笹間 康弘 院長の独自取材記事
ササマ歯科クリニック
(渋谷区/参宮橋駅)
最終更新日:2025/03/10

小田急線参宮橋駅から徒歩約1分の場所にある「ササマ歯科クリニック」。1997年の開院以来、「患者の心をハッピーに」をモットーとし、患者の気持ちに寄り添った診療を提供している。開院から27年以上研鑽を重ねている笹間康弘院長は、セラミックを用いた修復治療やインプラント治療の経験が豊富だ。歯周病やう蝕予防にも力をいれている。さらに最近では、口腔機能低下予防にも取り組んでいる。「自分自身も年齢を重ね、患者さんの全身の健康維持をサポートすることにより強い意義を感じるようになりました」と語る笹間院長に、診療の特徴や予防に関する考えなどを聞いた。
(取材日2024年12月25日)
審美性も追求した満足度の高い治療をめざす
参宮橋で開業された理由を教えてください。

ここはオフィス街と住宅地が近くにあり、幅広い層の患者さんの診療ができると思ったからです。開業前の患者さんはオフィスワーカーが中心で、お子さんや高齢の方を診る機会はあまりありませんでした。そういった背景もあり、自分が慣れている方が多く集まり、なおかつさまざまな層の患者さんを診療できる場所で開業したいと考えていました。
一番力を入れているのはどのような治療ですか?
審美性を追求したセラミックによる修復治療です。歯科医師であればだれでも、どのような歯科治療においても審美性という要素を考慮していると思っていますが、私は、より自然で美しい仕上がりを患者さんに提供し、十分満足していただきたいと思っています。例えば、「昔治療した歯の見栄えを良くしたい」「歯の欠けてしまった部分を直したい」といった希望を、しっかりお伺いし、時には理想の状態のお写真を持ってきていただくなどして、その理想をかなえられる治療をめざしています。セラミックによる修復治療に力を入れるようになったのは、勤務医時代に通った国際デンタルアカデミーがきっかけです。そこで指導してくださった保母須弥也先生がセラミックを使った修復治療を得意としており、大きな影響を受けました。実際、勤務医時代にこれを取り入れると喜んでくれる患者さんが多く、やりがいを感じましたね。
そうなんですね。セラミックによる修復治療について、こちらのクリニックでの治療の特色も教えてください。

セラミックによる修復治療の中でも、当院で行っている特徴的な治療の一つとして、つけ爪のような薄さのセラミックを、歯の表面に貼りつけるラミネートベニアという治療法があります。かぶせ物の治療を行うよりも、歯を削る量が少ないので、患者さんの負担を軽減した上で、自然な見た目を回復することが望めます。時間や費用などを含めたメリット・デメリットをお伝えした上で選択いただき、治療にあたっています。
患者の真の希望に応じた治療を提供できるよう尽力
患者さんのニーズに応えるため、インプラント治療にも注力していらっしゃると伺いました。

インプラント治療は、歯を失ってしまった患者さんにとって有用な治療の一つです。当クリニックでは歯科用CT撮影設備を導入しており、インプラントの埋め込み位置や角度を3Dでシミュレーションしています。そして、シミュレーションをもとに、3Dプリンターでサージカルガイドプレートを作製し、シミュレーションどおりに実際のインプラント埋入手術が行えるようにしています。インプラントの分野は日進月歩です。新しい機材や方法論もどんどん出てきています。それらを日々情報収集し、学んで取り入れていくことで、ケースバイケースの状況において、例えばより短い時間で、例えば患者さんにとってより負担の少なく済む手術で、より良い結果を出せるようにしています。CT画像をご覧いただきながら、サージカルガイドプレートを用いた埋め込み方法をご説明することで、不安を抱いていた患者さんにも安心して治療を受けていただけるようにしています。
診療にあたる際に意識していることを教えてください。
カウンセリングに十分な時間を取るようにしています。例えば、主訴は1本の歯でも、お話を聞いているうちに、本当は気になる部分をまとめてきれいにしたいと思っている患者さんも少なくありません。また、1本だけ白くしてしまうと、その歯だけ白浮きしてしまうことも考えられます。そのため、事前にCG画像や実際の症例写真などをお見せしながら、治療する歯の本数によってどのような仕上がりになるのかを説明しています。場合によっては、仮歯を作って試していただくこともできますね。仕上がりの状態をシミュレーションできることで患者さんがイメージしやすくなりますし、治療結果に対しても満足していただけることが多いと思っています。
予防も重視されているとお聞きしました。具体的にどのようなことをしているのか教えてください。

