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長引く咳の症状には要注意
呼吸器専門クリニックにぜひ受診を

ふかさわ呼吸器・消化器内科クリニック

(鎌倉市/湘南深沢駅)

最終更新日:2025/02/03

ふかさわ呼吸器・消化器内科クリニック 長引く咳の症状には要注意 呼吸器専門クリニックにぜひ受診を ふかさわ呼吸器・消化器内科クリニック 長引く咳の症状には要注意 呼吸器専門クリニックにぜひ受診を
  • 保険診療

年齢・性別問わず誰もが日常的に発している「咳」。咳には気道に入った異物を除去し、吸い込んだ粒子から肺を守る役割もある。喉のいがらっぽさを解消したり、声を出しやすくしたりするためにする咳もあるので、一概に病気とは言いきれないが、長く続く咳には注意が必要だ。日本呼吸器学会呼吸器専門医で、湘南鎌倉総合病院の呼吸器内科医長を務めた蛸井浩行(たこい・ひろゆき)院長が診療する「ふかさわ呼吸器・消化器内科クリニック」では、咳の症状で来院する患者へ積極的に専門的な検査を行い、診断、丁寧な治療とアドバイスを提供。老若男女誰もが普通にしている咳だが、それが実は重病のサインということもある。咳にどのようなリスクがあり、呼吸器専門クリニックでいかなる検査を経て、どんな治療が行われるのか、蛸井院長に詳しく話を聞いた。

(取材日2025年1月15日)

長引く咳には要注意。喘息や肺炎などの呼吸器疾患は専門のクリニックへ相談を

Q咳が長引くのはどのような原因が考えられるのでしょうか。
A
ふかさわ呼吸器・消化器内科クリニック 呼吸器内科のエキスパートである蛸井院長

▲呼吸器内科のエキスパートである蛸井院長

普通の風邪でも3週間程度ならば続くことはあります。それ以上続くものを医学的には遷延性咳嗽(せんえんせいがいそう)と呼ぶのですが、主な原因は喘息や咳喘息、肺炎、逆流性食道炎、アトピー性咳嗽、マイコプラズマ感染症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などが考えられます。喫煙者の場合は肺がんの疑いもありますし、2週間以上の発熱が伴うような場合は、結核の恐れもあります。命に関わる病気が隠れている可能性も大いにありますので、咳が長引く場合は呼吸器専門クリニックへ行き、適切な診断を受けることをお勧めします。

Q咳症状で来院した方にはどのような検査を行うのですか?
A
ふかさわ呼吸器・消化器内科クリニック 大学病院とも連携し、高水準の医療サービスを提供する

▲大学病院とも連携し、高水準の医療サービスを提供する

胸部のエックス線撮影と呼気中の一酸化窒素計測を積極的に行います。まず写真に肺がんや肺炎などの患部が写っていないかを確認します。写真に写らず咳の症状が出る病気で多いものは喘息です。一酸化窒素の計測は、喘息か否か、あるいは喘息の場合のタイプを見極めるために行います。それと肺活量の計測も。この数値も診断の目安になります。しっかりと息を吐くことができず、数値があまり上がってこない患者さんはCOPDを疑います。もちろん検査は重要な役割を担っていますが、咳の原因を探る上で非常に重視しているのは問診です。アレルギーや咳の出る状況、ご家族の体質など数値では測れないポイントを幅広く伺います。

Qそうした咳の症状に対してどのような治療を行いますか?
A
ふかさわ呼吸器・消化器内科クリニック 一般内科や生活習慣病など幅広い診療を提供し、地域医療を支える

▲一般内科や生活習慣病など幅広い診療を提供し、地域医療を支える

吸入ステロイド薬の処方が中心となります。重要なポイントは「吸入ステロイドが効くか否か」です。検査の数値が高くても、吸入ステロイド薬で症状が改善しない場合は、違う病気の可能性がありますし、数値が低くても症状の改善が見込める場合は、継続使用していただいて構いません。そこで特に気を配っているのは、吸入薬の使用法です。きちんと扱わなければ、全然薬を吸えていない場合もあるのです。なので、患者さんと一緒に実際にダミーの吸入薬を使って指導を行います。そしてもう一つ大切なのは、薬の選び方。症状はもちろん、生活習慣やお仕事に合わせて、支障が出ないような吸入薬を処方することを心がけています。

Qマイコプラズマ肺炎やCOPDも流行していると聞きます。
A
ふかさわ呼吸器・消化器内科クリニック 喘息は子どもだけでなく、大人にも発症する症状

▲喘息は子どもだけでなく、大人にも発症する症状

まずマイコプラズマ肺炎は夏から秋にかけて大流行しましたね。以前はオリンピック開催年に蔓延することが多く「オリンピック病」と呼ばれたのですが、治療薬の開発が進み、その周期は崩れました。一方COPDは、長年の喫煙などのせいで肺胞が破壊され、肺が空洞だらけになってしまう病気です。日本では500万人の患者さんがいると推計されています。咳以外に、息苦しかったり、動くと息切れがしたりという症状があります。中高年の方に多く、単に「年齢のせい」と思って放置しておくと進行しますので、心当たりのある方はぜひ受診してください。

Q咳症状のある場合、定期的に受診する必要がありますか?
A
ふかさわ呼吸器・消化器内科クリニック マウスピースをくわえて深呼吸をするだけで測定が可能

▲マウスピースをくわえて深呼吸をするだけで測定が可能

最初の吸入薬は「ひとまず2週間使ってみてください」とお話ししています。私は咳の症状を火事に例えて説明しています。皆さんの気管支は常に炎症を起こしてくすぶっている状態なんです。ボワーッとは燃えないけれど、常にうっすら煙が立っている。そこに風邪をひいたとか、ストレスがかかったとか季節の変化といったことが火種となることで、ドッと炎の勢いが強くなってしまう。そのタイミングが咳症状なんです、と。小さな火事なら一度の吸入で症状が落ち着くかもしれませんが、くすぶっている性質や体質まで変わるわけではないので、できれば良くなった後も吸引を続けて“防火”をしていくのがお勧めですね。

ドクターからのメッセージ

蛸井 浩行院長

「たかが咳だから」と軽視される方も少なくない症状だと思いますが、咳が長引く場合は、ぜひ呼吸器専門のクリニックを受診してください。きちんと検査・診断をし、症状を軽減してより快適に生活が送れるお手伝いをします。また咳が重病のサインの場合もあります。肺がんや間質性肺炎であっても「たかが咳」との違いに自覚症状はなく、検査しないとわからないことがほとんどです。そうした場合は、地域の病院との連携もしっかり行います。特に以前勤務していた湘南鎌倉総合病院は、開業後も引き続き診察を行っているため、経過も含めた周到な診療を提供できます。少しでも咳が気になる際には、すぐに受診を検討してみてください。

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