのです。血糖値が上がりやすい体質だからこそ、人より健康を意識でき、むしろ元気で長生きできるケースは多数あります。だから自分を責めるのではなく、ポジティブに人生を歩めるようなお手伝いがしたいです。糖尿病を持つ方がご自身の体とうまく付き合っていきながら、より豊かな人生につながる支援をしたいと思っています。

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