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許 聖服 院長の独自取材記事

うらさと内科ハートクリニック

(名古屋市緑区/本星崎駅)

最終更新日:2021/10/12

許聖服院長 うらさと内科ハートクリニック main

2018年7月に、本星崎駅から徒歩10分ほどの場所に開業した「うらさと内科ハートクリニック」。生活習慣病から花粉症などのアレルギー症状まで、内科全般を幅広く診察すると同時に、院長の許聖服(きょせいふく)先生の専門である循環器内科も診察するクリニックだ。許院長は日本循環器学会循環器専門医や日本内科学会総合内科専門医として、深い専門知識を持ちながら、患者一人ひとりに向き合い、コミュニケーションを大切にする診療を心がけているという。そんな許先生に開業の経緯や、診察のこだわり、モットーなどについて話を聞いた。

(取材日2018年8月8日)

専門的な知識と経験で地域の健康を守りたい

医師をめざしたきっかけを教えてください。

許聖服院長 うらさと内科ハートクリニック1

実は幼い頃は決して体が強いほうではなく、病気やけがをして病院に行く機会が多かったんです。そこで診察してくれた小児科の医師が優しく、人当たりが良い先生で、幼心にその先生への憧れを持ったことがきっかけで、進学の際には迷わず医学部を選びました。当初は小児科の医師になることを考えていたのですが、研修医になって医療の現場に出た時に、心臓病を治療する循環器内科に興味を持ちました。心臓病の治療は生死をさまようほど重症な患者さんをその場で診断しますのでスピード感が求められます。加えて、心臓の病気は特に不安を感じている患者さんも多いので、その方の気持ちに寄り添い、治療を通じて不安を取り除けるよう日々知識と技術向上に努めました。

開業に至った経緯を教えてください。

この地で長年診療されてきた山口クリニックの山口院長との出会いがきっかけで開業に至りました。それまでは大学病院や総合病院の循環器内科に長く勤務し、循環器内科の中でも特に不整脈治療を専門に診察していました。総合病院など設備に恵まれた環境で不整脈のカテーテル治療や心臓のペースメーカー治療を行い、専門に特化した分野でやりがいを感じていましたが、自分が医師をめざした原点は「地域のかかりつけ小児科の先生」の姿でしたので開業医は自分が憧れた医師像の一つでもありました。山口先生は高齢になられた今でも、現役で診察もされていますが、将来的にも長く地域の健康を支えてきたこのクリニックを良い形で存続させたいと希望しており、その思いに共感してクリニックを受け継ぐ形で開業することにしました。

地域に根差したクリニックを受け継ぐ形で開業されたんですね。内装は全面改装したと聞いています。

許聖服院長 うらさと内科ハートクリニック2

そうですね。山口先生は患者さんのことを第一に考える医師で、もちろん医師にとって当たり前のこととはいえ、長年それを実践されたのは素晴らしいことだと尊敬しています。地域の健康を支えてきた山口先生の思いも一緒に受け継ぐ気持ちでクリニックを継承しました。外構は駐車場の勾配をなだらかにした上広く取り、内装はすべて改装しました。車いすの方でも入りやすいように待合室の配置を変え、清潔感にこだわった広々としたトイレを2つ、車いす用と女性用を用意しました。患者さんに少しでも明るい気持ちになってほしいという思いから待合室は木目を基調とした温かみのあるデザインにしています。診察室は青と緑をキーカラーとして、患者さんが落ち着いて安らげる環境づくりをめざしました。安らぎを感じていただくために音響と香りにも配慮しました。

話しやすい環境とコミュニケーションを大切にした診療

診察の際のこだわりや、心がけていることがあれば教えてください。

許聖服院長 うらさと内科ハートクリニック3

丁寧なコミュニケーションを心がけています。心臓は本来強い臓器といわれていますが、一つしかない大切な臓器です。高血圧や糖尿病、高コレステロールなどの生活習慣病をそのまま放っておけばその先には重い心臓病につながる可能性もあります。高血圧などの生活習慣病は自覚症状がない場合も多く、「今は何の症状もないのに、薬を飲む必要があるのか?」という思いを持っている患者さんもいらっしゃいます。なぜ治療する必要があるのか、生活習慣病がどのように心臓病につながるのか、患者さんが納得するまで説明するようにしています。患者さんそれぞれの家庭環境や経済的な事情、生活習慣は違いますので一人ひとりに合わせた診療を心がけています。

