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多胡 親孝 院長の独自取材記事

TAGOデンタルクリニック

(戸田市/西川口駅)

最終更新日:2020/04/01

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西川口駅から徒歩約10分、バス停留所からもすぐの「TAGOデンタルクリニック」。2018年3月の開業で、建物の新しさだけでなく行き届いた衛生管理に、安心感と居心地の良さへの配慮を感じさせる。「先入観を持たず、常にニュートラルでいたい」と話す多胡親孝(たご・ちかたか)院長は、長年の経験や勘よりも、科学的なデータに基づいた診断を大切にしている。専門に特化する歯科医院も増えている中で、同院ではすべての治療を手がける「総合的な」診療にこだわる。また、部分的な問題と思われがちな虫歯などの症状でも、骨格の動きまで詳細に分析した上で治療を行うという。その理由など、常に10年、20年先まで見据えて患者の健康を考える多胡院長が、治療にかける熱い思いをたっぷりと語ってくれた。
(取材日2018年7月20日)

「総合的な」歯科治療で患者の健康に貢献したい

開業に際しての経緯や思いをお聞かせください。

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噛み合わせを重視した診療に15年近く携わり、子どもに対する歯科医院の役割の大切さを感じています。歯や骨格が作られていく幼少期から歯科医師が適切な介入をすれば、口の中のトラブルが起こりにくい健康的な噛み合わせを形成していくことができます。自分の年齢を考えると、私が歯科医師として治療にあたれるのはあと20年くらいですが、20年というと、ちょうど赤ちゃんが大人になるくらいの期間です。乳歯の頃から大人になるまで長く携わって、良い噛み合わせのお子さんたちの育成に貢献したい。そのためには今やらなくてはと思い、ファミリー層も多いこの地に開業を決めました。歯科医師としての私の師匠が話していた「歯科医師免許を与えられるということは、国から患者さんの健康を守ることを託されているんだ」という言葉にとても共感しました。だから、歯科で地域の役に立つことが私のテーマですね。

内装で特にこだわった点はありますか?

開業にあたっては、幅広い年代やニーズに対応できる歯科医院にしたいと思いました。車いすやベビーカーをひいて来る方の診療もちろん、診療室はプライバシーに配慮した設計になっています。こだわったのは、徹底した衛生管理とそれを患者さんご自身の目で確かめていただける消毒室です。消毒から滅菌までの様子が見えるガラス張りで、毎朝滅菌の確認をしたテスターも掲示しています。口に出さなくても衛生面を気にする患者さんもいらっしゃると思うので、「見える化」することでそういったニーズにも応えたいと思っています。また、地域がらお子さん連れの方も多いので、安心して来ていただけるようおむつ交換台を設置していますし、ベビーカーのまま診療室にもお入りいただけます。これは歯科衛生士でもある妻の提案でした。女性目線だからこその意見は貴重ですね。

開業されて4ヵ月半。どういった患者さんが多いですか?

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当院では虫歯、歯周病、入れ歯、噛み合わせ、インプラント、矯正、審美など総合的に診療していますので、患者さんの主訴はさまざまです。ありがたいことに、地域の幅広い年齢層の方に来ていただいています。最近は、専門に特化した歯科医院も増えていますが、私たちはすべての治療を手がける「総合的な」クリニックであることにこだわっています。当院では、患者さんが不調を訴える部分だけでなく、口全体の機能を診て根本的な原因を探ります。例えば虫歯の場合、その歯の治療だけをしても同じ場所に再発することがありますが、それは根本的な原因が解決されていないからなのです。局所的でなく、口の中を総合的に診断、治療することが、長い目で見ると大切です。インプラントも矯正も治療の方法の一つ。きちんとした診断をもとに、治療の選択肢を提示し選んでいただきたいと思っています。

