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川崎 勲 院長の独自取材記事

糖尿病内科・内科かわさきクリニック

(大阪市都島区/都島駅)

最終更新日:2019/08/28

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都島駅から徒歩3分。大阪市立総合医療センターの東側にある「かわさきクリニック」院長の川崎勲先生は、大阪市立総合医療センターで糖尿病の診療に長く携わってきた、糖尿病治療のスペシャリスト。「糖尿病を治療する地域のクリニックのリーダー的存在になれれば」という思いが開業のきっかけと話す。朝の診察開始15分前には看護師、管理栄養士、受付スタッフともにカンファレンスを行うという、総合病院さながらのチームワーク。「チーム全員で患者さんを診ていく」という信念も決しておしつけがましくなく、院内にはアットホームな優しい空気が漂う。何でも相談できそうな川崎院長に糖尿病治療のことから、今後の展望までじっくりと聞いた。
(取材日2018年5月31日)

糖尿病を早く見つけて重症化、合併症を未然に防ぎたい

明るくて居心地の良い雰囲気ですね。クリニックのご紹介をお願いします。

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当院は2015年9月に開院しました。私が長らく大阪市立総合医療センターの糖尿病内科におりましたので、糖尿病の患者さんが多く来院されます。そのため、一般的な糖尿病の検査はもちろん、動脈硬化検査(頸動脈エコーやCAVI測定)、神経伝導検査(DPNチェック)といった専門的な検査も行っています。血糖値、HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)、貧血、CRP(炎症反応)は採血して20分程度で結果がわかりますし、心電図、胸部レントゲン、尿検査も実施当日にご説明できます。さらに管理栄養士による栄養指導や、看護師による足病変に対応するフットケアも行っております。また地域の皆さまのさまざまなニーズにお応えできるよう、一般内科も標榜しており、風邪やインフルエンザなどの身近な病気にも対応しております。

開業のきっかけを教えてください。

11年にわたり大阪市立総合医療センターで糖尿病診療に携わってまいりまして、治療に対する一通りの経験が備わったことと、次のステップとして地域でかかりつけ医になりたいと考えたからです。大阪市立総合医療センターにおりました時には、いつも患者さんに「近くでかかりつけ医を持ってください」とお勧めしておりましたが、糖尿病専門のクリニックでなければ内服薬やインスリンの調節は難しいのが実情でした。それなら、私がかかりつけ医になって診ていこうと思ったことがきっかけです。当クリニックは大阪市立総合医療センターのすぐ隣のビルですし、そちらに通院されている患者さんでしたら、普段は当院に通いながらも、半年に一回は大阪市立総合医療センターで引き続き、定期的な診察を受けていただくことも可能ですので、安心して通っていただけるかと思います。

どんな症状が糖尿病の受診のタイミングでしょうか?

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排尿回数や量が増える多尿、喉が渇きやすい、急激に体重が減るというような症状がサインです。中には、1ヵ月に5kgも体重が落ちてしまったという方もいらっしゃいます。そういう方はかなり血糖値やHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)の値が上がっていると考えられます。血糖値もHbA1cも簡単な血液検査ですぐにわかる項目ですので、普段からの健康診断をお勧めします。ただ、職場で健康診断がある方はいいのですが、お勤めされていない方などはなかなか健康診断を受診する機会がありません。知らない間に糖尿病が発症していて、来院された時には、もう、目に糖尿病の合併症が出ていた、というケースもありました。糖尿病になると、失明、透析の危険性が高まります。さらに、糖尿病から動脈硬化を来すと、心筋梗塞、脳梗塞、狭心症、下肢切断の危険性も生じます。当院では特定健診を随時行っていますので、気軽にお越しいただけます。

食べてはいけないではなく、何をどう食べるかが大事

健康で元気なように見えても、実は動脈硬化が進んで危険な状態の人もいるわけですね。

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元気に来院されたのに、検査をすると狭心症が疑われて、すぐに救急搬送という方もいらっしゃいました。糖尿病は感染症も引き起こしますので、肺炎や腎盂腎炎にもかかりやすく、発熱で来院される患者さんもいます。来院するなり椅子に座り込んでしまう方や、つらそうにしている方がいたら、すぐに私に知らせるように受付スタッフや看護師に伝えていて、優先的に、早めに診るようにしています。

糖尿病は治らない病気と聞きますが、治療はどのように行うのでしょうか?

