鎌田 正樹 院長の独自取材記事
参宮橋デンタルクリニック
(渋谷区/参宮橋駅)
最終更新日:2026/04/14
都心に近いエリアでありながら、参宮橋駅の周辺はどこか下町の温かい雰囲気が感じられる。参宮橋駅から2分ほど歩くと見えてくる代々木五郵便局の2階にある「参宮橋デンタルクリニック」は、2000年の開院から四半世紀以上診療を続けてきた。木目調の温かい風合いの院内には、患者の心がほぐれるようにとの願いを込めて美しい絵が飾られている。診療面では一般歯科、小児歯科はもとより、矯正歯科、歯科口腔外科、障害者の歯科診療まで地域の多様なニーズに対応。優しい口調で「この街が大好きなんです」と語る鎌田正樹院長と妻の未幾副院長が協力して子どもから高齢者まで幅広い年代の診療を手がけている。インタビューでは、正樹院長に長年にわたり地域に貢献してきた同院のあゆみをじっくりと語ってもらった。
(取材日2026年3月6日)
変わらない良さがあるこの街で診療を続ける
25年以上こちらで診療を続けてきて、街の様子などに変化はありましたか?

実は、街の様子はそれほど激しく変化してないんです。参宮橋は新宿にも渋谷にも近いのですが、あくせくしていない静かな土地柄というイメージも開院当初から変わらないですね。昔からあまり変わらないことが逆に私はすごく良い面だと思っています。あえて言えば、外国籍の患者さんが増えたという印象でしょうか。私は特に留学をした経験はないのですが、英語で治療の内容を説明しながら対応しています。当院の患者さんは、この地域にお住まいの方と近隣の会社に勤めている方の割合が6対4ぐらいで、お子さんから高齢者まで幅広い年齢層の方がいらっしゃいます。おじいちゃん、おばあちゃんからお孫さんまで3世代で通われている方もいますよ。年を経て世代交代があっても、患者さんは穏やかで落ち着いた人柄の方ばかりです。
ご夫婦二人三脚で診療を続けてこられたそうですね。
二人とも昭和医科大学の歯学部の卒業生で、私は補綴科、妻は小児歯科で学びました。当院の診療内容は多岐にわたり、一般歯科、小児歯科、矯正歯科、それに審美面に配慮した治療、歯科口腔外科の領域では親知らずの抜歯やインプラント治療も行います。お子さんと障害がある方の診療は妻が担当し、成人の患者さんは私が担当しています。障害者歯科では、知的障害や身体障害がある方の診療に対応しています。チェアに座る際にじっとしているのが苦手であるとか、体が急に動いてしまうといった特性がある患者さんに配慮した診療にはこれまでの豊富な経験と知識が生かされています。ご高齢の方の診療は、基本的な内容は変わりませんが虫歯や炎症に対して抵抗力が弱まっている方が増えてきますので、そういったケアが大切になってきます。
スタッフの方との連携に関してはいかがですか?

当院では開院以来、歯科衛生士が必ず在籍するように環境を整えてきました。歯科の診療にとって、歯科衛生士は欠かすことのできない重要なパートナーですから。私も日頃からスタッフと患者さんのやりとりを見ていますが、当院の患者さんの年代が幅広いので、スタッフも患者さん一人ひとりの背景をよく把握して、広い視野で患者さんの対応を行っていると感じます。そういった意味でも、スタッフに恵まれてありがたいですね。私から「こうしたい」といった思いを細かく言ったことはありませんが、スタッフもさまざまなケースを経験していますので、患者さんに合わせたコミュニケーションを丁寧に取りつつ、チームとして協力し合いながら診療を続けています。
食事と睡眠、生活の質を重視した歯科治療
顎関節症の診療にも力を入れているとお伺いしました。

