回復とパフォーマンスの向上をめざす
スポーツリハビリテーション
さんこうじ整形外科
(京都市下京区/梅小路京都西駅)
最終更新日:2024/02/07


- 保険診療
日々トレーニングに励み、試合で活躍することをめざしているスポーツ競技者。そんな彼らにとって、ケガは競技生活のターニングポイントとなり得る大きな出来事と言える。そんな彼らが、1日も早く競技に復帰すること、再発させないこと、復帰後により良いパフォーマンスを上げることを目標に取り組むのがスポーツリハビリテーションといわれる専門的なリハビリテーションだ。日常生活における機能回復はもちろん、それぞれの競技特性や競技レベルに合わせて行われるさまざまなリハビリテーションやトレーニングについて、多数の理学療法士やトレーナーとともに多くの競技者をサポートしている「さんこうじ整形外科」の三光寺由之院長に詳しく話を聞かせてもらった。
(取材日2021年6月16日/情報更新日2023年12月8日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q一般的なリハビリテーションとの違いについて教えてください。
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A
最大の違いは、めざしていくゴール地点の差になります。一般的なリハビリテーションでは、ケガから回復し、日常生活への復帰を目標にすることがほとんどです。一方、スポーツリハビリテーションでは、単なるケガからの回復だけでなく、競技に復帰し、そこで高いパフォーマンスを発揮することが目標になります。そのため、それぞれの競技特性に合わせた機能回復が必要となり、再発予防やパフォーマンスアップのために俊敏性やバランス能力などの向上に向けたプログラムも積極的に取り入れながら行います。時には走り方や投げ方、蹴り方などの指導から必要になることも。ケガをしない、再発しない、痛みなく動ける体をめざして取り組んでいきます。
- Qどの程度のケガをしたら、整形外科を受診するべきですか?
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A
スポーツをしていたらケガはつきもの。ある意味慣れてしまって、捻挫や軽い膝靱帯損傷などのケガを我慢してしまったり、自己流の手当てをして放置してしまったりすることも決して少なくないと思います。また、練習や試合に忙しく、なかなか受診できない場合もあるでしょう。しかし、体の一部に異常を抱えながらスポーツを続けるのは、やはりお勧めできません。軽いケガを放置した結果、半月板損傷や椎間板ヘルニア、骨折などの重症になってしまい、ケガを繰り返すことになってしまったり、競技そのものが存続できなくなったりすることも。軽いケガだと思っても、軽視せずに受診し、リハビリテーションを通して再発予防を行うことが重要です。
- Qこちらのクリニックで行うリハビリテーションの特徴は何ですか?
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A
当院では、医師、理学療法士、トレーナーが連携してリハビリテーションを行います。医師の指示のもと、担当の理学療法士とトレーナーが患者さんのスポーツ種目や目標に応じて競技復帰までのリハビリテーションプログラムを立てて指導します。当院は11人の理学療法士が在籍しており、スポーツ経験者も多く、選手の気持ちとはどんなものか理解している人がほとんどです。また、さまざまな競技経験者がいますので、競技特性に合わせた指導を行うことが可能です。ケガをするのはつらいものですが、リハビリテーションを通してパフォーマンスを向上させ「ケガ前よりも動ける体づくり」をめざして一緒に頑張りましょう。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1医師による問診
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まずは痛みがある場所や競技上の悩みについて詳しく話そう。競技歴や受傷歴、練習の頻度や今後めざしている競技レベルについてもしっかりと共有したい。また、復帰を希望する日や、目標としている試合などがある場合は忘れずに伝えよう。同院では、受傷度によってすべてをかなえるわけにはいかないが、可能な範囲で考慮しながら治療計画を立てているという。
- 2体の部位別の筋肉量や体脂肪量の変化を定期的に計測
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体成分分析装置を用いて、部位別の筋肉量・体脂肪量の変化を把握するために、体を構成する基本成分である体水分量、体脂肪率、筋肉を作るタンパク質量、骨を丈夫にするミネラル量を分析する。この情報は食習慣・活動量など生活習慣の改善や各種治療の効果を確認するための重要な情報になる。筋肉量を見える化することで、リハビリテーションの効果判定、また、ケガからの復帰の時期の指標を患者に伝えていくことができる。
- 3理学療法士とリハビリテーションを開始
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理学療法士とリハビリテーションを開始。スポーツ経験者の理学療法士が多いため、患者と同じ競技経験者がペアになることも多いそうだ。リハビリテーションの途中で受傷部以外の異常に気づいた場合は、理学療法士が医師へ報告。常に連携を取り、再発しないよう気をつけながらリハビリテーションを進めていく。通院回数に合わせて、自宅でのエクササイズやトレーニングについての指導も行われる。
- 4チーム体制で患者のパフォーマンスアップをめざす
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医師、理学療法士、トレーナーによるチーム体制により、機能回復をめざすだけでなく、復帰後により高いパフォーマンスを発揮できるようにするためのサポートも行われる。それぞれの競技特性に合わせた体づくりや、ケガをしない体の動かし方の獲得など、さまざまな方向からアプローチがなされる。常に患者の希望も聞き、気持ちに寄り添って進めてくれるので安心だろう。
- 5患者に合わせた通院サポート
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リハビリテーションの回数や時間など、自分の生活スタイルに合わせて無理がないように計画してもらおう。リハビリテーションは一度で結果が出るものではなく、続けることが大切。また、自宅でのストレッチやトレーニングについても積極的に取り組みたい。もし、途中でスケジュールや環境に変更があれば、その都度相談し、計画を変更するようにしたい。