科学的で客観的な検査に基づく診断が大切

診療をする上で心がけていることを教えてください。

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診断をきちんとつけることです。精度の高い診断の上に治療が成り立つと考えています。歯や歯茎は常に動いている口の中のパーツの一つですから、顎などの骨格やその動きまで数値化して分析し、はじめてわかることがあるのです。ですので、ただ虫歯を治すのではなく、虫歯になった原因がどこにあるのかを口全体を診る中で判断し、その根本原因を治すことに注力しています。先入観を持たず、ニュートラルな目できちんと診断したいと思っています。それは患者さんへの対応も同じ。短時間の治療で済ませたい、痛みが苦手、麻酔が嫌いなど、人それぞれにニーズがありますから、こうと決めつけずに、考えうる選択肢を提示して納得して選んでいただきたいですね。自分だったらどういう先生に治療してもらいたいのか、を意識するようにしています。

特に力を入れている治療について教えてください。

噛み合わせです。噛み合わせとは、口を閉じた時に上の歯と下の歯が接触している状態のことをいいます。さまざまな不調の根本に噛み合わせの悪さが関係しているといわれていますが、特に噛み合った時の顎の位置が重要になります。噛み合わせは一つのジャンルではなく、結局すべての歯科治療は良い噛み合わせをつくるための治療だと私は考えています。骨格には個性がありますから、その個性に合わせて噛み合わせを調整します。

客観的な診断のために、何か特別な設備はありますか?

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石膏模型で歯型を採り調べることは一般的ですが、当院ではさらに、実際の顎の動きを測定できる運動装置を利用し、そこで得たデータをもとに咬合器で動きを再現し、問題がないか確認をします。他にも、エックス線や歯科用CTなどの画像と組み合わせて、実際に動いている状態も診ます。そうすることで理想的な噛み合わせが、客観的なデータをもとに導き出されます。また、近年問題となっている歯ぎしりについての検査も行います。こうして得られた詳細な検査データに基づいて総合的に診断を行います。そしてこれらのデータは、歯科衛生士や、義歯や補綴物を作る歯科技工士とも共有します。皆が同じデータを共有することで適切な治療ができるのです。

白くてきれいな歯はもちろん、口としての機能を重視

噛み合わせに注目したきっかけは何でしたか?

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歯学部の学生だった頃に、噛み合わせを専門にされている先生方の集まりに出席したんです。その当時はまだ今ほどは注目されている分野ではなく、重視しておられない先生も多かったように思います。でも私は、非常に科学的で説得力があると感じ、「これからの歯科医療だ!」と興味を持ったのが始まりですね。開業まで長年勤めた歯科医院では噛み合わせ治療について多くを学びました。さらに働きながら神奈川歯科大学の社会人大学院で歯ぎしりの研究をし、論文も発表しています。大学院で研究をした経験は、歯科医師としてのものの見方を大きく変えてくれましたね。客観的で科学的な目線をもって診療にあたり、先入観を持たずニュートラルでいることの大切さを教えられました。

そもそも、なぜ歯科医師をめざしたのですか?

自分自身が身をもって歯科治療のありがたさを感じたのがきっかけです。高校生の時に走り高跳びで失敗して、バーで顔面を殴打したんです。歯が折れて神経まで出ていて……痛くてとてもまっすぐ歩けるような状態ではありませんでした。それを治療してもらったことで、こんな仕事もあるのだと思ったんです。それまでは歯医者に通ったこともほとんどなく、親もまったく違う職業でしたから考えたこともありませんでした。やりたいことをさせてもらっているので、親には感謝しています。ジャンルが違うからこそ父の仕事から学ぶこともありますね。

読者へのメッセージと、今後の展望をお願いします。

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骨格や噛み合わせの形成は遺伝も関わりますが、生活習慣なども含めた環境も影響を及ぼします。うまく歯が生えて良い噛み合わせになるよう、ぜひ乳歯の頃から親御さんに一緒に歯科医院へ連れて行ってあげてほしいですね。大人の場合も、骨格の個性に合った治療を施すことで、理想的な噛み合わせに近づけ、本来の機能を回復させていくことができます。「歯」単位で考えると白くてきれいなのが理想だと思いますが、「口」と考えると話す、食べるといった機能がとても重要です。歯の白さなどと違い、機能は目に見えにくい部分ですが、細かいことまで分析することで客観的なデータとして見えてきます。患者さん自身では見えない「機能」の部分を見える形で提示し、解決していくのが歯科医療の務めだと思っています。私としての展望は、できる限り長く臨床で治療にあたることですね。何よりこの仕事が好きなんです。

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