しっかりとした説明で納得して治療を進めることが大切なのですね。

「症状が続いて会社に行けないから困っている」「近々旅行の予定があるからこのままでは不安」など患者さんが一番不安に思っているポイントは実は症状そのものではない場合も多いです。病気の治療はもちろん、そういった患者さんの気持ちに寄り添って不安を一緒に解決していけるクリニックをめざしています。当クリニックのホームページでは症状別に可能性のある疾患も紹介しています。そのホームページを事前に見ていらっしゃる患者さんと自分の症状が何科に当てはまるかわからないと思っていらっしゃる患者さんでは、説明の仕方もおのずと変わってきます。大切な家族の存在が治療を続ける大きなモチベーションになることもあるので、例えば、「お孫さんのために頑張りましょう」と話をすることもありますよ。

クリニックの特徴は何でしょうか?

許聖服院長 うらさと内科ハートクリニック4

24時間心電図が測れるホルター心電図や心エコーなど循環器検査機器を自分の納得いくまで吟味し、患者さんにとってベストだと思えるものを導入しました。通院回数が減れば、その分患者さんの負担も減りますので、できるだけその場で診断をつけるようにしています。経験豊富な女性超音波技師もおりますので、女性の方も安心してエコー検査を受けていただけます。循環器の検査はダブルチェックする体制をとっており質の高い検査を心がけています。また初診の患者さんは問診票を書いていただき、診察の前に看護師が患者さんの訴えを整理するようにしてます。医師には言いづらい・聞きづらいことでも他のスタッフには相談できる場合もあるため、患者さんの不安をくみ取れるようスタッフ全員でサポートし、患者さんの負担を減らしながら、総合病院レベルの質の高い診察を提供したいと思っています。

患者と家族の健康を見守る相談役として

印象深い患者さんとのエピソードがあれば教えてください。

許聖服院長 うらさと内科ハートクリニック5

僕が医師になって4年目の頃、非常に重篤な患者さんの緊急カテーテル治療を行ったことがあります。その方は、一命を取りとめられ、今でもお元気で過ごしていますが、その患者さんにベッドサイドで「先生のおかげで人生を取り戻せた。出会えて良かった」とおっしゃっていただいたことは今でも忘れられません。医師は病気を治すだけではなく、患者さんの人生に影響を与える仕事なんだと、改めて感じました。それ以来、たとえ軽い病気であっても、この診療が患者さんの人生の一部になるんだと考えて、自分の家族に治療するつもりで診療にあたっています。先ほどの患者さんは今でも定期的に通院してくださいますが、当クリニックは周辺の住宅街に住んでいらっしゃる方だけではなく、僕が総合病院で勤務医をしていた頃に担当していた患者さんも多くいらっしゃるのが特徴かもしれません。

今後の展望を聞かせてください。

総合病院やリハビリテーション病院と密な連携を取りながら、地域の患者さんの健康を守り、患者さんだけでなく、患者さんを心配するご家族も含めた相談役になりたいと思っています。その一環として、健康診断を受ける機会が少ない方のために一般健診を受けつけています。診察を受けた患者さんが自分の家族を紹介したくなるようなクリニックをめざしています。またありがたいことに優秀なスタッフがとても多く、クリニックにとって誰一人欠けてはならない大きな存在です。来院した患者さんに触れ合うのは医師だけではないので、モチベーションが高く、それぞれクリニックの顔として患者さんに真っすぐ向き合ってくれるスタッフがいることは何よりの強みなのではと思っています。クリニック一丸となってチーム医療で地域の患者さんに向き合っていきたいですね。

読者の方へのメッセージをお願いします。

許聖服院長 うらさと内科ハートクリニック6

循環器内科を標榜していると「こんなことまで相談していいのか」「これは専門外なのでは?」と不安になられる患者さんもいらっしゃるそうですが、僕は総合内科専門医でもありますので体の違和感、もやもやした不安があればいつでもお越しください。もちろん不整脈や胸の苦しさなど循環器に関する疾患は専門的にサポートいたします。より精密な検査や治療が必要な場合は連携している総合病院へのご紹介もしています。ぜひ気軽な気持ちで相談にいらっしゃってください。

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