全国のドクター9,096人の想いを取材
クリニック・病院 158,815件の情報を掲載(2024年3月28日現在)

  1. TOP
  2. 広島県
  3. 広島市佐伯区
  4. 広電五日市駅
  5. やまね眼科
  6. 山根 健 院長

山根 健 院長の独自取材記事

やまね眼科

(広島市佐伯区/広電五日市駅)

最終更新日:2021/10/12

山根健院長 やまね眼科 main

JR五日市駅および広電五日市駅南口から徒歩2分という好立地にある「やまね眼科」。院長の山根健先生は、広島大学病院、県立広島病院をはじめとする病院で20年以上にわたり網膜疾患の治療を専門的に手がけてきた、いわば網膜のスペシャリストである。開業にあたり大学病院と同等の先進的な医療機器を多数導入し、眼科一般治療から網膜剥離や加齢性黄斑変性症といった網膜疾患、白内障や硝子体の日帰り手術、コンタクトレンズの処方まで、幅広い眼科診療を実践している。わかりやすい説明と丁寧な診療をモットーとする医療を地域に提供していきたいと語る山根院長に、いろいろと話を聞いた。

(取材日2020年7月20日)

網膜のスペシャリストとして大学病院レベルの医療を

眼科の医師をめざしたきっかけと開業までの経緯を教えてください。

山根健院長 やまね眼科1

人間は情報の9割を視覚から得ていると言われています。眼科はそれだけ患者さんの生活に直結した重要な分野であることと、内科や外科とは違って単独の臓器を独立して専門的に治療できるところに惹かれて、眼科を専門分野に選びました。大学卒業後は県立広島病院で全般的な眼科診療の基本を学び、その後勤務した病院では網膜疾患を専門的に診療してきました。自分はここが地元で、隣のビルでは父が歯科医院を開業しています。現在は若い先生に任せて診察はしていませんが、父は「仕事が趣味」という人で、75歳まで朝4時50分に起きて7時から診察していました。自分は眼科という別の道に進みましたが、仕事に対する姿勢は父から学んだところも大きいですね。

専門にされている網膜疾患の治療にはどのような特徴がありますか?

山根健院長 やまね眼科2

網膜というのは眼球の奥にある、カメラならフィルムにあたる部分なのですが、網膜剥離、加齢性黄斑変性症、糖尿病網膜症など、投薬よりも手術で治療する疾患が多いことが特徴です。開業にあたり、網膜の治療でできないことはないようにしたいと思い、大学病院と同等の高性能な医療機器をそろえました。加齢性黄斑変性症に対する光線力学的療法の機械を置いているクリニックは少ないのではないかと思います。また、網膜の治療を専門としている先生自体もこの近くには少ないため、多くの患者さんに知っていただけたらいいですね。白内障や硝子体も含めて手術はすべて日帰りで行っていますが、入院を希望される患者さんには、連携する病院に入院していただくことも可能です。

患者さんはどのような方が多いのでしょうか。

この辺りは古くからの住宅地なので、小さなお子さんから高齢者までと年齢層は幅広いですね。やはり近所に住まわれている方が多く、父の歯科医院に長年通っていた方が来院されて「健ちゃん大きくなったね〜」などと言われたりすることもあります(笑)。症状の傾向としては、ここ最近子どもの近視が進んでいるように感じます。新型コロナウイルス感染症の影響で、休校や外出自粛でテレビやスマートフォンを見る時間が長くなったせいかもしれないですね。ただ、それに合わせてすぐに眼鏡を作り直したりするのではなく、元の生活に戻ってからどうなるか、様子を見るようにしています。あとはやはり加齢性黄斑変性症など高齢者に多い病気も増えてきていますね。

患者の希望を理解し納得できる治療を心がける

開業にあたりクリニックのロゴや設計でこだわったところはありますか?