虫歯と歯周病の両方の予防に力を入れています。どちらの予防にも役立つのが、ブラッシングです。特に、歯周病予防には正しいブラッシングによって歯の汚れをきれいに落とすことが重要になります。加えて大事なのが、自分に適した歯ブラシを使うことです。当クリニックでは、正しいブラッシング方法を指導するだけでなく、患者さんの歯や歯茎の状態の他、歯並びや口の大きさなどに合った硬さやサイズの歯ブラシを紹介しています。また、歯周病ケアには歯間ブラシで歯と歯の接触点の汚れをきれいに落とすことも重要です。気づかないうちに歯周病が進んでいるケースも多いため、一度しっかり受診して、定期的にメンテナンスに通うことをお勧めします。
患者の心をハッピーにし、健康維持をサポートしたい
最近は、口腔機能低下の予防にも着目しているそうですね。

口腔機能が低下すると、全身の健康状態にも悪影響を及ぼすといわれています。健康寿命を長く保つためにも、口腔機能の低下を予防することが大切です。当クリニックでは、滑舌のチェックを通じて唇や舌の機能低下を調べるほか、唾液量や嚥下機能、しっかり噛むために必要な舌の圧力などの検査にも力を入れるようになりました。例えば、検査によって唾液量が減少していることがわかった場合は、唾液腺をマッサージしたり、唾液を出しやすくする方法をアドバイスしたりしています。また、口をぽかんと開けたまま閉じられないなど、口腔機能発達不全の子どもの機能改善にも取り組んでいます。
患者さんへの接し方や診療方針において、開業当時から変化したことはありますか?
経年による患者さんの口腔内の変化を、以前よりも意識するようになりました。例えば、年齢に応じた診療方法や治療の終わり方に加え、患者さんが通院できなくなったときにどう対応すべきかなどについて考えることが増えたと思います。実際に、通院の難しくなった高齢の患者さんのご家族から相談を受け、近隣で訪問歯科診療を行っている歯科医師に往診を依頼したこともありました。平均寿命が延びているといわれている中で、自分自身も年齢を重ね、「健康寿命」をより身近に感じるようになったからかもしれません。そういった意味でも、先ほどお話しした口腔機能低下の予防にも強い意義を感じますし、今後も積極的に取り組んでいきたいと思っています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当クリニックの法人名は「心幸会」です。この名前には、患者さんの「心をハッピーにしたい」という思いが込められています。審美性を追求する治療では、見た目が美しくなることで患者さんが自信を持って笑えるようになり、口元を気にせず会話を楽しめるようになってほしいというのが私たちの願いです。また、虫歯や歯周病を予防し、しっかり噛める力を保つことで食事を楽しんだり、歯の心配をせずに旅行に出かけたりできるようになってほしいと考えています。さらに、口腔機能低下の予防を通じて、患者さんが健康でハッピーな人生を送れるよう支援することも、当クリニックのめざすところです。そのためには、私自身を含めたスタッフ全員がこれからも学びを続け、患者さんに寄り添った診療を提供していきたいと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とはラミネートベニア/15万4000円~、CT撮影診断/1万1000円~、インプラント準備(ガイドプレートなど)/3万3000円~、インプラント埋入一時オペ/25万3000円~、インプラント上部構造/9万9000円~、セラミックの詰め物/5万5000円~、セラミックのかぶせ物/16万5000円~