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森 吉寛 院長の独自取材記事

彩の森 草加クリニック

(草加市/谷塚駅)

最終更新日:2019/08/28

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2018年2月にオープンしたばかりの「彩の森 草加クリニック」は、透析治療を行うクリニックだ。院内は待合から診察室、手術室、透析室、更衣室、廊下などすべてのスペースが、車いすはもちろんストレッチャーも余裕をもって通れるゆとりがあり、広々とした印象。インテリアは明るいナチュラルウッドカラーをメインに、清潔感を優先しながらも落ち着いた雰囲気でまとめられ、ゆったりした気分で透析治療を受けられるようになっている。温かく朗らかな人柄の森吉寛院長は、長年総合病院などで比較的症状の重い腎臓内科の患者を数多く担当し、技術力を要するというシャントの処置も得意。トレーニングが趣味でアスリートのような食事と運動を続けているという森院長に、さまざまな話を聞いた。
(取材日2018年6月21日)

バスキュラーアクセス(内シャント)日帰り手術が可能

開業までの経緯を教えてください。

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以前から、いつかは開業をと考えていました。私は春日部の秀和総合病院での勤務が長かったのですが、当時草加エリアの患者さんがたくさん来院され、ご自宅近くで透析ができる施設が少ないという話をお聞きしていました。今は草加市立病院も透析をされていますが、やはり草加南部エリアは透析施設の空白地帯の趣がありますから、なじみのあるこのエリアの患者さんのお役に立つことができればとの思いで、この地に開業させていただくことにしました。おかげさまで経験豊富なスタッフにも恵まれて順調にスタートすることができています。草加市立病院さんからはシャント手術の患者さんや透析の患者さんを紹介していただいたりして、互いに良い関係を築くことができ、ありがたく思っています。

広くてきれいな透析室ですね。

まだベッドを満床分入れていないので、がらんとした印象ですが、全体としては清潔感を保ちつつも落ち着いた空間づくりをしようと心がけました。「病院で治療」というイメージを少しでも払拭できていると良いと思います。各透析ベットにはテレビも付属しており、読書やお昼寝など思い思いの時間を過ごしておられます。空間が狭いとどうしても患者さんは閉塞感から緊張しがちですから、少しでも安心して治療を受けていただけるよう、透析室から診察室、手術室など、すべての空間をゆとりを持ってつくってあります。特に手術室は、例えば不安が強い患者さんの場合、処置をしない手をスタッフが握っておしゃべりしながらといったこともできるよう広い空間にしてあります。

バスキュラーアクセス(内シャント)の日帰り手術ができるのですね。

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透析治療に関わる医師の中でも、透析治療に欠かせないアクセスに関して知識や経験、技術力をもった人材というのは足りていない状況です。透析治療において課題となるのは、シャントに何らかの問題が生じた時にいかに早く発見し正しい処置をするかということです。シャントが潰れてしまう前に発見できれば、PTA(経皮的血管拡張術)という風船で血管を拡張させる処置をすることができます。もちろん何らかの問題が発見されても従来のシャントが利用できれば経過を注意深く観察していきます。当クリニックでは、こういった一連の処置・手術を透析室から直接つながっている手術室で迅速に対処できるようにしています。入院というのはたとえ一日でも、患者さん、ご家族ともにたいへん負担になると思います。ただ、シャント側の鎖骨下静脈閉塞に対する処置は、当クリニックでは対応できませんので、以前の勤務先である秀和総合病院で処置をお願いしています。

心の安定は心身の安定につながる

診療の際に心がけていることはありますか?