山根健院長 やまね眼科3

ロゴは山根の頭文字のYと、希望を感じさせる若葉の芽、さらに顔の目鼻という3つを表しています。結構深い意味があるんです(笑)。それとの関連もあるのか、設計士さんが院内の色を統一したいということで、グリーンをイメージカラーに使い、落ち着いた感じの内装にしていただきました。リラックスできる空間にしたかったので、天井を少し高くしてもらい、待合室は椅子の間をできるだけ広く取りました。現在は新型コロナウイルス感染症の影響でおもちゃを片付けてありますが、キッズスペースも作ってあります。あと個人的にペットの飼育が好きなこともあり、熱帯魚の水槽を設置しました。診察を待つ間のちょっとした時間つぶしや気晴らしになっているようです。ちなみに家では犬、メダカ、鳥、トカゲも飼っていて、プライベートの時間はその世話をしています。

診察においてはどのようなことを心がけていますか?

山根健院長 やまね眼科4

大切にしているのは治療を諦めないことと、急患を断らないことです。外傷や網膜剥離は処置が遅れると視力の回復に影響が出ることがあるので、その日のうちに緊急で手術することもあります。一般的な診療においては、患者さんの話をよく聞いて何を希望されているかを理解し、こちらから治療方法を押しつけたりしないように気をつけています。具体的には写真なども活用してできるだけわかりやすく説明し、病状を理解してもらった上で治療を進めます。勤務医時代はすでに診断のついた患者さんに対して手術を行う立場でしたが、開業後は初めて眼科を受診する患者さんを診察するという違いもあります。そのため専門外の疾患であることも多く、新たに勉強することも増えました。現在も講習会などはできるだけ出席し、大学病院時代の先輩や後輩の先生との情報交換も頻繁に行っています。

手術の患者さんは緊張や不安を感じていると思いますが、リラックスできる対応などはしていますか?

手術に対する恐怖心や不安感を和らげるため、小児歯科などで使用されている低濃度笑気ガス麻酔を導入しました。この春から希望される方向けに使用を開始しましたが、眼科で導入しているところはまだ数少ないと思います。眼科では従来の麻酔との相性が良くないとされていましたが、安心して使える方法が見つかったので、これから導入する眼科が増えていくと思います。

網膜の病気は早期の発見と適切な治療が重要

スタッフとの連携で心がけていることはありますか?

山根健院長 やまね眼科5

スタッフにはずっと話しかけていますね。少なくとも僕自身ではスタッフと仲が良いと思っています(笑)。新型コロナウイルス感染症の流行前は、ミーティングを兼ねて毎日全員一緒に院内で昼食を食べていました。ミーティングとして集まるのは週に2回だけにして、ふだんは昼食を取りながら情報のやりとりをしていました。副院長は大学病院時代の後輩で、一緒に診療していた先生です。僕よりしっかりしているので頼りにしています(笑)。看護師も視能訓練士も受付スタッフも、皆優しい性格で仕事ぶりも良く、僕からあれこれ言うようなことはありません。

目の健康を守るために気をつけたほうが良いことはありますか?

山根健院長 やまね眼科6

子どもがスマートフォンなど近くを見過ぎるのはあまり良いことではありませんし、それが子どもの近視が増えていることに影響していると考えられて今す。また、屋外で遊ばなくなったことも一因だと言われています。近視は眼球が前後に伸びることで起こるのですが、紫外線の中に眼球の伸びを抑える波長があり、その光を浴びることで近視の進行を抑制できることがわかってきました。ただ、研究途中のことでもあり、確かなデータがなかなか出てこないんです。現代では近視の方が増え続けていて、近視が強過ぎると緑内障や網膜剥離などのリスクが高まりますから、子どもの頃から近視が進行しないように心がけることは有意義だと思います。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

わかりやすい説明と丁寧な診察をすることで、来院したすべての患者さんに笑顔で帰っていただけるような医療を提供していきたいですね。その一方で、スタッフにとっても働きやすいクリニックにしたいと思っています。そのことが患者さんのためにも良い結果をもたらすのではないかと思います。自分の専門である網膜の病気は、悪化すると失明につながることもあるので、早期に発見し適切な治療をすることが重要です。目のことで何か気になることがあれば、なんでも気軽にご相談ください。

Access