小島 好博 院長の独自取材記事
こじまデンタルクリニック
(名古屋市緑区/鳴子北駅)
最終更新日:2023/02/24
名古屋市緑区に2018年5月に開業した「こじまデンタルクリニック」。院内は車いすやベビーカーでも移動しやすいように広々とした造りになっている。院長の小島好博先生は大学病院の歯科口腔外科で経験を積み、現在は歯科衛生士学校で指導にも携わっている。同院では一般的な歯科診療をベースに親知らずの抜歯や顎関節症の治療なども行っている。これらに加え言語聴覚士による食べる・話すためのリハビリテーションも受けることができる。「地域の人の人生に寄り添えるクリニックとして、健康な方だけでなくご病気をお持ちの方にも負担の少ない歯科医療の提供を心がけていきます」と優しくも力強く語る小島院長に、診療にかける思いなどを聞いた。
(取材日2018年6月22日/情報更新日2021年7月27日)
多くの経験をし鍛えられた勤務医時代
こちらで開業される前のことをお聞かせください。
歯科医師となるにあたり、歯だけではなく全身に関わる幅広い知識を身につけたいと思いました。そこで、口腔外科と歯科麻酔の経験も多く積める藤田保健衛生大学病院に入局したのです。その後、医局からの出向で豊橋にある成田記念病院の歯科口腔外科に勤務し、そこで医長を務めました。藤田保健衛生大学病院も成田記念病院も口腔外科だけではなく、一般的な歯科治療も行う病院だったので、幅広い経験を積むことができましたね。成田記念病院には、今でも月に2回お手伝いに行っているんですよ。
大学病院だと、町のクリニックではできない経験をたくさんされたのでは?
そうですね、相当鍛えられたと思います。多くの患者さんを診させていただきましたよ。臨床の現場で得られる知識や技術は、大学で行う基礎的な勉学とはまた違って、とても刺激を受けました。その中の大きな学びは、視野を広くして先入観にとらわれない治療を行うことが重要だということです。小さな患部の治療ももちろん大切ですが、患者さんの全身状態を考慮して、今後その病気がどう変化していくかを想定した上で治療方針を立てること、さらに大きな治療の流れを見失わないようにすることを学びました。
患者さんは近隣の方が多いのですか?
はい。開業のだいぶ前から近隣の方に開業のお知らせを出していたので、開業後には患者さんから「やっとオープンか」と言ってもらえて(笑)。待ちわびてくださっていたのかなとうれしく思いました。患者層としては子どもからお年寄りまで幅広く来てくださっています。歯科治療に対しての意識が高い患者さんが多い印象です。エックス線写真や画像をお見せしながらお口の中の状態を説明させていただくと、とても興味をもって聞いていただいています。他にも、ありがたいことに、研修医の頃から診させていただいている患者さんでここまで足を延ばして来てくださる方がいるんですよ。
施設や設備でこだわった点を教えてください。
外観内観ともに患者さんが圧迫感や恐怖心を感じないようなデザインをとお願いして作ってもらいました。また、車いすやベビーカーでも動きやすいようにバリアフリー化することはもちろん一つ一つの空間を広くとっています。開業したばかりですが、すでに車いすの患者さんがここなら通いやすいからと言って通院いただいています。また、患者さんが器具に触れてしまうと危ないですので、患者さんとスタッフの移動の動線が重ならないように設計してもらいました。治療に使用する器具は衛生面を考えて使い捨てのものを多く使っています。使い捨てでない器具については滅菌消毒を施していますので、安心して治療を受けていただけるかと思います。歯科用CTも入れていますので、精密な検査も院内で可能ですよ。
持病を持つ患者にも安心・安全な医療の提供をめざす
こちらではどのような治療が受けられるのですか?
一般的な虫歯や歯周病、入れ歯などに関する治療を行っています。これらに加え、親知らずの抜歯や顎関節症の治療、ご病気で手術を受けられたり、お薬を飲まれている方の歯科治療など、大学病院で行う治療の一部も積極的に診ていきたいと思っています。患者さんにとって大学病院は待ち時間が長かったり遠かったりとハードルが高く感じられるもの。そのような患者さんが大学病院に行かずにここで治療ができればかなり負担が減ると思います。手術後などにおける長期的なアフターケアが必要となる患者さんの受け皿にもなりたいと思っています。
他にも、口周りのリハビリテーションも受けられるそうですね。
脳梗塞などの後遺症により口からの食事が難しくなった患者さんに対して、言語聴覚士が担当してリハビリテーションを受けることができます。口から食べることは生活の質に大きく影響します。気になる方はお気軽にご相談ください。
普段の治療で気をつけていることはありますか?
ご病気をお持ちの患者さんには特に注意をして治療を行っています。例えば、普段から血が止まりにくくなる薬を飲んでいる方や、がんの化学療法やステロイドなどを飲まれて免疫力が低下している方、麻痺や手術後でむせやすい方などに対してです。高齢化社会で今後さらにご病気を持つ患者さんは増えるでしょう。人間病気になるのは当然のこと。その人その人に対応した治療を行っていきたいと思っていますので、安心して来院してください。
患者の人生に寄り添う歯科医院をめざし成長し続けたい
治療方針を立てる際に心がけていることはありますか?
患者さんにとって負担になる治療はできるだけ避けるように気を配っています。求める治療の到達点は患者さんによって違いますので、まずは可能な限り患者さんの希望に添えるような治療方針を立てます。もちろん、求める治療以上の処置が必要であれば、なぜその治療が必要かを説明し、誘導させてもらうこともありますが、最終的に治療をするかの判断は患者さんに任せています。インプラントなどの自費治療についても同じです。それが必要であれば提案をしますが、どうするかは患者さんの意思を尊重します。小さなお子さんに対しても治療の無理強いはしません。治療できるように誘導する、治療する気にさせるために頑張ります。
今後のめざす姿について教えてください。
歯科医師としては成長し続けること、常に情報や技術をアップデートし続けることを目標としています。クリニックとしては、地域病院との連携を大切にしていきたいと思っています。今後この地域の方の人生に寄り添ったクリニックとして、一人ひとりを一生診ていく覚悟です。地域に根差したクリニックとして認識してもらえるような存在になれるよう、努力を続けていきます。
最後に読者へのメッセージをお願いします。
歯科医療は長い目で見て良い状態を維持することが治療の成功だと思っています。体の老化は止められませんので、その中でいかに大きな処置をせずに現状維持をしていけるかが大切なのです。そのためには、問題が生じてから来院するのではなく、日頃から定期的に来院していただいて、お口のケアをしていただくことが重要となります。こちらも患者さんが来やすい環境づくりに努めていきますので、健康な方でもご病気をお持ちの方でもぜひお気軽に来院してください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療:30万円~