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かつて恩師が私にくれた「名医より良医たれ」という言葉を大切にしています。患者さんから何でも気軽に話してもらえる医師でありたいです。一見、何でもない不定愁訴のようなことでも、私に話すだけで安心していただけるのならそれに越したことはありませんし、丁寧にご説明することで納得していただくこともできます。私は精神的な安定は心身の安定につながると思っています。「病は気から」ですね。透析治療にとってそれはとても重要なことです。それにいわゆる通院というと、月に1度か2度といった程度だと思いますが、透析は週に3回行わなくてはなりません。患者さんによってはお孫さんよりも私に会う機会のほうが断然多いわけです。ですから話しやすい環境を積極的にこちらからつくるべきだと考えています。スタッフにも同様のお願いをしていますが、患者さんの個性を考え節度と敬意をもって接するようにも話しています。

医師という職業の難しさを感じることはありますか?

常に思っていることですが、患者さんは一人として同じ人はいません。まったく同じ症状・病状の方はいません。また、手術にしてもまったく同じ手術はありえません。いつも「ああ、こういうこともあるのか」と驚き、気づかされます。常に複数起こるパターンも想定しながら、治療を行っています。これまでの経験から、どんなことでもそれなりに対処できるだろうという自信を持って取り組んでいますが、日々勉強、ということは変わりません。縁あってこの地に開業でき、患者さんも来てくださっていますので、ご期待に応えるべく精進したいと思っています。

スタッフ教育にも力を入れておられます。

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当クリニックのスタッフは、幸運にも全員経験豊かな人材を集めることができました。しかもこれまで機会のなかった学会発表などの研究活動にもとても意欲的で、向学心が旺盛な人ばかりです。ですので私が処置や手術、エコーなどを行うときは必ず一緒に担当するようにして、注意点や課題、患者さんお一人お一人異なる特徴などについて話し、情報などを常に共有し、問題点は一緒に検討するようにしています。そうすることでスタッフ全体のスキルアップ・モチベーションアップにつながりますし、緊急事態にも迅速に対処することが可能になりました。互いに切磋琢磨し、お互いに成長していこうという良い雰囲気が育ってきました。今後は当クリニックの考え方に共感していただける、シャントの手術ができる医師や内科の医師に来ていただけるといいんですが、こればかりは技量のほかにお人柄やお考えも重要になるので、時間がかかりそうです。

海外旅行も妊娠も。希望は何でも相談を

この地域の患者さんならではの特徴はありますか?

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開業してお一人ずつ診察させていただくようになってから、びっくりしたのは足のきれいさです。透析患者さんにとってフットケアは重要ですから、足の状態を触診したりするのですが、皆さん本当に気をつけていらっしゃいます。スタッフと一緒に感心しているんです。また自転車で通院される方も多く、比較的症状が良好な状態の方が多い印象があります。透析患者さんの中にはご自分で運動を制限されてしまう方もいらっしゃいますが、家の中で足踏みをしたり、階段で手すりにつかまりながら数段の昇降を繰り返す、ちょっとしたお散歩など、無理をしないように気をつけつつ積極的に運動を継続していただけたらと思っています。

院長ご自身が取り組まれている健康法や運動はありますか?

健康法というより趣味なんですが、週に5~6日ジムに通って筋トレをしています。大学時代は空手。その後スノーボードにはまり、シーズンオフの活用法として筋トレを始めたのですが、これが楽しくなってしまいました。妻には、まるでアスリートのような食事管理で協力してもらっています。現在は、仲良くなったトレーナーと一緒に大会出場をめざして、トレーニング三昧の日々です。負担が少なく効果が期待できるトレーニング方法もあります。ご相談いただければ患者さんに合った手軽な運動をご指導します。

読者や透析患者さんへのメッセージをお願いします。

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透析患者さんの中には、透析があるから旅行はできない、妊娠も無理とお考えの方が少なからずいらっしゃるようです。主治医の診療方針もあることですが、当クリニックでは積極的に推奨する方針です。透析だから諦める必要は何もありません。確かに海外旅行のための診断書などの作成は大変ですし、妊婦さんの透析はとても気を使います。しかしそれは私たち医師側の問題であって、患者さんがそれによって元気になってくださればこれに勝る喜びはありません。ただ、必ず早めにご相談ください。準備に時間のかかることもありますので。一緒により良い方法を考えていきましょう。

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