糖尿病は一生付き合っていく生活習慣病です。診断がついた時には、膵臓がインスリンを出す能力は半分ほどで、そこから正常に戻ることはないことが多いです。ですが症状が出始めのころは食事で進行をペースダウンできますので、まず毎日の食事の量を調整することから始めます。糖尿病イコール食べてはいけない、ではなくて、大事なのは何をどう食べるかです。極端に減らし過ぎる必要はありません。大変そうですが、当院の患者さんを見る限り、皆さん比較的スムーズに行っておられます。ホームページを見て来られるなど、もともと糖尿病に対する意識の高い方が多いのかもしれませんが、当院の管理栄養士の話を聞いて帰られ、数ヵ月でコツをつかんで実践できる方も少なくありません。やはり管理栄養士をはじめ、糖尿病治療の専門家の話を聞いたり、きちんとした指導を受けることは大切だと思います。

こちらではフットケアも行っているそうですが、どのような内容なのでしょうか?

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足の傷に、早めに気づけるように行っています。糖尿病で神経障害が起きた患者さんは痛みを感じにくくなります。足先は血流が滞りやすく、感染症も起きやすいため、傷が潰瘍や壊疽になってしまうこともあります。当院では糖尿病重症化予防のためのフットケア研修を受けた看護師が担当しており、まず足湯をしてからマッサージをしますので、皆さん「気持ち良かった」とおっしゃいます。われわれとしては、またフットケアをしようというモチベーションにつながりうれしいのですが、このことで、ご自分の足を見る習慣をつけていただきたいと思って実施しています。傷に薬を塗っても良くならない、いつもと違うと気づいて重症化する前に来院してもらい、下肢切断を未然に防ぐことを目標にしています。

スタッフ全員で患者を診ていく

患者さんと接するときに心がけていることはありますか?

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患者さんにいかにたくさん喋っていただくか、ということです。糖尿病は生活習慣病ですから、その方がどのような生活を送っていらっしゃるかを知ることが大事です。お話の中に症状に関連する大事なことが隠れていますから、聞き逃さないように意識を集中します。例えばインスリン注射をしている患者さんで、夜遅くまで仕事をなさる方でしたら、昼食と夕食の時間が開きすぎて、その間に低血糖になってしまいます。インスリン量の調節も必要ですが「会社が許すなら間食をしてはどうでしょう」というアドバイスをします。糖尿病を診ていく医師として、患者さんの生活と治療をうまく融合させていくことに気をつけています。

これまで出会った患者さんで心に残っている方はいらっしゃいますか?

「水泳はいいですよ。全身運動ですから」と、以前患者さんにお勧めしたことがありました。糖尿病の症状緩和には運動も大切ですからね。その方はまったく泳げなかったのですが、スイミングスクールに入って努力されて、10kmも泳げるようになられました。血糖値も驚くほど下がり、すごい! 自分にはできない!と思いました。私は中学、高校時代は軟式テニス部で運動に励みましたが、今では学会発表や連日の仕事でたまった疲れで、運動とは少し縁遠い生活を送っています。真面目に努力される患者さんを見習って、運動をしていければと考えているところです。

今後の展望をお聞かせください。

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総合病院では診察室、採血室、栄養指導室、フットケアルームが別々のフロアですが、当院はすべてワンフロアで行っており、スタッフ全員がワンチームで患者さんをサポートするよう努めています。「食事のコントロールに失敗した」「検査の数値が悪かった」などで、患者さんのモチベーションが下がってしまっても、看護師、管理栄養士、受付スタッフがすぐに気づいてサポートすることができます。少し話すだけで気分が晴れた、と帰宅される患者さんもいらっしゃいます。私だけではなく、かわさきクリニックスタッフ全員で患者さんを診ています。糖尿病を早く見つけて重症化を防ぎ、合併症を未然に防ぐために、新しい知見を取り入れながら、地域の糖尿病診療のリーダーになっていければと思っております。

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