口が開きにくい、口を開ける時に顎が鳴るといった顎関節症の他に、歯ぎしりや食いしばりで困っているという相談を頻繁に受けます。睡眠中に起こる歯ぎしりは自覚症状がないため、ご家族からの指摘がきっかけになって来院されるケースが多いですね。顎関節に何らかの問題があり、噛み合わせが不安定になることによって全身のバランスにも影響が出る恐れがあります。それに、顎が痛くてきちんと噛めないと、食事をおいしいと感じることができません。歯ぎしりがあることで夜にぐっすり眠れないのは、体がリラックスできていないということ。食事も睡眠も生活の質に大きく関わることですので、早めに顎関節症を専門とする歯科医院の診察を受けることをお勧めします。
歯ぎしりの治療はどのように行うのでしょうか?
音が出るほどの激しい歯ぎしりは、顎に大きなダメージがあることは言うまでもありませんが、歯がすり減ってしまうリスクも高くなります。ただし、私の長年の診療の経験上、歯ぎしりを無理に止めることには賛成しません。というのも、歯ぎしりは睡眠中に無意識のうちに出てしまいますが、それは日中に受けているストレスを発散・軽減させるものだと捉えることもできるからです。歯ぎしりをしてはいけないと気にするあまり逆にストレスが溜まってしまうようでは、患者さんにとって不利益になってしまいます。そこで、当院では大切な歯を傷めないために、就寝時に装着するマウスピースを用いた治療を行っています。歯ぎしりでマウスピースが削れる分には取り替えがききますからね。
歯科の診療において、どんなことを大切にしていますか。

常に「自分だったらどうされたいか」を考えるようにしています。その人が不具合に感じていることにアプローチすることが第一なので、痛みがある場合は速やかに痛みを取るための治療をすることが最優先です。説明をする際も、歯の治療に対して不安を感じている方であれば、具体的に説明し過ぎることで余計に怖い思いをしてしまうかもしれませんから、患者さんのパーソナリティに合わせてお話をするようにしています。治療面では、口と歯の働きが十分に機能して豊かな生活を送ることをめざしてサポートできればと考えています。まずは食事がきちんと取れることが基本になりますので、詰め物やかぶせ物、義歯についても、奥歯でしっかり噛む機能の回復を図ることを重視しています。
身構えない、自然体のコミュニケーションを大切に
クリニック全体で大切にしているモットーはありますか?

当院では私たち歯科医師もスタッフも、患者さんと自然体で会話をするように心がけています。治療の際に患者さんのバックグラウンドを知っておくことはもちろん重要ですが、最初から「今までどうだったのですか?」などと根掘り葉掘り聞かれることに対してためらいを感じる方もいらっしゃるでしょう。あまりこちらが構えることなく患者さんに接しているうちに「実は……」と、打ち明けるタイミングがあるかもしれません。クリニックでは歯科医師と患者さんという立場ではありますが、突き詰めていけば同じ人間と人間ですからね。スタッフと患者さんの会話を聞いていても、あれこれ質問しなければというプレッシャーを感じることなくコミュニケーションを取っている印象です。
長年にわたり歯科医師を続けてこられた秘訣を教えてください。
昔から変わらず私は患者さんに携わっていく仕事が大好きなので、まさに歯科医師は天職だと感じています。医療を通して患者さんがハッピーな気持ちで生活を送るためのお手伝いができる、それが自分の幸せにつながっているのです。これまで勉強を重ねてきたこと、経験してきたことが患者さんにとって有意義なものになってくれればありがたいですね。「病は気から」という言葉が教えてくれるのは、健康に暮らすために明るい気持ちでいることの大切さです。私もなるべく前向きに考えるように心がけていますし、これは患者さんにもお伝えしたいことです。院内に飾ってある絵は私が選んだものなんです。些細なことですが、絵を眺めることで晴れやかな気分になっていただければと思って飾っています。
この地域にとって、どんなクリニックでありたいとお考えでしょうか。

長年お世話になってきた街でもありますので、地域の方に少しでも貢献できればという思いでやってきました。開院してから長らくここで診療をしてきましたが、この街が嫌いになったことは1度もありません。好きな街で好きな仕事ができることは幸いなことですよね。歯科診療を行うクリニックでありながら、地域のコミュニケーションスポットという役割も担えたらと考えています。歯の痛みや不具合がある時に頼っていただくのはもちろん、「しばらく来ていないから、寄ってみたんです」といった感じで気軽に来院いただくのでも構いません。ちょっとした世間話を楽しみながら歯のメンテナンスやクリーニングを受けることで、健康の維持につなげていただきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正/20万円~、インプラント治療/20万円~

